感度分の16と古いカメラのシャッター速度
速度の精度が低いのならば、それを見越して撮れば良い
「感度分の16」という手法を写真家の渡部さとる先生からワークショップで教わった。晴天時の適正露出を得るためには、絞りを16にして、シャッター速度を ISO 感度(の逆数)に合わせればいいというものだ。ISO400 ならシャッター速度を1/400にするか、そのような数値が無い場合は1/250や1/500でいい。
この手法は正午から前後2〜3時間の時間帯(10時から15時ごろ)なら世界中どこでも使える。地球と太陽の距離を考えれば、位置の違いによる光量差なんて(カメラにとって)無いに等しいからだ。
※また、「感度分の16」は英語版 Wikipedia に “Sunny 16 rule” という名前でも記載されているようだ。
話変わって、先月私が購入した Leica Ⅲf の最大シャッタ速度は1/1000秒で、1/500, 1/200, 1/100, …となっている。
ISO400 のフィルムを使ってる場合にシャッター速度をどうすればいいか先生に伺ったところ、1/500をオススメされた。曰く、「1/500を設定しても(昔のカメラは)そこまで出ない」とのこと。なるほど確かに、古いカメラはそれなりに劣化してるだろうし、精度を求める方にムリがある。
というわけで、Leica Ⅲf に ISO400 フィルムを詰めて「感度分の16」を実現したいときは1/500で撮ることにしている。1/500以下の速度に低下してるだろうと、精度の悪さを利用するつもりで。
ところでその理屈でいうと、シャッター速度1/100は1/100より遅くなりそうだから、ISO100 のときには1/200にすると良いのだろうか。ただし、高速シャッターの精度はそこまでかもしれないが、1/100程度の速度にそこまで誤差が出るものだろうか。
ここはちょっと悩ましいので、両方のシャッター速度で撮影したりして、自分のカメラについて知っておこうと思う。こういうめんどくさい活動に愛着を見出してしまう。