運行管理者(旅客)の基礎講習を受講した

運行管理者とは/基礎講習とは/受講した理由

Takashi Iwamoto
VELTRA Engineering
4 min readDec 26, 2019

--

こんにちは、知識欲のブレーキが壊れているイワモトです。先日、運行管理者(旅客)の基礎講習を受けてきました。この記事では、運行管理者とは何なのか、基礎講習とはどんなものか、そして、なぜ受講しようと思ったのか、ご説明します。

運行管理者とは

自動車運送事業者において、安全運行を実現するために選任されるのが運行管理者です。運行管理者の仕事内容は多岐に渡ります。運行シフトを組んだり、乗務員の点呼をしたり、休憩所の管理をしたりなどです。

自動車運送事業者といえば分かりづらいですが、その典型例は、バスやタクシーでの輸送を営む企業や、トラックでの運送を営む企業です。前者を旅客自動車運送事業者、後者を貨物自動車運送事業者とよびます。

これらの事業者は、運行管理者を必ず選任しなければなりません。道路運送法や貨物自動車運送事業法でそのように決められているのです。

運行管理者になるには、まず運行管理者資格者証を取得する必要があります。取得するには下記のいずれかを満たさなければなりません。

  • 運行管理者試験に合格する
  • 運行管理者の補助者として選任され、5年の実務経験を積みつつ所定の講習を受ける

ちなみに、資格者証にも旅客と貨物の種別があります。対応する事業者でなければ、運行管理者にはなれません。旅客の資格者証を持っていたとしても、貨物自動車運送事業者の運行管理者にはなれないのです。

基礎講習とは

自動車事故対策機構などの認定機関が運行管理者になりたい人のために開催しているのが基礎講習です。名前のとおり、運行管理に関する基礎知識が学べます。

基礎講習を修了すると、下記のメリットがあります。

  • 運行管理者試験が受験できる
  • 運行管理者の補助者になることができる

運行管理者になるには、前述のように、試験の合格か、補助者としての実務経験が必須となります。結局のところ、基礎講習を修了しないと運行管理者にはなれないわけです。

ぼくの例

ぼくは、2019年12月16日から18日にかけて、杉並交通株式会社で旅客用の基礎講習を受講しました。講習時間が16時間と定められているため、3日間に分けて開催する機関がほとんどのようです。杉並交通さんもそうでした。

参加者はぼくを含め5名でした。他の機関では100名以上になることもあるみたいです。ぼくの場合、少人数のほうが講義に集中できる気がします。参加者には、バスやタクシーの運転手さんもいましたし、受験資格を得るために来ている若い方もいました。

講習の内容はテキストの説明が主体で、安全や業務内容に関するDVDの上映や、実体験にまつわる裏話などが織り交ぜられる形でした。開催機関によっては、眠気防止のためか、参加者にテキストを音読させるところもあるようです。

最終日には記述テストがありました。「80点以上取らないと修了証が出せない」との説明が初日にあって不安でしたが、受けてみると簡単な内容でした。修了証は全員もらえたはずです。ただ、開催機関によって難度が異なる可能性もあります。適度な緊張感をもって受講すべきでしょう。

受講した理由

さて、ぼくがこの基礎講習を受けたのは、やはり運行管理者試験の受験資格が欲しかったからです。ぼくは老後も仕事を続けたいと思っています。続けるには資格が多いほうが有利なはずです。本当は今のままWebエンジニアとして働きたいのですが、需要があるとは限りません。

ほかには、旅行業界の一員として、旅客自動車運送事業者の業務知識を少しでも得たいとの思いもありました。実際、講師の話を聞いた限りでは、事業者向けのクラウドサービスには発展の余地があると感じています。それが分かっただけでも参加した甲斐がありました。

次回の運行管理者試験は2020年3月です。せっかく受験資格が得られたので、合格を目指してがんばります。

--

--

Takashi Iwamoto
VELTRA Engineering

ENECHANGE株式会社VPoT兼CTO室マネージャー。AWS Community Builder (Cloud Operations)。前職はAWS Japan技術サポート。社内外を問わず開発者体験の向上に取り組んでいます。