自動化どうでしょう
アジャイルにまつわるエトセトラ #2
Agile Testing とテストの自動化は切っても切り離せません。
ウイングアークのQA部門でも積極的にテスト自動化を導入していますが、その中でもウイングアーク札幌オフィスは、開発とQAが双方で協力しながらいい感じにテスト自動化を導入しています。
東京オフィスでも同様の取組みを推し進めるべく、今回私は札幌オフィスへ「自動化武者修行」に行ってきました。
修行中は札幌のQAエンジニアから手厚いフォローをいただきながら、実際に下記のような構成のテスティングフレームワークを構築しました。
今回はこのフレームワークの構築手順を記しておきます。
目次
① Eclipse で Maven プロジェクトを作成する
② JUnit を試実行する
③ Jenkins で試実行する
④ BitBucket と Jenkins の連携を設定する
⑤ コード Push → テスト結果出力を確認する
事前準備、前提条件および環境情報
・Eclipse( Eclipse IDE for Java Developers Version: 2019–06 (4.12.0))
・Java( openjdk version “11.0.2” )
・Maven のインストール( Apache Maven 3.6.1 )
・Git のリポジトリ(今回は BitBucket を使用)の準備
・Jenkins のインストール
① Eclipse で Maven プロジェクトを作成する
ウィザード( File -> New -> Project )で Maven Project を選択して「Next」を押下します。
デフォルトの状態でウィザードを進めていき、Group ID (パッケージ名)、Artifact ID (プロジェクト名)を入力後に「Finish」を押下します。
Maven のプロジェクトが作成されました。
② JUnit を試実行する
「 archetype-quickstart 」のカタログが適用されているはずなので、src/test/java の com.example.maven_test パッケージ下に AppTest.java が存在しているはずです。
AppTest.java を JUnit 実行すると、テスト実行後(サンプルなので実際にはテストしてないけど)にグリーンコードが表示されます。
これでローカル環境に Maven プロジェクトを作成して JUnit が実行できる環境が整いました。あとはテスト対象のコードとテストコードをそれぞれ src/main/java とsrc/test/java に配置していけば基本的なテストが実行できます。
次の手順のために、pom.xml を更新します。
<project xmlns="http://maven.apache.org/POM/4.0.0" xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance"
xsi:schemaLocation="http://maven.apache.org/POM/4.0.0 http://maven.apache.org/xsd/maven-4.0.0.xsd">
<modelVersion>4.0.0</modelVersion>
<groupId>spac_autotest</groupId>
<artifactId>spac_autotest</artifactId>
<version>0.0.1-SNAPSHOT</version>
<!-- 文字コードとJavaのバージョンの設定 -->
<properties>
<project.build.sourceEncoding>UTF-8</project.build.sourceEncoding>
<java.version>11</java.version>
<junit.jupiter.version>5.4.2</junit.jupiter.version>
</properties><!-- プラグインの設定 -->
<build>
<plugins>
<plugin>
<groupId>org.apache.maven.plugins</groupId>
<artifactId>maven-compiler-plugin</artifactId>
<version>3.6.1</version>
<configuration>
<source>${java.version}</source>
<target>${java.version}</target>
</configuration>
</plugin><!-- JUnit 5 requires Surefire version 2.22.1 or higher -->
<plugin>
<artifactId>maven-surefire-plugin</artifactId>
<version>2.22.1</version>
<configuration>
<argLine>-Dfile.encoding=UTF-8</argLine>
</configuration>
</plugin>
</plugins>
</build>
<dependencies>
<!-- https://mvnrepository.com/artifact/org.seleniumhq.selenium/selenium-java -->
<dependency>
<groupId>org.junit.jupiter</groupId>
<artifactId>junit-jupiter</artifactId>
<version>${junit.jupiter.version}</version>
<!-- <scope>test</scope> -->
</dependency>
<!-- https://mvnrepository.com/artifact/com.htmlhifive/pitalium -->
<!-- <dependency> -->
<!-- <groupId>com.htmlhifive</groupId> -->
<!-- <artifactId>pitalium</artifactId> -->
<!-- <version>1.2.4</version> -->
<!-- </dependency> -->
<dependency>
<groupId>com.fasterxml.jackson.core</groupId>
<artifactId>jackson-core</artifactId>
<version>2.9.7</version>
</dependency>
<dependency>
<groupId>com.fasterxml.jackson.core</groupId>
<artifactId>jackson-databind</artifactId>
<version>2.9.7</version>
</dependency>
<dependency>
<groupId>com.fasterxml.jackson.core</groupId>
<artifactId>jackson-annotations</artifactId>
<version>2.9.7</version>
</dependency>
</dependencies>
</project>
③ Jenkins で試実行する
②で作成したローカルに存在するプロジェクトを準備していた Git のリポジトリに Push して、Jenkins の設定を行います。
まずは Jenkins が使用する JAVA と Maven の設定を行います。
Jenkins の管理から「Global Tool Configuration」を選択して、JDK と Maven の箇所を設定して保存します。(名前やパスなどは適宜任意のものに読み替えてください)
次に、新しいビルドの作成からフリースタイルのビルドを選択して「OK」を押下します。
Git の情報を入力します。
ビルドに使用する Maven の情報を入力します。
プロジェクトトップ画面で「ビルド実行」を押下すると、対象の Git リポジトリからプロジェクトを持ってきて、pom.xml に書かれた情報を基にMaven ビルドが始まります。
ビルドと同時に JUnit テストが走り、コンソールに結果が出力されました。(Skip の2件は無視してください。そういう設定をしています。)
これで、Git のテストコードを Jenkins にて ”手動で”実行できる環境が構築できました。
次は、Git に 最新のテストコードが Push されたタイミングで、Jenkins が ”自動で”テストを実行するようにします。
④ BitBucket と Jenkins の連携を設定する
Git リポジトリのウェブフックの設定で、対象の Jenkins の情報を設定します。その際、Push をトリガーとして通知を飛ばすようにします。
(キャプチャは BitBucket の例)
最後にテストの実行結果が Jenkins で出力されるように設定情報をビルド設定に追加して保存します。
⑤ コード Push → テスト結果出力を確認する
ローカルPCでソースコードを編集して、Git に Commit>Push します。
おめでとうございます!ビルドが走り始めました。
ビルド終了後にテスト結果も出力されています。
今後は開発と相談しながら Git やビルドツールの変更( AWS の CodeCommit・CodeBuild etc.)なども検討していますので、またこのブログで紹介できる機会があればと思っています。
それではまた!