iPhone7でビットコイン決済が可能に!?広がる仮想通貨ネットワーク
iPhone7の予約が先日始まったことは記憶に新しいが、iPhone7から取り扱えるiMessageの新バージョンで、対応したサードパーティアプリケーションをシームレスに利用できるようになったことは覚えているだろうか?
iMessage専用のアプリケーションストアが公開されるなど、今後の可能性を感じずにはいられない。
この中に、なんと友人間でのメッセンジャーによるビットコイン送金を可能とする「Circle(サークル)」が参入している。Circleは、ゴールドマン・サックスや百度(バイドゥ)をはじめとして、これまでに総額100億以上の資金調達をしている。
Appleは、ビットコイン決済を容認するのか?
先日のAppleへの仮想通貨への姿勢について書いた記事に書いたとおり、Appleは、ビットコインなどの決められた仮想通貨しか承認していないと述べている。しかし、これは逆にビットコインの承認は公に行ったとも受け取れる。つまり、Circleのようなアプリケーションの登場は、Appleとしても大歓迎ということなのだろうか。ビットコインを承認するということは、自ずとそれを用いた決済も容認することとなる。とすると、先日のDASH(ダッシュ)をAppleが承認しなかった理由は、ダッシュの持つ決済という側面よりも匿名性の部分にフォーカスしての判断と考えられそうだ。
圧倒的UIによりユーザーは、仮想通貨のハードルを超えるか?
このiMessangeを利用することで、わざわざApp Storeからアプリケーションをダウンロードし、初期登録などを行うといった手間をなくすことができる。また、ビットコインをはじめとする仮想通貨は、一般のユーザーにはいまいちわかりずらい代物だ。しかし、画面下部から金額を設定して友人に送信をするだけというこのチャットUIで成り立つユーザー体験は、そういった難しさや煩わしさを解消してしまうかもしれない。
ビットコインをはじめとする仮想通貨は、インターネット上でメールを送るのと同じくらい簡単に資産を移動できることが大きなメリットだ。
まさにCircleのユーザー体験は、それを実現しているといえる。ブロックチェーンの可能性は、ビットコインだけにとどまらない。あらゆる価値ある資産を、エンドユーザー同士で送りあることができるようになる。現在、すでにでているプロジェクトを参考にするならば、Digixが実現しようとしているように、金の所有権をメッセンジャーで送り合うことも可能だろう。Slock.itを活用することで、鍵の受け渡しもメッセンジャーで可能になるかもしれない。
ユーザーにとってのインターフェースに答えはないが、このCircleの取り組みが、今後のアプリケーションの発展につながっていくかもしれない。Circleの公式ブログによると、現在は米国と英国での対応とのことなので、日本で利用が可能になるのはまだ先のようだ。
また、Appleは、思ったよりも仮想通貨を取り巻く経済について寛容なのだろうか?引き続き、動向を追っていきたい。