190307_1年3組

Mao Kusaka
給食をたべる
Published in
3 min readMar 9, 2019
今日のメニューピタパン ハンバーグ 野菜ポトフ 牛乳

このフィールドワークを初めて最初の週が終わろうとしている。今日は、事件が起きた。1年3組は、比較的教室全体で仲のいいクラス(この1週間で3クラスに参加したが、その中でも教室の雰囲気が良い)だと思うが、今日の給食の時間は少し違った。

担任のK先生が4時間目から体調が悪いと申告していた生徒を保健室に連れ出していたときのことである。

私は今日は、一番前の真ん中の班に座らせてもらっていた。月曜日に紹介していた「一番前に座る食べるのが一番早い男の子」と一緒の班である。私は横の席に座っていたRちゃんと、好きな果物についてお話をしていた。すると、横の班から

「H(男子生徒の名前)やめろよ!先生に言うぞ!」

とやや罵声に近い声が聞こえた。給食の時間中には、班の中だけに留まらず教室中で会話することがよく見られる。

一番後ろのHくんの方をみると、給食のパンにバナナを挟んで、得意げにクラスメイト達に見せびらかしていた。どうやら彼らがやや憤慨しているのは、先生が『パンには、ハンバーグを挟みましょう』と退出前に言っていたのに、それとは反する行動をHくんがとっていたかららしい。他の班の子どもたちも次々に、その野次に加勢し始める。なんとなく私は ‘みんな忠実なんだな’ としかその時点で思っていなかったので、「みんなそれぞれの食べ方があるからね~」とその場をなだめることに徹底していた。「一番前に座る食べるのが一番早い男の子」は、ガキ大将的な存在なのか?一番強く「だからHは先生の話を聞いてないんだよ!」と給食に関係のない話まで持ち出していた。その野次は止むことなく、むしろ加速した末、Hくんは泣き出してしまった。

程なくして、保健室からK先生が帰ってきた。すすり泣くHくんの背中をさすっていた私は、先生が子どもたちから事情を聞く様子をじっと見守っていた。先生は自体を聞いてから、パンにバナナを挟んだHくんに「行儀が悪いので今すぐやめなさい」と言い渡し、その他彼を罵倒した児童には「Hくんのところまで言って謝りに行きなさい」と言った。Hくんは、ショボくれたままパンからバナナを取り出し別々に食べる。

同じ班のRちゃんとMちゃんは、「フルーツサンドだって美味しいのにねー」とボソッとつぶやく。パンにハンバーグを挟めるのなら、他のもので試してみたくなるのはわからなくもない。

そういえば、今日は欠席者はいなかったので、私がどこに座るかは各班の代表のじゃんけんで決めた。1年生は2クラス訪れたが、手遊びしたり、直接ひっついてきたりといった行動は3組に多く、4組ではほぼなかった。学年が一つ上がると、それよりかはもはや「もう1人の先生」といったほとんど空気に近い対応だった。初めて来させていただいたのが、1年3組だったから、というのも関係あるのだろうか。今日は教室に入った瞬間から「お姉さん一緒に給食食べよう!!!!」とお誘いを受ける。

実は、今日はK先生のクイズに答えられた班と一緒に食べることになっていたのだが、誰も答えられなかったのでじゃんけんになってしまった。その内容は「お姉さんの苗字はなんでしょう?」。誰も答えられず、割と悲しかった。漢字が難しいから、ということにしておこう。

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