~前進と上昇を考える~ Episode3 対話と学び

学習する組織とダイアログ

今更ながらですが、対話(ダイアログ)についてずっと気になっていたので。
toieeでは、ゼンローグ講座があります。昨年4月に私も受講して来ました。

その時、そして、今でも一番に印象に残っているのが

判断保留

という言葉です。

  • 判断・・・何に対する判断?
    - 相手の主張(意見)?
    - それに対する自分の感想(意見)?
  • 保留・・・何を保留する?
    - 相手の主張(意見)に対する正否?
    - それに対する自分の感想(意見)の正否?

学習する組織――システム思考で未来を創造する

ダイアログの元々の提唱者は、デヴィッド・ボームの”Bohm Dialogue”です。

amazon ピーター・M.センゲ著

判断保留は、その具体的な実施方法の一つ。

以下は、humanvalue.co.jpよりの引用です。

『ダイアログ』という言葉は、「意味が流れる」という意味の「ディア・ロゴス」というギリシャ語に由来しています。つまり、『ダイアログ』とは、人々の間を自由に意味が流れるようなコミュニケーション方法のことであると言えましょう。『ダイアログ』はソクラテスの時代にもあり、現在でも狩猟生活をしている民族の間には残っていると言われています。現在、経営の観点から注目を集めている『ダイアログ』という手法は、米国の物理学者であったデヴィッド=ボーム博士が中心になって開発されたものです。
デヴィッド=ボーム氏は、量子理論に基づいた人間の思考プロセスの研究に興味をもち、現代のソクラテスと呼ばれたクリシュナムルティ氏との対話を繰り返しました。その後、英国の社会心理学者のパトリック=デメア氏のワークとの出会いを経て、『ダイアログ』の手法を開発していきました。『ダイアログ』とは何かを理解するには、次に挙げる『ディスカッション』との対比を考えてみるとわかりやすいと思われます。

(ここまで)


ダイアログ(対話)という概念の誕生

また、以下はウィキペディア「デヴィッド・ボーム」の「ダイアログ(対話)という概念の誕生」の説明分です。(和訳はありません)

To address societal problems in his later years, Bohm wrote a proposal for a solution that has become known as “Bohm Dialogue”, in which equal status and “free space” form the most important prerequisites of communication and the appreciation of differing personal beliefs. He suggested that if these Dialogue groups were experienced on a sufficiently wide scale, they could help overcome the isolation and fragmentation Bohm observed was inherent in the society.


ラーニング・オーガニゼーション(学習型組織)について

ボーム氏のダイアログ(対話)という概念を更に進化させる形になるようですが、itmedia.co.jpでは、

ピーター・M.センゲは、「ラーニング・オーガニゼーション(学習型組織)」を提唱し、1990年に出版された『The Fifth Discipline』によって世界中に広まった。
管理する組織が“効率”を指向しているのに対し、ラーニング・オーガニゼーションは問題発見、問題解決に対処することがテーマとなっている。
問題解決型組織では、構成員は顧客ニーズなどの状況を把握したり、課題や解決策を発見したりするために継続的に学習を行うことが望まれる。(ここまで)


ということは、組織として課題をクリアしたり、問題を解決するための「対話」ということですね。

判断保留も、学習する組織に必要な一つの手法ということ。

自分のイライラや不安などをなくす手法としてのダイアログ(対話)も有りかもしれませんが、組織として見た場合のダイアログは、全体で問題を発見し、問題を解決するために使う手法となります。

何となく腑に落ちました。

これまでの理解は、自分の心を平常心に持って行くために相手の話す内容ではなく、聞いている自分の体(どこかがピリピリするとか、顔が熱くなるとか)に意識を持って行って、座禅のようにただ聞き流す、受け流す、という解釈でした。

そこから先が抜けていたので、何となく「それだけなの?」と思っていたのですね。(^-^;


前掲書では、その実現手段としてセンゲが次の5つの構成技術(ディシプリン)を挙げている、と言っています。

5つの構成技術(ディシプリン)

1.システム思考(systems thinking)

ビジネスにおける構造的相互作用を把握する力:ビジネスにおける構造的相互作用を把握する力

2.自己マスタリー(personal mastery)

メンバー1人1人が自己を高める意志を持つ

3.メンタルモデルの克服(mental models)

凝り固まったものの考え方を克服する

4.共有ビジョン(shared vision)

個人と組織のビジョンに整合性を持たせる

5.チーム学習(team learning)

対話を行うスキルと場を養う

以上5つですが、分かり易い文章(和訳・解釈)ですね。(^.^)


続けて前掲書より

センゲは企業の問題解決にシステム思考のみで十分と考えていたが、足りない部分があるとしてラーニング・オーガニゼーションにたどり着いた。ラーニング・オーガニゼーションにおいてシステム思考は、組織の持つ複雑性を正しく理解し、ほかの4つのディシプリンを統合する役割を担うものとされている。(ここまで)


やはり、ダイアログもゼンローグも「使う目的」があるのですよね。

ただ、自分の心が安らかになるのではなく、判断保留してその後に

組織としての、または、個人としての学びにいかに繋げていくか?!

ということが重要なのですね。

夫婦、親子、家族、職場、組織・・・いろいろな場面で自分以外の人との関わりがあります。「スムーズな人間関係」という言葉もあるように、誰かと対立すること、意見が合わなくて気まずい思いをすることは、誰でも避けたい。

でも、判断を保留したまま止まっていては、「嫌なことを気にならなくしているだけ・・・」に留まってしまう。しかもそれは、本当に気にならなくなったのではなく、自分をごまかしているのかもしれない。別の問題を含むことになるかも・・・。

「自分は、●●と思っている。」
「自分は、●●と思っている。」
「自分は、●●と思っていた。」
「自分は、●●と思っていた。」
と、徐々に意識から遠ざけるのは、

本来の目的や目標を叶えるため!

平常心に戻り、相手との認め合う質の高い対話の先には、夫婦、親子、家族、職場、組織での、共通の目的・目標を叶えるということが待っていて、ダイアログ、ゼンローグは、そのための「共に学習して成長して行くためのモノ」ということですね。

「元々の提唱者は、本当は何て言っているんだろう?」と、あちこちネットで検索して、ここまで書いて来ました。

「質の良い対話」の意味と必要性に納得できた気がします。(#^^#)

これだけ注目されている著書ですので、多くの方が読んでいることでしょう。あちらこちらで『質の良い対話』が生まれていると思うと、ワクワクしますね。正に、前進と上昇です。(^.^)