MATRIX AI Network: マイニングによって医学分野での価値創造を
今回はMAN好きの(男好きと理解して頂いてもオモシロイのでokです。事実はしりませんが笑)、とまと農園さんに翻訳して頂きました~!!
内容は↓↓
この記事ではMATRIX AI Networkがトランザクションの検証に用いる計算力をどのようにして医薬分野における現実問題の解決に使用するのかを述べていきたいと思います。
MATRIX AI Networkでは人工知能を用いたMarkov Chain Monte Carlo(MCMC)計算を利用することでトランザクション承認を超えた利用価値を見出すことが可能になっています。
暗号通貨の採掘においては計算により暗号問題を解きブロック報酬を得るというその目的のためだけに膨大な電気消費が必要となり、マイニングがいかに電力を無駄にしているかという議論はよく目にするかと思います。
暗号通貨分野の驚異的な成長はコンピューターパワーに対して指数関数的な需要をもたらしています。暗号通貨の人気が高まりネットワークに参加するマイナーが増えるにつれて、通貨供給をコントロールするためにマイニングの難易度は同様に上昇を続けています。するとマイナーはこれらの難易度に合わせて定期的により新しいハードウェアを追加していくことになります。
ビットコインを例に挙げると、総エネルギー使用量は年間約31TWh/yearと見積られており、これは世界150国におけるエネルギー使用量を超える値となります。このマイニングプロセスは暗号通貨市場においては必要不可欠であり価値を生み出しているものの、この文脈を超える世界では電力を消費するのみであり非効率であることは否定できないでしょう。
マイニングは電力だけでなくコンピューターパワーをも無駄にしていることに着目しているのがMATRIX AI Networkであり、これらを現実問題の解決に再利用することを目的としています。MATRIXでは、実世界で計算力が必要な問題に対してマイニングの計算力を適用することでこの問題の解決に挑みます。
価値創造のためのベイジアンコンピューティングとAIの融合
MATRIXは確率分布からのサンプリングを行うためのアルゴリズムを含むマルコフ連鎖モンテカルロ(Markov Chain Monte Carlo:MCMC)計算を使用します。MCMCに基づくベイジアンコンピューティングは、遺伝子制御ネットワーク、臨床診断、ビデオ解析、構造モデリングなどの多数のビッグデータアプリケーションにおいて基本的な役割を果たしています*訳註。したがって、分散ネットワークにおいて個々のノードがMCMC計算処理を行うことができれば問題視されている計算力の無駄を解決できると思われます。さらにこれはデジタル空間における暗号通貨の価値と実世界に提供できる価値との間に平行性を形作ることにもなるのです。
MATRIXでは従来のハッシュ計算ではなく、ハイブリッドPoS+PoWコンセンサスメカニズムを採用し、MCMC計算を介して付加価値のある計算を実行します。この計算はPoWプロトコルとして行われ、マイニングプロセスはMANトークンを生成するだけでなく実世界での計算力として使用されることとなります。
マルコフ連鎖モンテカルロ(MCMC)は、科学、工学、財務などにおいて用いられ、本質的に予測モデリングを必要とするほとんどすべての分野において使用することができます。MCMCを用いることで使用できるサンプル情報が不十分な場合においても確率分布をサンプリングし、予測を行うことができるのです。
マルコフ連鎖モンテカルロと医学における人工知能の応用
医学分野にはMCMCの様々な応用例があり、患者の症状や身体状態に基づいて病気や疾病を判断するために予測モデリングを使用することができます。医師は、将来の病気の経過や、スクリーニング、治療の決定に役立つ病気の発症のリスクをモデル化することもできます。例えば、肝硬変患者の炎症性腸疾患および肝細胞癌の危険性を予測するモデルが胃腸病学において開発されています。また最近の研究によって、ベイジアンMCMCはICU内死亡転帰の解析とモデリングにおける代替案として大きな可能性が示されています。
また、AI研究はディープラーニングおよび画像認識技術の使用により、病原体および疾患の同定において大きな進歩を遂げてきました。人工知能はウイルス性疾患ならびに細菌、真菌または遺伝期限の疾患に関連するパターンを認識するために使用されてきました。MATRIXはブロックチェーン技術と人工知能を活用し、真にインテリジェントなブロックチェーンを作り出そうとしています。
MATRIXのベイジアンPoWアルゴリズムは機械学習を用いた病理学的画像認識技術とディープラーニング機能を提供することができます。これは診断の正確さと効率を高めるだけでなく、意思決定にも役立つことになります。
現在MATRIXは、北京癌病院や北京の302病院、その他いくつかの中国の最上位病院と協力して、肝臓癌や甲状腺の診断と治療の開発に取り組んでいます。肝癌は現在、中国で2番目に多いがんで年間35万人の死亡を占めており、甲状腺がんは2桁の割合で増加し続けています。病気診断における人工知能および機械学習の使用は、医者が不足している中国のような国では特に有用であると考えられます。現在1000人に対してたった1.5人の医師しかおらず、医師が患者のスキャンやイメージングを日常的に精査することは現実的ではありません。MATRIXの技術はその負担を大きく軽減することになるのです。
この技術はすぐに医師に取って代わるものではありませんが、医学分野での人工知能の使用は、誰にとってもアクセス可能で手頃な価格の医療につながる可能性があると考えられます。
*訳注
MCMC計算はここで述べられているベイズ推定において限られた情報量を用いて予測(確率分布の精度を上げていくこと)を行う場合に用いられます。
以上!
翻訳:とまと農園 (@tomatochem)
今度、とまと先生によるMATRIX簡易紹介&考察記事も予定していますー!
お楽しみに~!!
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