松屋式抽出法で遊んでみる

今回使った器具一式

ペーパードリップのようなドリップ式だと、お湯を注いだ最初の方は濃度が濃く、だんだん薄くなっていきます。

松屋式の特徴は色々ありますが、抽出しようとする量の半分がサーバーに落ちたところで止めて、あとの半分はお湯を足すというのが一番の特徴です。

コーヒーの美味しい成分は前半に出て、後半は美味しくない苦みや渋みが出てくるので、前半で止めちゃって美味しい部分だけ味わおうという発想です。

だんだん変わっていく味の変化を確かめるためにちょっと遊んでみます。

今回、コーヒー豆は山科区椥辻の弘陽珈煎(こうようこうせん)さんのガテマラを使いました。
以前にもスペシャルティなど、色々な条件で試しています。

コーヒーミルはKONOです。松屋式は粗挽き・・・私の場合粗挽きの場合はこのミルを使っています。
このミルは香りが良く出るようです。
但し、下の写真よりも粗挽きにするとスライスされたような細長い粒が増えます。
KONOに限らず、多くのミルがそうなります。
フレーバーコーヒーの中川氏によると、みるっこDXは粗挽きでも丸く挽ける・・・とのことなので、みるっこがますます欲しくなりました。

松屋式用にしては若干細かめかもしれません。方眼紙は5mmです。
粉50g使って5杯分(600cc)抽出します。

蒸らし中

蒸らし時間は3分と長めです。蒸らし時間が長いので蓋をします。
長時間蒸らしてしっかりガスを抜いてしまうのも松屋式の特徴です。
ガスを抜くので泡に邪魔されません。
泡が多いと粉が浮きます。浮いてお湯にしっかり浸らないんですね。
また、ガスが抽出中に出ないのでお湯を差したときに粉の層が乱れにくく、雑味が出にくいようです。

抽出する湯温は85℃にしました。

松屋式は5杯出しが基本とされています。味を安定させるためです。

左から順に100ccずつビーカーに入れていきます。後になるほど色が薄くなります。500~600ccのコーヒー液は捨てていますので写真にはありません。

100~200cc:とろみがあり濃厚です。蒸らしの時に落ちた成分があるので若干の雑味を感じますが、コクとうまみは濃厚です。

200~300cc:雑味のないクリーンな印象、非常に美味しいです。丁度良いコクとうまみで、渋みはほとんど感じません。

300~400cc:嫌な苦みと雑味が感じられますが、まだ美味しいです。
不良豆が多かったり、焙煎に失敗して焦げ臭や焦げた苦みが出てしまった豆や古くなった豆なんかだと不味くて飲めませんが、この豆は大変良いようです。美味しいスペシャルティだと捨てるのが勿体ないと感じます。

400~500cc:アメリカンコーヒーよりちょっと薄い感じです。渋みと嫌な苦み成分が多く、コクとうまみも無くなってきています。この豆は随分良いようで、まだ飲める感じでした。

ミルの設定は同じでも、豆によって若干、粒度と微粉の量が変わるようで、コーヒー液がサーバーに落ちる速度が変わります。

松屋式はその影響が味に出やすいようです。

300~400cc液の味に違いで言うと・・・
サーバーに落ちるのが・・・
 早いときはコクとうまみ成分が多く、雑味が少ない。
 遅いときはコクとうまみ成分は無く、雑味が多い。

粉の粒度やお湯の温度で味を調整しても良いのですが、いろいろ条件を変えてしまうと安定抽出が難しくなるので、そこは一定にして、300~400ccのコーヒー液を捨てるか、捨てないかで味を調整できないかを試みています。

・落ちが早いときは捨てない。捨てるとクリーンだが、キレイすぎて物足りない感じがする。
・スペシャルティ豆で「雑味も味のうち」と感じる豆の場合は捨てない方が豆の個性を感じる事が出来て味わい深くより美味しく感じる。
・コモディティ豆でも今回のように良い豆、良い焙煎だと捨てない方が美味しく感じる場合がある。

今回は300~400ccのコーヒー液を半分・・・計350ccのコーヒー液を残し、後の250ccは捨て、お湯250ccを足して5杯分(600cc)にしました。

バランスの良い非常に美味しいコーヒーになりました。