アジャイルな組織作りを目指し、みんなで頑張った一年を振り返る #WaAgileTesting

組織のエンゲージメントを上げてみよう!

Jumpei Ito
WingArc1st Inc.
Feb 24, 2021

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ウイングアーク1stの期は3月始めなので、実は2月は年度末です。
そうです。2020年度がもうすぐ終わります。

皆さんいかがお過ごしでしょうか?
2020年度を振り返ってみると色々ありましたよね?

働き方がだいぶ変わりましたし、強制的に変化を求められる時代がスタートしたと思います。

色んなチャットアプリに触れたし、ホワイトボードもリアルからアプリを使うようになりました。

そして、なんといってもZoomを使うスキルが上がったと思います。

そんな働き方の中で、我々はこの一年を思い返してみると、アジャイルな組織作りを目指して色々やってきたなーと思うことがあるので、このタイミングで振り返ってみたいと思います。

先ずは私の組織について紹介

私はSPQI(Software Process & Quality Improvement)部の中のBDQI(Business Documents Quality Improvement)グループに所属しているGMG(グループマネジャー)で、主に帳票系ソフトウェアの品質保証に携わっております。(「英語ばかりでわからん」とよく言われます。笑)

メンバーは私を含めて10人ぐらいで、取り扱っている製品はオンプレミスとクラウドサービスを合わせると7製品ぐらいあります。そう考えると、そこそこ大きな組織ではありますね。

BDQIグループは2019年の11月に大きなチーム編成がありまして、この規模になりました。

タックマンモデルで言うところの形成期、混乱期を経て、現在は統一期になりつつありますので、振り返ってみましょう。

上長からのメッセージ

1年と言うのは本当に早いもので、思い返せば1年前に我らが部門長の@Hiroyuki TAKAHASHIより部門目標が発表されております。その時の経緯は以下のブログがとても参考になります。

目標設定のワークショップをしてみる(1Q)

部門長からミッション・ビジョン・バリューが、明確な言葉として落とし込まれました。

ですが、それを受けてグループの目標にするにはどうするか?

悶々と考えたところ、メンバー各自が個人の目標とすることはたくさんあり、特に同じ仕事をするメンバーは共通することが多いはずです。これをメンバー同士で可能な限りオープンにし、理解をし合うことでグループの目標って自然と定まってくるのでは?と思たったのがきっかけで、半日かけてみんなで集まってワークショップをすることにしました。

ワークショップと言えば、びばさんの『チームビルディング超実践ガイド』を大いに参考にさせて頂きました。使用したのはサクセスファクターワークショップと言い、「成功要因(サクセスファクター)」をチーム全員で探る手法です。

ワークショップのタイムテーブルはこんな感じで結構盛りだくさんでした。

目標設定のワークショップタイムテーブル

ワークショップの効果は絶大で、メンバーの皆さんが考えるサクセスファクターを洗い出したときには、たくさんのアイディアが出てきてました。最終的に類似のアイディアをまとめて、グループ目標に落とし込む際には以下の18項目に絞られました。

  1. 個人系(個人目標)
  2. 予定通りのリリースの実現
  3. 会社のプレゼンス向上&ブランディング
  4. 開発プロセスの見える化
  5. 品質分析&品質向上
  6. シフトレフトテスティング
  7. キャリアアップ
  8. スキルアップ
  9. メンバー間でのスケールアウト
  10. 外部へのスケールアウト
  11. 非属人化
  12. テスト自動化の推進
  13. 素早いフィードバックループ(即振り返り)
  14. タスクのスケールアップ(業務改善)
  15. 心理的安全性を高める
  16. 社内品質基準の見直し
  17. 勉強会の開催
  18. 健康Up

この18項目のグループ目標を参考にして、メンバーはそれぞれ個人の目標へと、落とし込みが可能になります。

(メンバーの皆さん意外といろんなこと考えてるんだなー)

と言うのが正直な感想で、このワークショップをした後の私はホクホク状態でした。今思うと、タックマンモデルにおけるチーム形成期としては大きな効果だったと言えます。

相互理解ワークショップをしてみる(2Q)

2Qに入りました。

COVID-19の影響でオンラインによる業務が標準となり、なんとなくメンバー間で話す機会もなくなって、コミュニケーションの取りずらさを感じた頃でした。

ウイングアーク1stではwevoxというツールを使って定期的な社員のエンゲージメントサーベイを行っていますが、この時期の我々のグループは「人間関係」のスコアが落ちており、GMGとしては何かしらの対策をする必要がありました。タックマンモデルにおけるまさに混乱期の状態ですね。

悩んだ結果、wevoxが用意している相互理解ワークショップが面白そうだったので試してみることにしました。

これに関してはメンバーの@吉田千鶴がブログに書いてくれてるので是非参考にしていただければと思います。かなり楽しかったようです!

ワーキングアグリーメントを決めるワークショップをやってみる(3Q)

いよいよ3Qです。

働き方が変わった今、みんなリモートで仕事をしていますが、

(1Qで立てた目標や、2Qで実践した相互理解を経て、みんなリモートで仕事してるけど、「納得感」って持ってるのかなー )

という私の疑問があり、メンバー全員が普段から業務に対して「どう考え」「どう取り組みたいのか」を上長だけでなく、みんなで共有したい。そんな思いから、手段としてワーキングアグリーメントを決めることにして、ワイガヤできるようなワークショップをしてみました。

タイムテーブルはこんな感じ!

ワーキングアグリーメントを決めるワークショップタイムテーブル

このワークショップでは普段思っていることを吐き出してもらうことを目的としています。ですので、「ワーキングアグリーメントを決めるワークショップ」とは言うものの、特に決まらなくても良いことにしました。

2Qのワークショップで実践してみた相互理解をベースにして、お互いを理解した上で、ワーキングアグリーメントを話し合う際に、言いたいことがあれば吐き出してもらうのが趣旨でした。

ですので、既にメンバー同士で共通の理解があれば「だよねー」とかで終わるし、「実はこう思ってました」みたいな発言があればどんどん深堀りできるワークショップでした。

TGIF

ワークショップの他にもTGIFという取り組みを行っています。

今まで週に1回、グループミーティングみたいな形で、メンバーがそれぞれ進捗報告をする会がありました。10人ものメンバーがいて、それぞれ担当する製品が違うことから、進捗報告が必要かどうかわからなくなっていました。

せっかくみんなが週に1回集まるのなら、「金曜日に集まってワイワイしたいなー」と思ったのがきっかけで、色々調べてみるとGoogleのTGIF(Thank God, It’s Friday)にたどり着きました。

これは@吉田千鶴ブログにある通り、メンバーがローテーションでファシリテーターとタイムキーパーを担当し、バックログに予め積んでおいたアジェンダを5分1枠で議論するというもの。要するにLean Coffee形式です。こうすることにより、進捗報告みたいな形式ではなく、アジェンダのある人はタイムボックスを意識しながら発言できるので楽しいです。

アジェンダの内容は様々で、LTしたい人は発表すれば良いし、意見を求めたい人は募ればよいし、連絡ある人はアナウンスすればよいし、本当にLean Coffeeですね。

その中でも2つだけルールがあって、最初の1枠(5分)は雑談タイムとして、みんなで雑談する時間。最後の1枠(5分)はハッピータイムとして、みんなで「良かったこと・感謝していること」を言い合う場になっています。

Zoom飲み会

ワークショップやTGIFの他にも、たまにZoom飲み会もします。Zoom飲み会ではゲームをやると結構盛り上がるので興味ある人はやってみてください。

  • ○○王・・・質問者が答えられそうで答えられない問題を出し、その他の人が正解を紙に書いて一斉に見せるゲーム
  • はぁっていうゲーム・・・お題カードに書かれた̪シチュエーションの「はぁ」を声と表情だけで演じて、他メンバーがシチュエーションを当てるゲーム
  • ウミガメのスープ・・・回答者が出題者に「YES」「NO」「関係ありません」のいずれかで答えられる質問をしていくことで真相を導き出す水平思考クイズ

wevoxサーベイの結果

と言うことで色々やってみた結果、我がBDQIグループのwevoxサーベイの結果は以下のように右肩上がりです。

このように仮説と検証をワークショップで実験することにより、効果が数字に出ることはありがたいことです。

この内容を発信します!

Agile Testing Night 第4弾で「アジャイルな組織づくりについて語りつくす夜」を企画しています。

可能な限りここに書いた話は語りつくしたいと思っているので、興味ある人は是非参加してみてください!

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Jumpei Ito
WingArc1st Inc.

WingArc1st Inc. — Software Quality Assurance Manager