アメリカのJ1ビザ取得
アメリカに3ヶ月以上滞在するために必要なビザは色々と種類がありますが、大学教員が在外研究する場合はJビザになります。在外研究以外ではインターンや語学留学で来る学生さんのリポートがWeb上にたくさんありました。(ほとんどの留学生はF-1ビザで来ているみたいなのでこの2つの違いはまた分かったらレポートします。)
参考になるよう、なるべく詳細に書こうと思います。基本的な順序は下記の通りでした。
- 受け入れ先でのDS-2019発行申請
- 在日米国領事館でビザ申請・面接申込
- 在日米国領事館で面接
行先のJames Madison University(以下、JMU)にはInternational Student and Scholar Serviceというセクションがあって、そこのWebページにビザ申請から渡米後までの情報がまとまっていたので分かりやすかったです。
1. 受け入れ先でのDS-2019発行申請
ビザ申請に必要な書類の1つであるDS-2019は受け入れ先がまず発行します。先方の学内手続きはホストの先生(あるいは事務担当者)がやってくれるので、こちらは聞かれた情報・書類を準備すれば大丈夫です。
準備したものは下記の通りでした。
- Jビザ申請に必要な情報
JMUでは学内Webで申請ができるようになっていて、そのフォームのスクリーンショットが送られてきたので入力事項を伝えました。
氏名、住所、電話番号、派遣期間、職種、目的、収入源、収入、英語能力、交流内容といった情報です。 - 収入証明書
勤務先がちゃんと英文で発行してくれます。在職証明書も発行できるのでどちらとも発行してスキャンしたPDFを送りました。 - 英語能力証明書
JMUのWebページに最低TOEFL iBT 70かIETLS 6が必要と書いてました。受験料が高いし、受験時間も半日かかるみたいだし、申し込んでからスコアが出るまで早いといっても最短でも2週間以上はかかりそうなので面倒くさいなぁと思っていたところ、勤務先が発行してくれることを知りました。書いてある内容はちゃんと大学院の留学生を英語で指導してるからこいつは大丈夫といったものですが、問題なく先方に受け入れらました。Web上にあまりない情報だと思うので紹介します。
- 招待状
ホストの先生が学部長さんに作成依頼してくれました。テンプレートがきっとあるのだろうな想像できる内容でした。 - パスポートのコピー
家族全員分必要です。
以下のメモの通り、着手してから1ヶ月半でDS-2019を入手しました。ホストの先生の反応が良かったので早い方だと思います。
4/5 ホストの先生とSkype面談、DS-2019申請と招待状作成依頼。
4/13 Webフォームが送られてきたので記入事項を返答
4/15 学内で英語能力証明書発行依頼、招待状が到着
4/16 学内で在職証明書・給与証明書発行依頼
4/22 必要書類が揃ってまとめて送信
4/24 ホストの先生が学内申請完了
5/11 DS-2019のドラフトの内容確認依頼が来る。微修正依頼。
5/14 DS-2019発行、ホストの先生が発送
5/21 DS-2019到着
2. 日本国内の米国領事館でビザ申請
ビザ申請はDS-2019の申請よりもたくさんのWebフォーム入力、書類準備が必要です。ビザ発行代行手数料は職場負担と聞いていたのですが、どうせ入力する先が米国領事館のWebフォームなのか、代行業者の用意するフォームなのかの違いしかなくこちらの労力はそれほど変わらなさそうだったので自分でやりました。
Jビザ申請に必要な書類は下記の通りでした。米国領事館のページにもビザ種毎に説明が書いてあります。
- DS-160
米国領事館のWebページからビザ申請フォームに必要事項を入力し終わるとWebページ上に発行されます。家族全員分を入力するとなかなかの労力でした。一番面倒だと思ったのは直近にいつ米国に入国してどれくらい滞在したかというものでした。国際会議等で毎年のように来てるので5件書きましたが入国日はよく覚えてないのでパスポートのスタンプをいちいち確認していきました。 - パスポート
領事館で面接をしてビザが発行されて郵送で返却されるまでパスポートが手元になくなるので、海外に用事がある方は申請時期に気をつける必要があります。 - 過去10年間に発行された古いパスポート
僕と妻が該当するので持っていきました。捨ててたらどうなってたんだろう。 - 証明写真
メガネなし背景白の5cm×5cmの写真がデジタルデータ(600〜1200px四方、240KB以下)も含めて必要でした。
Webで写真屋さんのメニューを見ると1人数千円かかりそうなのですが、自宅の白い壁を背景にスマホで撮ったJPGデータをインクジェットプリンタで光沢紙に印刷するだけで間に合いました。
領事館では、電子データが十分に綺麗だからこの印刷した写真は要らないとその場で返されましたし、パスポートに貼り付けられるビザ内の写真は白黒の低品質なものだったので本当にここにお金をかける必要はないです。 - 面接予約確認ページ
申請料金を支払うとWeb画面上に出てくるので印刷します。 - 戸籍謄本
初めてマイナンバーカードを使ってコンビニで印刷しました。事前に利用登録申請が必要でした。マイナンバーカードを持っている人は急用に備えて利用登録申請だけやっておいた方が良いです。 - 戸籍謄本の翻訳
翻訳代は職場が持ってくれないみたいなので自力でやりました。米国領事館のWebページにテンプレート(PDF)があるので、それを参考にExcelで作成しました。 - DS-2019の原本
サイン欄があります。家族全員分、世帯主の自分がやっても良かったみたいなのですが、妻には自分でサインしてもらって、小学生の子供の分は僕がサインしました。 - SEVIS費用支払証明
Web画面に出てくるものを印刷します。 - 財政証明
DS-2019申請時に用意した在職証明書・収入証明書でOKです。 - 履歴書
受け入れ相談時に作成していたのでそれを元にWeb上で完全な履歴書として説明されていることを付け足しました。
メモによると5/21にDS-2019が到着してすぐに面接申し込みをしているので、事前に調べて準備していたようです。
3. 在日米国領事館で面接
面接申し込み1週間後の5/27に最寄りの大阪の米国領事館に面接に行きました。日本に6カ所あるのですが、比較的近いところにあってラッキーでした。
領事館にはものを全然持ち込めないので、車で行って、近くの駐車場に停めて荷物を車に入れておきました。公共交通機関で行く人はコインロッカーを利用しているようです。
13歳以下は面接に行かなくて良いので、子供達が小学校に行っている間に妻と2人で行きました。他の方のブログを見ていると、J-1申請者本人は英語で面接をするけど、付いていく家族(J-2申請者)は日本語で話しかけられるようなので妻も全く準備をしていなかったのですが、日本語以前に話しかけられすらしませんでした。行く意味あったのか?
結構空いていてほとんど待たなかったので全部で30分くらいで済みました。面接で聞かれたことは以下の通りでした。
- どこに何しに行くの?
- 出資者は?
- 博士なん?
- 国籍は他に持ってたことはある?
これは僕が昔二重国籍だったから聞かれたのかもしれません。 - 権利ガイドしっかり読んでおいてな。
- ほな楽しんで
5/27の面接から1週間足らずの6/1にビザが貼付されたパスポートが家に郵送で帰ってきました。
準備する写真はスマホで撮影したもので十分なのがお分かり頂けるかと思います。