JIRA Agility Checklist
JIRAのお役立ち情報
はじめに
これはウイングアーク Agile and DevOps Stories のAdvent Calendar 2019、第3弾(2019年12月4日)の投稿です!
ウイングアークでは、プロジェクト管理ツールにAtlassian社のJIRAを導入し、課題・タスク・バグチケット、そして要件を管理しています。
実現したいコト、すなわち「要件」をユーザーストーリーの形式で表現する方は多いと思います。ユーザーストーリーにすることで、要件の細部についてチームメンバー、ステークホルダーとの議論を活発にする効果があるからです。
ユーザーストーリーとJIRA
ところが、このユーザーストーリーをJIRAチケットで表現しようとすると、どうもしっくり来ません。たとえば、紙とペンを用いてカード形式で書くとすると、以下のようなテンプレートになります。
who: 役割
what: 実現したい機能や性能
why: 背景・理由・価値
これらを自然言語で記述します。そして、ここがポイントですが、要件が明確になってきたら
Acceptance Criteria(受け入れ条件)
を追加します。Acceptance Criteria は何をもってこのユーザーストーリーが完了となるかの基準となります。つまり、Acceptance Criteria はそのまま「テスト観点」と見做すこともできるのです。
さて、上記のようなカード形式だとユーザーストーリーとAcceptance Criteria が一枚にまとまっていて見やすいです。ですが、これをJIRAで管理しようとすると、標準機能では
- ユーザーストーリーで1チケット(親チケット)
- Acceptance Criteria 1個につき1チケット(子チケット✕n個)
- 上記をすべて親子関係のリンク付け
を行う必要があります。これだけでもすでに管理が煩雑で嫌になりますね……
そこで!
Agility Checklist というアドオンを使うことでこの煩雑さが解決しました。今日は Agility Checklist についてご紹介したいと思います。
Agility Checklistを有効にする
まずは、システム管理者にお願いしてAgility Checklistをインストールしてください。ここからは、あなたが Project Administrator の権限をもっている前提で記載します。
インストール後、Agility Checklist は初期状態では「無効」になっています。そのため、Agility Checlist を使用するプロジェクトでは有効にする必要があります。以下に手順を示します。
- 「管理」-「アドオン」を選択します。
- 「アドオンの管理」-「Agility Checklist」-「設定」を選択します。
- Agility Checklistを使用するプロジェクトを「Enabled」にします
Agility Checklistを 使用する
有効になったプロジェクトのチケット上には「Agility Checklist」という項目が出てきます。これで 何ができるかというと、以下の3種類を定義することができます。
- Acceptance Criteria(受け入れ条件)
- Definition of Done(Doneの定義)
- Definition of Ready(Readyの定義)
いずれもアジャイル開発では大切な概念です。要件をストーリーチケットに書いて、あとはAgility Checklistの「Create」ボタンを押下して、Acceptance Criteria を入力するだけです。
これまで Acceptance Criteria の数だけチケットを作成していましたが、Agility Checklistの場合は完了したらチェックするだけ。とってもお手軽で、この使用感はカード形式と非常に近くなり大満足です!なお、検索も可能です。Agility Checklist 中のテキストの一部を指定して検索するときちんとひっかかります。
みなさんもぜひお試ししてみてください。
また近々お会いしましょう。ごきげんよう😊