社内専用のJanet研修を実現した話

アジャイル時代のQAマネージャー#3

Jumpei Ito
WingArc1st Inc.
Apr 14, 2022

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こんにちは。すっかり春ですね。

普段、家に引きこもっている私は先週末に花見をしてきました。

晴天と満開の桜に素直に感動してしまいました。

と同時に、気のせいか、心もスッキリとしました。

人は外に出て自然を肌で感じないとダメですね。

さて、話は変わって本題です。

昨年(2021/3/1~3)にアギレルゴコンサルティングさんで行われたJanet先生の「認定研修Agile Testing for the Whole Team」に参加した話はブログに書きました。

個人的にこの研修はかなりお勧めで、私だけでなく、社内でも開発現場のPOや、SM、開発エンジニア、テスター、テクニカルライターに受講してほしいと、予てから願っていました。

ある日、そんなことを川口さんに相談したところ、

「ウイングアーク1st専用で研修はできるから、潤平さんが社内で呼びたい人呼べば? Youやっちゃいなよ!」

と、ありがたいお言葉をいただいておりました。

はい、やります!

社内専用でJanet先生の研修ができるなんて、なんと贅沢な!

これはもうやるしかない。

ということで、先ずは参加者の勧誘と予算の調達です。(これがキモです)

もちろん、我がところの部署で研修費として予算を確保して、メンバーに受講してもらうことは可能です。

が、Agile TestingはやっぱりWhole Team(チーム全体)です。

参加者はPO、SM、開発エンジニア、テスター、テクニカルライターが対象。要はデリバリーするために関わる人、全員に参加してほしい。

そして、参加者のマネージャーにも理解をしてほしい。
(マネージャーにはこういった研修を通して、エンジニアにスキルアップの投資をしてほしい)

そんな思いから、参加者を社内で集ることにしました。

FeeeeedBack!

と言いつつ、最初はSPQI部のメンバーに、

「自分が担当する開発チームに声掛けしてー」

と、メンバー任せにしていました。

そんな時、この活動を耳にしたステークホルダーの一人からフィードバックをもらいました。

「部門長である伊藤さんの思いをちゃんと伝えないと現場の心は動きませんよ?」

(確かに)

(反省)

(これじゃ私がはげちゃびん状態だ)

(フィードバックありがとうございます!)

社内で研修参加の募集をかけるにも趣旨の説明が必要でした。

なぜ今、Agile Testingなのか?

テスター以外がAgile Testingを学んで現場の役に立つのか?

SQPI部として研修を通して会社に貢献できることは何か?

この辺の説明をしっかり開発現場に伝える必要がありました。

「ねらい」と「個人的な思い」

と言うことで、私の考える「ねらい」と「個人的な思い」を以下のように言語化してみました。

先ずは「ねらい」から。

一昔前まではテスト=QAという文化が根付いていました。

しかし、今では一言で「品質」といっても、開発プロジェクトの計画やコード実装中はもちろんのこと、リリース後も、モニタリングや可観測性からの改善活動も常に「品質」はついて回ります。

そうです。テストと言うアクティビティはあらゆるフェーズで実行する必要があります。

Dan Ashbyはわかりやすく以下のような図で表しています。

この研修のタイトルは「Agile Testing」ですが、アジャイルという枠にとらわれていません。

開発エンジニアや、テストエンジニアだけでなく、継続的なデリバリーに関わるすべての人が協力し合うマインド。それがAgile Testingです。

この研修では特に、お客様に提供する「価値」を定義し、テストを組み込んで、頻繁なデリバリーに適合するような自動テストを実装及び管理することを学べます。

アツい!アツいなー

今見返しただけでも自分のアツさが出てるのがわかります。

さらに「個人的にな思い」は以下のように書いています。

ウイングアーク1stはこれまでパッケージベンダーとして、製販一体となって、帳票製品であるSVFを中心に、BI製品のDr.SumやMotionBoardを販売してきました。

今では様々なサービスが事業として、立ち上がり、波に乗っています。

我々はサービスを提供している限り、継続的なデリバリーは永遠に終わりません。お客様への「価値」はいつも変化し、開発もテストも実装し続け、常に品質のことを考えます。

私はウイングアークに10年以上QAの仕事をして思うのは、品質保証やテストの考えも変化しているということです。

ソフトウェアの品質特性を意識した網羅性のあるテストにフォーカスするよりも(それも大事ですが)、顧客解像度にフォーカスしたテストや頻繁なデリバリーに対するリスク管理が肝になっています。

デリバリーに関わるすべての人をWhole Teamとして、Whole Teamのメンバー全員が品質の責任がある。これがAgile Testingの素晴らしい要素であり、今後そうであるべきだと思っています。

個人的にはSPQI部から、Whole Team全員が品質に意識できる状態を作れるようになることを目指したいと思っています。

品質、テストに関してさらに向上していこうとするモチベーションのある方は受講をお勧めします。頻繁なデリバリーに工数が奪われて本来やるべきことができないと悩んでいる方、テストを自動化したいけど先ずは何をやるべきか迷っている方、「価値」や「顧客解像度」とは何かを模索している方は、さらに受講することを強くお勧めします。

このようなドキュメントを用意して、開発部門の部門長と直接話したり、開発の現場に行って研修の内容を話したりと。

部門のマネージャーには予算を確保するよう頼んだりと。

今思うと、怪しい勧誘をしていたかもしれませんw

研修参加者たち

そんなこんなで、研修の参加者は全部で23名集まりました。

SPQI部からは7名の参加者で、他は色々な開発現場から参加表明していただきました。何よりも各開発プロジェクトのPOや、開発エンジニア、テスター、テクニカルライターが参加してくれましたことは本当にうれしいことです。

集まってくれた参加者には、事前共有として、海外の講師がZoomに入って同時通訳を通しながらのワークをする研修である事や、海外との時差があるため講師に合わせた朝の8時からスタートする研修であること等、共有していました。

そして私もCoトレーナーとして研修に入って、バックアップ支援をさせてもらいました。

研修を通して、個人的な感想は山ほどあるのですが、ここに書くことはグッとこらえて、参加者たちの感想を聞きたいと思います。

さて、参加者たちは何を感じ、何を学んだのか!?

これからブログ書いてくれると思うので、お楽しみに!

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Jumpei Ito
WingArc1st Inc.

WingArc1st Inc. — Software Quality Assurance Manager