近所の理髪店のPOPから学んだ「違和感」の力

手書きで書かれたPOP、3枚ほど貼られていた。

通勤路で感じた違和感

駅に向かう途中に昔ながらの理髪店がある。

先日帰宅途中「安い」と書かれたPOPが貼られていることに気がついた。

イラストも何も書かれておらずデザインに優れているとは言い難い、具体的な価格も書かれていないから本当に安いのかどうかも疑わしい。しかしそのPOPを私は確かに認識した。

これは間違いなく歩き慣れた普段通りの道に「違和感」を覚えたからであろう。

ここでの「違和感」はもちろん良い意味で使っている。

「違和感」を使い人に認識させる

「違和感」というのはすごい。

おそらくこのPOPを貼らなければ私はこの理髪店を意識することはなかったし、今後髪を切る時に選択肢にすら入ることはなかっただろう。紙1枚とペン1本で一人の通行人を見込み客にすることができたのだ。なんというコストパフォーマンスだろうか。

威勢の良い八百屋や魚屋が毎日「安いよ、安いよ」と大声で叫んでいたら気にもとめないが、静かな日があったら「あれ?どうしたんだろ?」と思うだろう。意図して静かな日を作っていたとしたら「違和感」によって気を引かれているわけだから、集客の術として成り立っていると考えられる。

「違和感」をwebデザインに適用する

webデザインにも「違和感」の力は適用できる。

webページのファーストビュー(ページを開いてスクロールせずに表示される領域)は一等地である。一等地であるが故にここに置くコンテンツへの導線となるバナーは力を入れて制作されたものが多い。

そこにあえて力を抜いたものを置いてみてはどうだろうか。

バナーの目的はコンテンツへ導くことである。クリックされなければどんなに優れたデザインでも意味はない。統一されたデザインの中で「お?これはなんだろう?」とクリックしてもらえればバナーの目的は達成されていると言える。

ページ遷移後のコンテンツはファーストビューに置くべきコンテンツレベルまで作りこむ必要はあるが。

もちろんコーポレートサイトやECサイト、商材などでブランディングや戦略は大きく変わるのですべてのサイトに当てはまるとは言えない。しかし、もしクリック率に悩むのであれば、より良いデザインを目指すのではなく、たまには力を抜いてみても良いのではないかと思う。