人と違うから「二度の不登校」 悪いのは誰?
〜学生パパママ就活日記#4〜
3/29(火)今日の予定
9:30–12:00 NTTdata OBOG訪問会
12:30–13:30妻と娘と一緒に友達とミーティング
15–18 LITALICO 説明会&選考会
19:30–21:30家庭教師
22時 帰宅
今日は家事、育児を全て妻に任せている。
開放感
は正直感じてしまう。が申し訳なさも感じる。
分担のバランスと感謝が大切
忙しくなっても忘れたくないですね…
さて、今日のLITALICOとの出会いは僕にまた影響を与えた。
LITALICO は障がい者問題を扱う社会企業と認識していたが、障がい者問題にとどまることなく、多様性を阻害する社会全体に挑んでいた。
特に今日のプレゼンを聞いてハッとさせられたのが、
障害は社会の側にある
ということ。
今の日本の教育は個をなくす教育で、LITALICOの目指す日本の教育は個を伸ばす教育であるということ。
社会から障害なくすというのは、LITALICO のvisionそのもので、このvision自体は前から知っていたし、日本の教育が、没個性、洗脳的だとかいう話も聞いたことはあった。
が、今日話を聞いていて、これらが経験とつながって初めて腑に落ちた。
というのも、今日の家庭教師先の子は、不登校の生徒なのである。
新中2の一人っ子の男の子なのだが、小学生の中頃から、合わない先生がいるとのことで、学校に行けずにいた。彼が6年生になりたてのときに、中学生からはリセットして頑張りたいという親子の意志のもと、僕が受験勉強を見ることになった。
とても明るく元気な子で、やる気の上下はあるものの、やる気のないときには楽しくいろいろな話をしながら勉強することができた。結果、中学受験には成功し、これからの中学生活にワクワクした様子で、先生ありがとうと言ってもらえ、僕は去年、担当を一旦辞めた。
しかし、待っていたのは残酷な現実。
始まってまもないころの授業で、彼が漫画を持っていたことが発覚し、英語の先生が激怒。その漫画を取り上げ投げつけたという。
彼は先生のその行動に対して喰ってかかった。
なんで投げるんだ?と。
そのことが原因となり、親が呼び出され、親の前で彼は叱られ、なかなか謝らなかった彼は無理やり謝らされ、厳しく当たられるようになり、また学校に行けなくなってしまった。期待が大きかっただけに、失望も、ダメージも大きい。
その後も親が学校に行って先生と話を何度もするものの、私立中学であるために、お宅の子はうちには合わない。と言われ、高圧的に対応されまともに取り合ってもらえなくなったそうだ。
結局徐々に学校にいずらくなり、一学期のうちにまた不登校になってしまい、今では彼は全く中学校に行けていない。
このことを僕が知ったのはこの三月。
他にも家庭の問題が重なってしまい、どん底状態で誰にも言えなかったそうだ。
先日母親にだけ会って、これらの経緯を教えてもらったのだが、話しながら母は泣いていた。やるせない気持ちは痛いほど伝わってきたし、僕もなんとかしてあげたかった。励まし続けることしかできなかったが、今日1年ぶりに彼に会うことができた。背が1年で10cm伸びたようで、とても大きくなっていた。
最近やっと立ち直り始めたそうだ。
決して割の良いバイトではないし、就活中だし、家で待っている人もいる僕だが、それでも引き受けたい仕事だ。彼が大人になって幸せになるまで、見守ってあげたいと思う。
今日LITALICOの説明会へ行ったことに運命的なものを感じる。
僕だってずっと、学校に合わない人がいることは知っていた。不登校は絶対に一定数出てしまう。でも、それは仕方のないことで、そういう子たちはいずれ行けるようになるかもしれないし、行けなくともそれを補うだけのことはできる。誰が悪いわけでもない、仕方のないことだから、無理に学校に行こうとしないで、その子が楽しい道を探したら良いと。学校だけが人生じゃないと。
でも、それは結局他人事の意見だった。
当事者からしたらものすごいやるせなさである。
損害賠償ものだ。
不登校を生み出す仕組みが悪い、不登校に負い目を感じさせる社会が悪い。
今日の僕は全力で親子を応援することができた。(やはり僕は応援しかできないが)
今日、彼と話すこと2時間。本当に楽しかった。
そこらへんの中学校より、絶対に面白い。
「俺は勉強は嫌いだし、人見知りが激しい」と言うが、2時間ぶっ通しで話し続け!
彼は今年福島第一原発に行きたいと言い、行ったそうだ。「放射能は体を通るから危ないんでしょう?」「第3次世界大戦が起きそうだよね?先生は9.11見たことある?本当にやばいよね?」「朝は挨拶運動(通行人に大きな声で挨拶する)してるけど、中学生がやったってほとんど返ってこねぇんだよ。笑」「チチーッスー!とか言ったら反応あるかなぁ。笑」
彼は決して勉強嫌いなんかではない!今までの周りからの悪い評価が、周りの環境が彼を殺している!
卒業アルバムも見せてもらった。皆の「将来の夢」の作文が見開き1ページに4枚ずつ、1人1枚を皆びっしりと文字を埋めていた。
そんな中、1人だけ文章は半分くらいで、残りは絵を描いている人がいた。彼である。「俺はかけなかったし、変わり者だからしょうがない」と言っていたが、一番興味を惹かれたのは事実だ。
LITALICOには頑張ってほしい!
もうひとつ、今日のLITALICO の説明で面白かったこと。
近視遠視は障害じゃないけど、歩けないのは障害。
近視遠視は生活に支障があるけど、メガネが矯正してくれてるから問題なし。
歩けないのは車椅子で動けるけれど、これは障害。
メガネはかっこいいから伊達眼鏡をする人もいる。
歩けるけど車椅子に乗る人はいないけれど、カッコ良い車椅子がでたら、どうなるのだろう?