焦りと私

木村貴
WingArc1st Inc.
Published in
Dec 15, 2023

はじめに

これはウイングアーク1st Agile and DevOps Transformation Stories のAdvent Calendar 2023、2023年12月15日の投稿です。

Dr.Sum QAエンジニアの木村です。
数分だけお付き合いくださいませ。
どんな仕事にも納期がありますね。
納期に追われる毎日で疲れる、納期があるからこそ頑張れる、など
状況や環境によって捉え方は変わるかと思います。
私の場合「締め切り直前はドタバタするから事前に準備したい派」です。
しかしどんなに入念に事前準備しても、
締め切り前は想定外の問題が出がちです。
そんな時の私の思考パターンはこんな感じです。

・リリース直前に重大な不具合を見つけてしまった。
・なんで今まで気づかなかったんだ。ショック。。。
・即時対応するとしても各部門で手戻り作業が発生する。
・被害拡大前に今すぐにでも共有すべきだ。
・すでにヘトヘトなのに旗振りするのはエネルギー使うなぁ。。。
・〇〇さんへ説明するの面倒だなぁ。。。

こんな感じで私は焦りイラつき作業ミスが多くなり、
負のスパイラルへ突入していきます。

Photo by Christian Erfurt on Unsplash

「焦り」はダメなのか

「焦り」は緊急事態から回避するための感覚で、
生存本能が正しく機能している証拠だと聞いたことがあります。
だから「焦り」は自分の一部として大切に受け入れましょう、と。
あとはこの締め切り直前に過去にどんな経験をしたかで捉え方が変わるんだと思います。
「学園祭前夜的な雰囲気が楽しい」とか
「ここで本領発揮するのがやりがい」と言う方も実際います。
しかし私は、
「試験終了まであと5分しかない」
「電車の発車までに間に合わない」に似た緊張に満ちた感覚のため、
心身がとても疲れます。

「想定外の問題」はダメなのか

全てのリスクを事前に洗い出し、
対処法を準備しておくことは現実的ではないですね。
にもかかわらず問題発生時、
私は何か(自分、他者、環境)を責めている。
これは私の根強いウォーターフォール的思考(前工程までの問題はクリアしている)による期待値が大きいため、現実とのギャップに人一倍驚く傾向なのかもしれません。

経験主義

スクラムマスター研修で聞いた
「経験主義」という言葉をふと思い出しました。
ざっくり言えば、
「とりあえずやってみて学んだことを積み重ねる」のです。
成功からだけではなく失敗からも学びます。
それを何度も繰り返すのです。
私はスポーツと似ていると感じました。
最初はできなくて当たり前。そして初めてのことは覚えるまで苦痛です。
でも繰り返していくうちに少しずつできるようになり、
「私でもできるんだ」と自信もつくのです。

繰り返す

「時間的余裕がないと繰り返すことはできない」と思っていました。
「時間的余裕を作るために繰り返す」と最近思うようになりました。
プロジェクト開始時からちょっとだけ背伸びしたスプリントゴールを設定します。何ができて何ができていないのか。そして次のスプリントへ入る前に何を準備するのか。メンバーと会話しながら「徐々に」「少しずつ」チームとして体力をつけていくのです。

大丈夫、何とかなる。

どんなに私たちが体力をつけても想定外の問題は現れます。
しかもとっても残念なタイミングで。。。
でも新陳代謝を繰り返しパワーアップしたチームメンバーはこう言うでしょう。
「大丈夫、何とかなる。」
「まずは方法を一緒に見つけよう。」

読者の皆さんは「お前のチームはその盤石な関係性を築いているのか?」と思われるかもしれません。
実際は「そういうチームになるように日々奮闘中」が本音でございます。「ゴールはここです」
「作業の目的はコレだよ」
「今週末まで仕上げよう」
「前に進まなくなったら言ってね」
「時間がかかったことは文章やキャプチャーで残そう」
と自分にも周囲にも声掛けしています。
そして私自身が誤った方向へ向かうときがありますので、
「違うよ」と指摘してもらえる雰囲気を大切にしています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

Photo by Parabol | The Agile Meeting Toolbox on Unsplash

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