本日、ベルトラ株式会社はIPOをいたしました
VELTRA Corporation is newly listed on Mothers
本日(2018年12月25日)、弊社ベルトラ株式会社は東証マザーズに新規上場いたしました。
そこで、開発チームのトップとして、今の思いや今後のチームの方向性などを書かせていただきたいと思います。戦略的に書けないことが多く、また、チームメンバーや自分自身に向けた内容が多いですが、ご了承ください。
まず最初に、私が入社してからの開発チームの成り立ちについて話しましょう。
私が入社したのは2011年5月。日本は東日本大震災後で大変な時でした。当時の社員数は20名程度、オフィスは市ヶ谷の雑居ビルという、いかにもベンチャーな環境で、私のミッションは「VELTRAのWEBサービス作成」「開発の内製化」の2つでした。
元々、Alan1.netという別のサービスがあり、この開発は外注でしたので、本当にゼロからのチーム&サービス作成です。自身でもコードを書き、リクルーティングやチームビルドも並行して実施していました。
なんとか1年後にVELTRA(www.veltra.com
)をリリースでき、そこから約半年かけてAlan1.netからの移行作業。リリースした瞬間に数十億円を扱うシステムであったため、バグがあった時には深夜に海外拠点から電話がかかってくることもしばしば・・・。今でこそ笑って話せますが、当時はなかなか大変な思いをしました。
そんな中、兼ねてからの夢であった、開発拠点をマレーシアにセットアップする準備もしていました。2013年にマレーシア法人を設立。私自身もマレーシアに移住して毎月の東京との往復生活が始まりました。
それから5年、仲間が着実に増えていき、今では会社全体で約300名。私たちのチームだけでも、東京とマレーシアにそれぞれ25名と、なかなかの大所帯です。
会社が成長していく中で、自分自身の役割も大きく変化しました。この苦労話はまたの機会にするとして、ここからは私たちのチームの「これから」について書きたいと思います。
チームの目的
すでにチームメンバーには伝えていることですが、
利用者の笑顔、Happyを増やす
ことが、最も優先すべき「目的」です。
私たちが提供している「旅」というサービスは、人生においても最も楽しいイベントのひとつです。その旅をより楽しく、よりHappyにするお手伝いをするのが我々の役割です。
笑顔、Happyと書くと具体性がないと言われるかもしれませんが、プログラムと言う無機質なものでも、それを作り、血を通わせるのは我々「人」です。どのような状況、会社規模になってもこの気持ちを忘れないチームであり続けます。
また、私が入社して、最も印象に残っている言葉である、
人として正しい
ことの追求も忘れてはいけません。
例えば、
- 一万人がHappyになる代わりに、10人がUnhappyになる
- VELTRAは1億円儲かるけど、誰かがUnhappyになる
- 最先端技術だけど誰もHappyにならない
どれだけ大きな組織になっても上記を行うチームにはなりません。
チームの目標
続いて、この目的を果たすための「目標」について話しましょう。
まず「利用者の笑顔、Happyを増やす」ためには、VELTRAのサービスをより多くの人に使ってもらう必要があります。そのために、私たちのチームがすべきことは、
利用者がわくわくするような機能やサービスをリリースする
ことだと考えています。
もちろんこれまでも多くの機能やサービスをリリースしてきましたが、どちらかというとサービス目線のアプローチが多かったです。そのため、これからは特に技術目線でのアプローチを強化し、技術とサービスが高い次元で融合された新しい機能やサービスを提供していきます。また、そのための人材育成にも力をいれます。
具体的なアクション
最後に具体的なアクションについて書いていきます。
先に述べた目標を達成するためには、チームおよび個人の力を伸ばす必要があります。その上で、私がトップとして自ら推進、決定するアクションは下記の通りです。
- 最新技術を積極的に導入する
言語やプラットフォームを含め、あらゆる技術について、必要性が認められれば積極的に導入していきます。「開発者を確保できない」という理由で既存の言語・プラットフォームに依存する会社が多くありますが、「開発者を育てる」精神で臨みたいと思います。 - 責任だけでなく権限も委譲する
メンバーに責任を持たせて成長する機会を与えるだけでなく、同時に仕事を達成するために必要な権限も与えることで、より大きな仕事ができるよう促したいと考えています。もちろん、最後の最後はトップである私が責任を取る覚悟です。 - 外部研修受講を推進し、技術交流会を実施する
AWSやGCP等、外部の研修やセミナーの情報にアンテナを張り、チームメンバーの受講を積極的に推進します。また、技術者同士の交流会なども開催できればと考えています。 - 納得感を得られる評価制度を作成する
評価制度についてはどの会社も苦労しているかと思いますが、エンジニアという特殊な仕事を、一般的な評価制度に当てはめてもうまくいきません。エンジニア特有の基準も加え、みんなが納得できる評価制度を作成します。 - 同じマインドを持ったメンバーを育成する
目的として掲げた「利用者の笑顔、Happyを増やす」を含め、私と心をひとつにすることのできるメンバーを育成するため、常日頃から、しつこいくらいに繰り返し伝えていきます。
今、私の中で明瞭に見えている未来は3年後です。
それまでに、ひとつ上のステージへ、会社、チーム、そして私自身も進むことになりますので、その時には改めて思いを伝えさせていただきます。
まずは2019年、上記を心に進みます。
今後とも、ベルトラ株式会社をよろしくお願いします。