慶應義塾大学 藤井進也研究室 Synthesize: x-Music Exhibition コンセプト文公開．

CONCEPT “Synthesis(es)”

分析／実験から、シンセシスへ

「Synthesis(シンセシス)」というと音響合成、またははそのための装置Synthesizer(シンセサイザー）を想起するかもしれません。しかし、本来シンセシスという言葉には、「統合」「形成」「（相反するものの）融和」などの意味が含まれます。

我々は、未知性をキーワードに、次の音楽文化の創造と研究を続け、アカデミアにおけるアプローチと、アート、ポップ・サブカルチャーなどまだ未分化の諸相との交差・交配を繰り返しています。

そこには、観察と実験といった従来の科学的な手法(analysis)を超え、あらゆる領域をノマドしながら組み合わせ、時にあえて一見矛盾する要素や、技術や技法の誤用といったノイズを包摂し、構成した上で振る舞わせ、何が現象するかを体験していく反復「Synthesis(es)」というプロセスが編み込まれています。

これにより、従来なら評価・効率といった観点からは、実現困難なプロジェクトが生み出され、実行可能な場が形成されます。科学or社会的な趨勢を待たなくても、ワープするかのように、時にランダムに、あるいは跳躍的な配置で様々なプロジェクトをシンセシスしていく。コンセプトや創造のグリッチ。 一方で、一見不確定にプロットされていく各点を結ぶ線の交差する重心には、創造や音楽・音響といった未知からの到来における何らかの特徴が含まれています。

そこから我々（貴方）は、何を垣間見、何を聴き、何を現象するのでしょうか。

今回は、そうやって生まれ出たプロジェクトを、横浜大さん橋という広大で特徴的な空間にて展開します。人間と異種間の即興、目に見えず触ることも聴くこともできない存在を「感じる」、公的な空間における音の聴取と再定義を行うアクティビティなど、従来の音楽・サウンドアートと少し異なった趣の視点からシンセシスされた作品たちを体験ください。

慶應義塾大学 藤井進也研究室 Synthesize: x-Music Exhibition

[事前予約フォーム] https://forms.gle/5iKtUcGow3eGoDzZ6

[開催期間] 2021年11月16日(12:00~20:00) — 11月17日(11:00~17:00)
(入場料無料)

[トークイベント] 11月16日(18:00~19:30)

[会場] 大さん橋ホール https://osanbashi.jp/use/