日本ディープラーニング協会 G検定に受かった話

Yuichi Yabu
Yuichi Yabu’s blog
7 min readDec 5, 2018

タイトルの通りですが、日本ディープラーニング協会の資格であるG検定を受験し合格しました。日本ディープラーニング協会がどういうもので、G検定がどういう意図のものなのかは本家のページを見てもらうとして、この記事では僕が試験までにどういった勉強をしたかを書いておこうと思っています。

まず、試験日ですが、2018年の11月24日 (土) で、申込締切が11月15日でした。もう試験のようなものなんて10年くらい受けてないし、勉強するのもめんどくさいし、正直’受験するかどうか迷ってましたが、現在ディープラーニングを使った仕事もしているし、受けておくかと重い腰を上げて締切前日の11月14日に申し込みました。ちなみに、この時点でノー勉です。ここから試験に向けての勉強を始めました。

前提知識

まずは、この時点での僕の前提知識ですが、仕事はソフトウェアエンジニアで、さらにディープラーニングを使った画像認識等をやり始めていたため、その辺りの知識は十分ではないにしろ、そこそこありました。

また、大学では情報工学科で研究室は一応AI系 (ただし機械学習はまったく使わなかった) でした。なので、機械学習以外の範囲でのAIにおける事前知識もゼロではなかったです。ただし、大学卒業して相当経っているので、ほとんど忘れていましたが。

勉強開始

まずは、G検定のページのシラバスを眺めてみました。例題がいくつかあるのですが、これを見ると、「あれ、これ余裕かなぁ」という感じでした。ですが、騙されてはいけません。この例題は実際の問題の中でも割りと簡単な部類の方で、これが余裕だからと言って勉強しないで済むわけではないです。

勉強期間は申し込み開始した11月14日から11月24日の試験直前までで、約10日間くらいです。勉強時間は主に通勤の電車の中で、行き帰りで50分程度です。また、試験日前日がちょうど祝日だったので、5, 6時間くらい勉強したと思います。

勉強方法ですが、シラバスのページの下の方に参考図書があるので、それらのうち、下のものを読んだくらいです。

最初に勉強したのは、「人工知能は人間を超えるか」です。これに関しては本も買ったのですが、読むのが面倒で、Audibleでオーディオブックとして読みました(聞きました)。再生時間は6時間20分くらいですが、2倍速で聞いたので3時間ちょっとで終わりました。通勤電車の中で聞いていて、この時点で3, 4日経ちました。「人工知能は人間を超えるか」は、割りと簡単な内容で、AIについての全般的な知識とディープラーニング(本書の中では特徴表現学習と言っている)の概要を掴むにはいい本だと思いました。が、知っていることも多く少し退屈でした。

次に、公式テキストに取り掛かりました。こちらはKindleで購入し、通勤電車のなかで、試験二日前までかけて一度全体を読みました。正直、技術的な部分に関しては問題なさそうだと思っていましたが、AIの歴史に関する人の名前や年代、固有名詞を覚えるのがちょっと面倒でした。人の名前なんてどうでもいいじゃんと思いつつも、問題には出るみたいだったので、なんとか覚えました。

この時点で試験二日前でした。試験前日はたまたま祝日だったため、時間が取れたので、まず午前中いっぱいかけて、「深層学習」をざーっと流し読みしました。流し読みして理解できる内容の本ではないですが、G検定ではそこまで技術的に深い知識は求められないだろうと予想して、概念だけは理解できるように心がけて読みました。

そして、午後は公式テキストの2週目を読みました。こちらは一度読んだばかりだし、確認程度にびゃびゃっと読み終えました。

試験勉強についてはこんな感じです。「AI白書」もシラバスにあり、一応購入はしましたが、まったく読んでいません。

G検定受験

そして、試験日当日です。試験はオンラインで自宅で受けられるのですが、うちは2歳のこどもがいて、家だと集中して2時間机に向かうというのが不可能なので、ネットカフェに行って受験しました。

試験時間は120分で問題数は230問弱くらいだったかと思います。で、最初の数十問くらい解いてみて思ったのは、「え、公式テキストの内容あんま出てなくない???」って感じでした。問題文や選択肢に部分的に公式テキストの書かれていた単語が入ってたりはしますが、それだけでは解けない問題がまあまあある印象でした。ですが、ある程度、情報工学や機械学習、ディープラーニングを学んだり使ったりしていれば、だいたいは解けるレベルの問題です。

最初、試験時間に対して問題数多いなと思いましたが、15分くらいは時間が余りました。なので、そこからチェックをつけておいた問題を確認し直し、5分くらい余った状態で終了ボタンを押しました。

試験内容の感想

ぼくの感覚では、6割は絶対合ってる、3割はちょっと迷ったけどたぶん大丈夫、1割はまったく分からん。みたいな感じでした。分からなかった問題は、今回まったく読んでいない「AI白書」からの知識問題と政治、政策的な問題です。

また、公式テキストが出ていますが、全く知識がない状態で、この本だけやってもたぶんダメな気がします。受験後、「全然分からなかったなー」という感想になると思います。ただ、合格点などが公開されないので、正直よくわかりません。もしかしたら、公式テキストで解ける範囲内だけでも合格できるのかもしれません。あと、僕が言うのもなんですが、「AI白書」は目を通しておいた方が絶対いいです。

合格発表

合格発表は11月30日となっていました。正直、割りと解けたので受かるだろうなと思いつつ、Twitterで調べたらみんな簡単だったと言っていたので、もしかしたら合格点めちゃくちゃ高いのかなとちょっとビビりました。が、合格発表当日無事合格メールが届きました。

合格通知メール

合格率は65%弱でした。

あと、ひとつ不満があるのですが、合格点と自分の点数を開示してくれません。せめてどれくらい解けてたかは知りたいのですが、開示しない理由ってなんなんでしょう?その点は改善してほしいです。

ということで、なんとかG検定の資格を取ることが出来ました。ぼくは運良く事前知識などが、まあまあある状態だったので、思ったよりも楽に合格できましたが、例え知識が全然ない状態でも、シラバスにある本は良書が多く、しっかり読めば1ヶ月も勉強すれば余裕で受かるんじゃないかなという印象でした。

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