JETRO、通信・情報技術省訪問

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5 min readSep 28, 2019

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インド二日目は、深圳観察をしてた仲間と合流してJETRO訪問、更にインドの通信・情報技術省訪問。

ホテルは駅から遠いのでリキシャで

まずはリキシャで地下鉄の駅に行き、そこで鈴木さんと合流。二人でJETROのあるNehru Placeを目指す。ここはインド最大の電気街ということで、日本の秋葉原、中国の華強北、インドのNefru Placeを制覇した事になる。しかし面白いガジェットを売っているとか、大量の電子部品が並んでいるとかではなく、PCの修理屋さん、プリンターのサプライ屋さん、ノートPCのラッピング屋さんが大量にあるだけという感じ。でも団地の建物の下層が電気街というのは面白い。

Nehru Place
団地みたいな建物の下層が電気街になってる。
やっと見つけたカレー屋。人だかりがすごかったけど頼めばすぐに出て来る。

電気街特有というべきか、ご飯食べるところがそんなに無いので、電気店の並びに人だかりのある飯屋を見つけてダール?豆のカレーを食べる。外なのでとにかく暑くて死にそうなので、建物の中で涼めるChai屋を見つけて避難。あー涼しいという顔で二人でお茶を飲んでいたら、日本人らしき3人組、若いお兄ちゃんとその母親とおばさんだろうか?が我々の座った窓側の席の外からほとんど顔を窓にくっつけるくらいの勢いで店内を覗いている。「この店は入っても大丈夫だろうか?日本人いる様だから大丈夫なんじゃ無いか?」みたいな会話をしている様で、何で日本人は日本人同士ですぐにわかるんだろう?と。

おしゃれなChai屋さん。クーラー最高!

建物の前で集合後に訪問したJETROでは、そもそもこの集団は何者で何の為の訪問なのか?というそりゃそう思うよねという質問を受ける。色々説明してほんの少しはわかってもらえたかもしれない。要はインドにも何か面白い事が起きそうな予兆があるんじゃないか?という事。この後に行く通信・情報技術省では、Digital Indiaというのを推進していて、それがかなり面白いらしい。

通信・情報技術省では、まずは彼らの取り組みを色々説明いただいた。指紋と虹彩を登録するAadhaar(日本で言うマイナンバー)と、銀行口座、携帯電話という個人情報を連結した物で、そこに政府のサービスが直接届く様な物という感じだろうか。指紋、虹彩という個人情報を登録するとIDが付与される。これがあると銀行口座が作れるようになり、政府が貧困層に配る補助金なども受け取れるようになる。これが今まで戸籍などの整備が遅れていたインドにかなり広がっているとの事。更にこれらが政府機関を横串で情報共有する事で様々な手続きが一元化出来たり、銀行口座に紐付く事で支払い受け取りも可能にするプラットフォームになっていて、インドで今使われつつあるPaytmという決済サービスはこのPFに乗っかっているらしい。

通信・情報技術省でDigital Indiaの説明を受ける。

政府が作ったものは非効率になりがちだが、こんな風に使われるなんて相当奇跡的な事だろうと参加者の感想があった。このプロジェクトはモディ首相の指示で開始されて、そのリーダーには元々民間でInfosysの共同創業者やGoogle Mapの責任者だった人などを据えて、こういうシステムをちゃんとわかっている人が判断した時にどうなるかという好例だろう。自分はその辺詳しくないのでよくわからないが、この大規模な仕組みを単純化して要件定義をきちんと出来たのが大きいのではないだろうか。
色々聞くとマイナンバーよりよっぽど便利で、日本だとマイナンバーカードがどうやって受け取るのかわからなかったり、普段は免許証で済んでしまうとか色々考えないといけないことが、ここでは解決されつつある様だ。これはIDにもなるのでAadhaarという紙、それも適当に印刷したものをラミネートした物を貰えて複製可能という。行使するときに生体認証が通らないと何も出来ないので番号がわかったところで何も出来ないよねという仕組みの模様。便利そう。いきなりインドに抜かれたなあと。後日

対応と説明をしてくれた局長の側近という男性は歳は50くらいだろうか、ものすごく明るくノリがよく踊り出しそうな勢いで彼らが進めるDigital Indiaのショールームを説明したり質問に答えてくれた。その後会議室に入り数分すると、我々が入室したドアではなく、部屋の奥にあるドアが厳かに開かれて局長が登場。彼もかなり丁寧に我々に説明してくれた。

今回どこの馬の骨ともわからない我々にお時間をいただきJETROの方、通信・情報技術省の方々に感謝いたします。

1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 番外編

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一応サラリーマンとして働いているんだけど、好奇心に勝てずに旅立ってしまいます。会社にファブスペースを作ってなんとか五年生き延びました。