[x-Music Lab 23秋]re:imagine制作について

菊地拓馬
x-Music Lab
Published in
Jan 26, 2024

環境情報学部2年 菊地拓馬

今季の研究会では、zou-no-hana futurescape project 2023の展示に向けた制作と、nime2024提出用する原稿の文章の執筆をグループで行った。
本文では、作品の概要と私が制作にあたって担当した箇所について記述する。

zou-no-hana futurescape project 2023で展示したRe:imagineは、現実空間にいる鑑賞者と仮想空間にアバターとして参加している演者が互いにインタラクションすることによって即興的な音楽演奏が起こる、サウンドパフォーマンスである。空間の四隅にスピーカーとディスプレイが配置され、現実と同じ空間を再現した仮想空間の音と映像を出力することで仮想空間と実空間が重ね合わさっているような体験を創出する。
私はこのグループ制作において主に、雑務・仮想空間の構築を行った。
まず仮想空間の構築について、本作品の仮想空間は、国土交通省がplateauというプロジェクトで配布している、横浜象の鼻テラス付近の3dデータをベースに、blenderを用い細かい3dオブジェクトをモデリング(或いは写真データから3dオブジェクトを生成)し、unity上でそれらを結合・配置することで構築されている。また、仮想空間上では、グループメンバーがフィールドレコーディングしてきた、象の鼻現地の音を加工したものが環境音として流され、アバターの移動に合わせ足音が鳴るように設定し、メタバースプラットフォームspatialに作成したワールドをアップロード展示で用いる仮想空間とした。

plateauの配布するデータ
spatialにアップロードした仮想空間(unityを用いて制作)
blender

雑務では、主に議事録作成、機材や配線の管理、グループメンバーへのアナウンス・連絡、日程調整などを行った。
ただ私自身が雑務(特に複数人が参加するプロジェクトであることによるもの)の経験がなく、グループメンバーに借りていた機材の紛失、連絡ミスなど多くの失敗をしてしまった。

総括
本学期はx-music labに入って以来体力的にも、精神的にも最も辛い学期であった。グループメンバーと何度も衝突し、他の授業を切り、残留を繰り返した。そこまでしても、展示作品を本番までに完全に作りきることが出来た・完成させることが出来たとはとても言えない、そういう意味で悔しさの残る学期でもあった。
しかし私は、苦しみながらこの学期中制作を続けたことには意味があると考える。
今学期を通して自分のやりたいことができたかどうかは分からないが、象の鼻の展示は今後のことを考えればやるべきものだったし、やってよかったと考えている。

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