ビットコインキャッシュは非常に優れている
最初に、ビットコインキャッシュの本当の姿に気づかせてくれた @23pluton さんに深く感謝を申し上げます。ありがとうございました。
また、免責事項として、僕自身はBTCは保有しておらず、BCHを保有しているため意見が偏っている可能性があります。
BCHとBTCの大きな違いは、どうやって取引を高速化・低料金化するかという方法の違いです。簡単にいうと、
BCHはビッグブロック、BTCはSegwit
という戦略をとっています。以下の目次で説明していきたいと思います。
①概要
②ビッグブロックの問題点
③Segwitの問題点
④まとめ
①概要
ビッグブロックも、Segwitも導入すると高速化・低料金化が望めます。どのくらい効果があるのか見てみましょう。

見て明らかなように、ビッグブロックにする方が効果は大きいです。
BCH:ブロックサイズの拡大
BCHはブロックサイズが8MBに拡大されており、取引量の8倍まで処理可能です。 (取引自体が少ないので、大きい必要性が今は出てませんが。)今は8MBになっていますが、ブロックサイズに制限はないため、大きくすればするだけ拡張することができます。
BTC:Segwit
Segwitにすると1件あたりの取引のサイズを最大で25%小さくすることができます。
Segwitを導入すると、最大で1.33倍の取引を処理できるようになります。(100%/75%)
しかし、これはあくまで最大パフォーマンスであり、 実際には8/1にSegwitが導入されてからも依然取引は溜まったままで、処理速度には変化がありません。
②ビッグブロックの問題点
BCHが熱心に主張してるのがブロックサイズの拡大です。
マイナーの集権化
BCHを非難するときに最もよく言われるのが、 マイナーの集権化です。しかし、実はブロックサイズの問題とは関係なく、マイナーの集権化自体は既に起こっています。ブロックサイズをあげたからといって状況はほぼ変わりません。
ブロックサイズを大きくするとシングルノードがマイニングに参加できなくなると言いますが、そもそもマイニングをしようと思ったらどこかのマイニングプールに所属することが必要であり、BTCもシングルノードでマイニングをすることは実質的には不可能です。そのため、BTCもBCHもマイナーの集権化に関して違いはないと考えています。(シングルノードであっても、プールに参加すればビッグブロックでも問題はありません。)
1000倍のブロックサイズ
ちなみに、ブロックのサイズについても本当はもっともっと大きくすることは可能です。BCHでは1GBのサイズでの実験もして成功していますが、現在はまだ余裕があるので小さめの8MBに設定しています。
BTCコア派が1MBにこだわっているのは、5Gの回線が既に使えるスマホを持っているのに、あえて回線を3Gにしているようなものだと思います。
Segwitの問題点
BTCコア派が熱心に推進しているのがこのSegwitです。
コードが複雑化
Segwitのコードはブロックサイズの拡大に比べると少々複雑です。コードが複雑化すると、メンテナンスコストが増大し、今後のアップデートが難しくなります。
ライトニングネットワークの構築の難しさ
Segwitをすることの一番のメリットはライトニングネットワークが実装できることとも言われますが、このライトニングネットワークを構築するためのコードは更に複雑なため、不具合の可能性も増えます。
ライトニングネットワークノードの集権化
更に、実はこのライトニングネットワークが一番の問題だと僕は考えています。ライトニングネットワークはブロックチェーンに取引を記録せず、外部で保持するためセキュリティの問題も増えますし、複雑な仕組みなので普通の人には理解できません。
また、ライトニングネットワークを構築したサーバーを通して送金処理をすることになるため、そのサーバーに中央集権化する必要が出てきてしまいます。マイナーの集権化を批判しているBTCがライトニングネットワークノードの集権化は容認するというのは筋が通っていません。
送金手数料の行き先
ビットコインにおいて、最も重要な仕組みがブロックチェーンであり、そのブロックチェーンを管理・維持しているマイナーこそが最も重要な役割を果たしていると言えます。しかし、ライトニングネットワークが実装されると、送金手数料はマイナーではなくライトニングネットワークのノードに手数料が支払われることになるため、マイナーのインセンティブが低下し、そもそものブロックチェーンのネットワーク自体が弱体化してしまう可能性があります。
ではなぜ?
BTCは、いいとこ無しのSegwitを推し進め、ビッグブロックに反対しているのはどうしてでしょう?
それは、ライトニングネットワークのノードでビジネスをしようとしているからです。
BTCコア派の開発者というのはBlockstream社の人が大部分を占めています。そして、ライトニングネットワークのノードで送金手数料を稼ぐビジネスを進めようとしているのがBlockStream社です。以上のことから、BlockStream社はブロックサイズを小さく保ち、オンチェーンでの送金を詰まらせることで、ライトニングネットワークでの送金を使わせ、送金手数料を稼ごうとしていると考えられます。
まとめ
ものすごく単純化して説明しましたが、基本的にSegwitは問題だらけでいいことは少ないため、ブロックサイズを大きくすることの方がSegwitよりも良いと僕は考えています。
ビットコインもビットコインキャッシュも、まだまだ勉強中なので他の考え方があればぜひご紹介ください。
現在、BTCもBCHも高騰していますが、日本人のBCH取引量は少なく、保有割合も少ないみたいです。日本のIT界隈の人が、これを見て少しでもBCH保有割合が高くなればなーと思います。
ありがとうございました。