子供教室(LITE1)に学ぶQA

satoh.ke
WingArc1st Inc.
Published in
6 min readDec 23, 2019

こちらは、ウイングアークAgile and DevOps Stories のAdvent Calendar 2019 、第17弾(12月24日)の投稿です。

Photo by Wingarc1st LITE1-Team

はい、皆さんメリークリスマス! 札幌オフィスにてQAを担当しております佐藤です。

ウイングアーク1stでは、LITE1(Little IT Engineer 1:ライトワン)という子供教室を開催しており、先日で3回目を迎えることになりました。これは「ものづくりの楽しさを体験することで、エンジニアを目指す子どもたちをひとりでも多く生み出していきたい!!」という、田中潤社長の”熱い想い ”から実施されている試みです。

LITE1のゴールは「エンジニアは楽しい!」ことを子供達に感じてもらうことです。そのために我々講師陣は何をすべきなのか、どのようにアプローチしなくてはならないのかを考え行動します。その成果を子供達から態度や発言を踏まえて直接体現させてもらえるので、LITE1とはいわば絶好のプロジェクト体験場とも言えます。本日は子供達が待ちに待ったクリスマスイブでもありますので、我が部から唯一参加しているわたくしが QA観点を踏まえてLITE1とその想いを少し語らせて頂きます。

授業として行うコンテンツは、IT未経験者でも「やってる感」を持ってもらうために導入部は丹念に実践させます。しかし、やりすぎると経験者が飽きてしまうので内容によっては応用編を準備したり、かつ難しすぎると心が折れてしまうので答えを出さない程度にほどよく(←ここ重要w)講師陣がサポートしていきます。わたしも「エゾシカ先生」(札幌オフィス:北海道からの参画のため)として工夫しながら一緒に楽しんでいます。

この「ほどよく」というのは聞こえがいいですが、例えば仕様レビューの際に、この「ほどよく」が有効になります。レビューイも一生懸命検討して仕様を考えているし、(他の)レビュアーもよりよくしたい想いは一緒です。QAたるもの大人も子供も関係なくお互いの意見を尊重し、その場のベストな答えをお互いに合意し推進する交通整理の役目があると思っています。

わたしとHigh Five Photo by Wingarc1st LITE1-Team

また、休憩時間やランチタイムでも子供達が興味を持ちそうなドローンや別のロボットの実演、3Dプリンタでの印刷などITを実際に自分で見て動かせて飽きさせないコンテンツを事前に試行錯誤しながら準備しています。今回はドローンでレースが出来るようにしたり、ロボット同士でラグビー対戦が出来るようにしました。ただし、遊びが本気になっても困るのでほどよく(←やっぱり重要w)終わらせる程度に留めます。

はい、出ましたw エンジニアによくありがちな事象ですね。

自分の技術力やその機能についてやり過ぎてしまうことがよくあります。QAたるもの、冷静に当初の「ゴール」が何だったのかを再認識させて、方向修正や相手の想いを汲み取り、お互いのゴールに向かって一緒に改善していけるよう協調しつつも促していきます。

わたしとランチ Photo by Wingarc1st LITE1-Team

LITE1終了後、札幌から参戦したわたしが珍しそうに東京タワーを見ていると、わざわざ子供達が集まってきて「すっごく楽しかった!また来るね!」(次回開催すること前提w)、「あっという間に時間が過ぎた。もっとやりたかった!」「集中し過ぎて疲れたよ~」などなど、直接言ってもらえたことは本当にありがたいことでした。

実務でもふりかえりはとても大切です。終わった直後が一番記憶に新しい状態であり、気持ちの面でもつながりが一番深い状態だと感じます。何がうまくいったのか、そして何がうまくいかなかったのかそのときの意見をすぐさまメモをして、次回の改善に役立てるようにします。

わたしと東京タワー Photo by Wingarc1st LITE1-Team

このように、LITE1を通じて子供達から毎回再認識させてもらっておりますが、我々(の製品やサービス)に期待してくれている人達をいかに喜ばせることができるのかが一番重要となります。

・その製品は何のためにありますか?
・そのテストは何のためにやっていますか?
・その機能はどう使われますか?
・何のための自動化や改善ですか?
・作業に過不足はありませんか?
・目標、基準値が達成すれば終わりですか?
・見せる努力や意識をしていますか?
・見えているものがすべてですか?
・楽しんでいますか?

利用してくれる人達を想像し思い浮かべ、どう使ってもらえれば喜んでもらえるのか、何を期待しているのかを常に意識する。その想像について議論を繰り返し行い、サービスや製品を納期通りに提供する。その積み重ねが信頼でありQAの本質です。より深い信頼や関係性を構築するためにはどうすればいいか。まずは自分から歩み寄り、ふれあいにいく大切さを子供達から学んでいるのでした。

Merry Christmas!! & Build The Trust !!

--

--