まだ無意味なチームで消耗してるの?
チームで足を引っ張るタイプの人っていますよね。
一匹狼タイプはいいんですよ。個人で仕事が完成されているならば。悪いのは「チームで取り組むほうが無条件でいいと思っていて、でもチームのメリットを活かせない人」ですね。
チームだからベテラン新人が混成のこともありますけど、仕事を覚えていない若手が悪いって話しでもないんですよ。始末が悪いのは、間違った努力・考えで足を引っ張る人です。ベテランでも「チーム」に対する考察が甘ければあっという間に地雷を踏むでしょうね。自戒を込めて。
チーム活動に投下しているリソース
チームをつくる、動かすには結構なリソース投下が必要です。まずはリソースに思いを馳せてほしいですね。
ではチームを動かすために投下するリソースとはなんでしょうか。調達と製造の人の思惑がぶつかることがあったりしますので、それを調整するためのコミュニケーションコストがかかりますね。まずは意見を収集する必要があります。
それで、場所が一箇所なら簡単ですが、離れていたら移動の時間と手間がかかりますね。
忙しい人がチームにまじっている場合、その人のスケジュールに合わせるなど調整コストがかかってきますね。
さらに、こうして集めた意見をもとにコミュニケーションした結果、どちらかが譲歩したり妥協案を探ったり、斜め上の施策に変わったり、変更コストがかかりますね。これは各部門に持ち帰ってから行われることですね。
チームで取り組むことの前提には結構なコストがかかっています。
こうしたコストを割かずに、個人で特定の課題に取り組ませるほうが早く解決できることがあります。皆さんの今までの取組のなかには、個人が行ったほうがよい業務に対しても、チームを導入しているケースもあったのではないでしょうか。
チームワークが必要か見極めるには
いくつか簡単な基準があります。
(1)複数の人で担当したほうがいいのか?ていうかあなた必要ですか?
たとえば業務が複雑かどうか、ではなく、情報の入手経路にあたる人が複数いるのか、ということですね。チームの投下リソースのほとんどが、情報発信ではなく、情報入手にかかっていたことを思い出してください。
ある目標達成に必要な情報が、その人(ら)からしか手に入らないならば、その人をチームに加えるべきです。逆に、「この人に言っておかないと」みたいなのはチームには不要なんではないでしょうか。
もしチームに参加するなら、自分しか持っていない、かつ持ち寄るべき情報はないか、真剣に考えたほうがいいですね。
(2)個別目標の足しあわせでなく、メンバー共通の目標たる仕事か?
よくあるのが個別目標を3つも4つも並べて、チームの目標と言ってしまうことです。3つの目標がたがいに噛み合っているでしょうか。最終的には1個の目標(例.顧客が満足して新車を買う)が達成されるかどうかに還元されなければ意味がありません。そういう意味で顧客窓口、整備士、部品仕入れ担当者などはチーム足りえます。しかし、例えば月40台販売する、部品のコストを下げる、ホームページのPVを上げるといった目標をそのまま並べても1個の目標につながっていくかどうか不明瞭ですね。
サッカーでチーム戦術を4–4–2による素早い攻守の切り替えとした場合、DFはこう、MFはこう、みたいに目標が導かれますね。それなのにDFがタックル主体にする、とか深い位置で守るとか勝手に目標設定しては破綻してしまいます。
もしチームに参加しているなら「あなただけの目標」みたいなものが混じっていないか気にした方がいいですね。誰かと関連しない目標は、ないのと一緒です。もしくは破綻をまねきます。変えてください。
(3)チームメンバーは互いに依存する要素があるか
各タスクがお互いを必要としている場合、チームを活用する意義がうまれてきます。日本の町工場には同じ工場内でも「後工程はお客様」という言葉があるようにお互いがちゃんとやらないと最終製品がよくならない、という背景があって、互いに連携して仕事をする、という発想があります。
もっというと、サッカーみたいにゴールキーパーからディフェンダー、ミッドフィルダー、フォワードとパスを繋がなければ試合にならないように、明らかに「チーム」スポーツである事例を思い浮かべてみてほしいです。
そういう意味では柔道や剣道の団体戦はだいぶ怪しいですね。水泳はリレー以外は個人競技といえます。だから、めっちゃドライにいえば、「オリンピックにおける日本水泳チームのメダルの総数」は個人成績の総和となります。
もしチームに参加しているなら、サッカーのポジションでいうとどこっぽいですか。前後のプレーヤーが想像できないなら、「浮いてる」ことになるかもしれませんよ。
参考文献
お勉強つづき