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はしだ くみこ
W.L.S. MOMO
Published in
3 min readNov 3, 2016

秋の日差しが眩しいのどかな午後
住宅街の中を車でゆっくり走っていました。

公園の前に差し掛かった頃
どこからか大きな男性の怒鳴り声が!

びっくりして車を道の端に停めました。

いったい何が起きたのか・・・

周りを見回すと自転車に乗った父と
小学2年生くらいの野球少年がいました。

怒鳴り声の主は、その野球少年の父らしい人でした。

何を怒られているのかはわかりませんでした。
少年は自転車をおりたまま固まって、呆然とした表情でした。

でも車に乗っている私がびっくりするくらいの怒鳴り声
きっと間近で怒られている小さな野球少年にとって
どれほど恐ろしく、心細い状況か。

そう思うと、胸が痛くなり、涙が出てきました。

その場面に出会う少し前にも
赤ちゃんを抱っこしたママの後ろを
自転車に乗った3歳くらいの女の子が
泣きながら追っかけている横を通ってきました。

ママは後ろを見ないで、手に持ったスマホを操作していました。

私たちおとなにはいろんな事情があります。

日々の仕事に加え、雑多なことに追われていたり、
いろんな人とのお付き合いをしていかないといけません。

そんな中で子ども達は言うことを聞かないし、わがままを言います。

目を話すと転んだり、道路に飛び出そうとしたり、
突然危険なことがあるかもしれません。

それでも子どもを守り、大切に育てなければいけません。

あなたにとってお子さんのすることはまだ拙くて
あなたをイライラさせることでしょう。

あなたが言った通りのことができなくて
もっと上手くできるはずだと怒りがこみ上げてくるかもしれません。

でも、あなたの怒りをお子さんにぶつける前に
ちょっとだけ待ってあげてください。

その子はまだこの世に生まれてたった数年。
まだ人間になったばかり。

一人前の人間になるためには
どれくらいの時間や経験を必要とするでしょうか。

ママの言ったことばがしっかり理解できい時や、
パパが教えたことが上手くできない時が
まだまだたくさんあります。

それでも子ども達は小さいなりに
なんとかあなたの期待に応えようと
小さな体で一生懸命頑張っていることを
少しだけわかってあげてください。

どんな時でも子ども達は
パパやママのことが大好きなんですから。

だから、お願いします。

どうか怒らないでください。

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はしだ くみこ
W.L.S. MOMO

ラーニング・ファシリテーター、コーチ。子どもの頃のコンプレックスから「なぜ人の能力には差があるのか」を追求して来ました。本当に必要なのはメソッドやノウハウではなく”学びが起きる場”そして人と人との有機的なつながり。理想のコミュニティ、ムーミン谷を目指しています。ワンダフル・ラーニング・スペース・モモ代表。