Quadratic voting with sortitionまとめ

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2 min readSep 2, 2019

Vitalikの2019年8月31日の投稿Quadratic Voting with Sortitionをまとめてみました。誤りなどあれば教えてください。

現状の投票システムの課題

ひとりの投票の影響力が小さすぎるため投票させるインセンティブが低い

例)一人当たりのUS大統領選挙での影響力は100万分の1から300億分の1(平均6000万分の1)。2つの政党間の利益差分が$10,000とした場合、一人の投票は$0.00017の価値しかない。Quadratic Votingで3倍の嗜好を反映する投票を行った場合でも$0.00051の価値。

Sortition(くじ引き制)

国民全員に投票させる代わりに、無作為にサンプルをとり、選ばれた参加者に投票させる。この場合、ひとりが持つ投票の結果への影響力は無視できなくなる。

QuadraticVotingとSortitionのスキーム

まずはSortitionでランダムに全体から一部 p を選ぶ。選ばれた投票者はQVでの投票に参加する権利を持ち、重み w を持つ投票を行える。

限界費用関数 c(w) = w/p

QVでの投票コスト:C(w)=w^2/2

嗜好 x をもつ投票者はc(w)=x を満たすまで投票を続けるため、x/pの影響力を持つ。

1ーpの確率で参加者は投票をする権利を持てないため、参加者の期待影響力(expected influence)はp*x/p=xとなる。

Sortitionを用いた場合に、通常の投票よりもQVが優れている理由は、投票者ごとの嗜好の大小を考慮できる;票のコストが固定された場合(C(w)=w)では嗜好が強い、または経済的強者が他者よりも優位になりすぎる。

課題

意思決定の対象がSortitionを必要とするだけ大規模であるかを見極められるか。小規模の場合に発生する問題:ノイズが多くなる;興味のない参加者がいた場合、一部が強いポジションに立つ。解決策?:ゾーニングを用い強い嗜好を持つ投票者を固まらせない。

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