Why Quanta? #1: なぜ新しい技術が必要なのか

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5 min readJun 6, 2019

国連の推計に従えば、1970年に37億人だった世界人口は2017年には76億人に到達した。2030年には86億人、2050年に98億人に達すると予測されている。人口予測に基づけば、2050年に向けた人口増の半分は、アメリカを除く先進国以外の9カ国で発生し、うち5カ国はアフリカ(ナイジェリア、コンゴ民主共和国、エチオピア、タンザニア、ウガンダ)で発生すると見込まれている。[1]

後発開発途上国47カ国の人口増は顕著で、2017年から2050年の間に33%増加し19億人に達すると見込まれている。人口増が最貧困国に集中しているという事実は、国際社会が長年抱えてきた、貧困、飢餓、人権侵害・蹂躙、教育格差、ジェンダー格差、紛争の脅威、テロといった課題に対し、さらなる挑戦を突きつける。

こうした課題の解決のために、ブロックチェーンが活用される可能性がある。

世界では、最貧国を中心に、11億人を超える人々が身分証明書を保有していない、もしくは証明ができないとされており、このことにより、適切な医療や教育などの基本的サービスが享受できないという事実がある。[2]

国連は2030年までに、持続可能な開発目標(SGDs)に沿って「安全で永続的なデジタルIDの普及」をターゲットとしている。この永続的かつ過去に完全な解決を見なかった課題に対し、異業種・異業態のアライアンスがブロックチェーン技術を用いて取り組んでいる。アクセンチュア、マイクロソフト、ハイパーレジャー、UNICCといった面々が取り組んでいる。[3]

寄付の透明性や効率上昇も、貧困削減に向けた大きな課題だ。特に、紛争地から避難する脆弱な難民は貧困に陥りやすく庇護の対象である一方、テロの温床にもなっている。[3] アイルランドのAID:Techは、ブロックチェーン技術を利用した難民支援を行なっている。OECD諸国から途上国への支援は、毎年3分の1が行方不明になると言われており、本来渡るべき人のところへ行っていないという問題がある。[4] AID:Techの取り組みは、寄付者と受益者がWalletで直接繋がることにより、透明性を確保した形で暗号通貨を直接送金できる仕組みになっている。

また、国連世界食糧計画では、食糧支援システム「Building Blocks」を開発し、ヨルダンのシリア難民10,000人を対象に食糧支援を行なったり、パキスタンで実証実験が行われている。難民支援コストの削減だけでなく、難民のプライバシー保護も達成できる仕組みで、人身売買の防止にも一役買っている。[5]

人類史を紐解けば、新技術の到来が過去に救われなかった人々を救済する役割を果たしてきたことは明らかだ。[6] そして、それは、AIやブロックチェーンと言った、21世紀のテクノロジーにも当てはまってしかるべきである。前述の国際機関やプロジェクトの取り組みだけでなく、世界中に地球規模課題、永続的な国際問題を解決したいと、崇高な理念を持って日々開発と実証実験に取り組むプロジェクトが数多存在している。

そして、Quantaもまた、同様に理念を抱き、国際社会の課題解決に繋がる技術開発とユースケース発出に向けて、日々努力を続けている。

[1] United Nations DESA/POPULATION DIVITION, World Population Prospects 2017, https://esa.un.org/unpd/wpp/

[2] The World Bank Group https://www.worldbank.org/en/news/press-release/2017/10/12/11-billion-invisible-people-without-id-are-priority-for-new-high-level-advisory-council-on-identification-for-development

[3] ID2020, https://id2020.org/

[4] BBC, Kenyan closure of Dadaab refugee camp blocked by high court, https://www.bbc.com/news/world-africa-38917681

[5] Jenny Lei Ravelo “Devex” 30 percent of aid lost to corruption -Ban Ki-moon, https://www.devex.com/news/30-percent-of-aid-lost-to-corruption-ban-ki-moon-78643

[6] World Food Programme, Building Blocks, https://innovation.wfp.org/project/building-blocks

[7] UNHCR, Innovation Service, http://www.unhcr.org/innovation/connectivity-for-refugees/

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