スタートアップを選ぶ際にビジョンを重要視したほうがいい理由

Shuhei Matsubara
7 min readApr 24, 2017

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週末にコロプラネクストで合宿に行き、実際にスタートアップが困っていることは何か、また、支援先に対してできることは何か、ということについて話し合ってきたところ、やはり一番に出てくるのは「採用」の二文字。特にシード期のスタートアップにおいては「人」が成長に寄与する割合が多く、構成メンバーが成長のスピードを左右すると言っても過言ではないように感じます。

その中で、スタートアップ向けの「採用論」はあちこちで語られるようになりました。起業家は熱心に採用活動を行い、日夜、スタートアップ採用担当者向け(多くの場合は経営者向け)のHowToが記事としてシェアされるようになっている昨今、そういった記事を読み込むことで、採用への「解」が得られるようになってきているのではないかと感じます。

『能力がある人より、ビジョン共感度が高い人を採用したほうがいい理由』という記事は一読の価値あり

ちなみにコロプラネクストとしても、経営者向けの採用イベントを過去に実施しており、大変好評をいただきました。経営者の採用熱を日々ひしひしと体感ベースで感じております。
(参考までにその時のログと、ビズリーチさんの主催の「強い組織の作り方」イベントのレポートリンクを下記にシェアします。)

・ビジネスサイドの採用について
〜スタートアップでも優秀な人材を採用できたのは「ストレートに熱く夢を語り続けた」から〜

・エンジニアサイドの採用について
〜CTO・開発責任者たちが語る「エンジニア採用で明日から使える秘技」〜

・「経営者・人事責任者が語る 強い組織のつくり方」

さて、経営者向けの採用論が多く語られる中で、スタートアップを選ぶ側、スタートアップに興味を持つ求職者が、いかにしてスタートアップを選ぶべきかという点について考えてみようと思います。

①スタートアップの目指す方向性が、自分の方向性と一致しているか

「スタートアップ経営者はビジョンを語って求職者を口説け」
今や、スタートアップの採用では、「ビジョン」で口説くことが定石となっています。しかし、求職者側にとっても「ビジョン」との共鳴度は非常に重要です。それはなぜか。

働くことにおける満足感は「過去と比較して今時点の自分が成長している実感」によって得られるものだからです。

「◯◯ができるようになった」「◯◯で成果をだせるようになった」「◯◯で力を発揮できた」、、、、そうです、成長実感や成果の実感こそが重要であり、働く人の「伸び」が会社の成長方向性に直接的に寄与する状態こそ理想的な状態と言えるのです。

スタートアップの方向性、すなわちビジョンの達成こそが会社の目指すべき姿とした時に、そのビジョンの達成への階段を一歩一歩登っていく作業が日々の業務内容となります。とした時に、自分が登っている階段が、自分にとっても、会社にとっても理想的なものであるかどうかは非常に重要です。だからこそ、会社のビジョン、すなわち方向性は、スタートアップを選ぶ上で大事なのです。

逆に言えば、強制的に自分の意図していない階段を登らされている状態、すなわち自分のゴールと会社のゴールがずれている状態は、きついものがある。自分が感じたい成長実感と、会社の求める方向性から得られる成長実感が異なる場合、そこに働く側の満足感はないですし、そのギャップが両者にとっていいものであるはずがありません。

すなわち、働く人の目指す方向性と、会社の目指す方向性が一致すると得られる成長実感が相乗効果的に大きくなり、満足感としても非常に大きなものになる。だからこそ、より自然体に近い形で会社の目指すゴールに向かって階段を駆け上がることができ、その成長実感のループの中で、会社に寄与する成果物も大きなものになっていくのでしょう。

本ブログでシェアした『能力がある人より、ビジョン共感度が高い人を採用したほうがいい理由』に書かれている内容も、ここに集約されるような気がします。

だからこそ、スタートアップの採用フェーズにおいては、互いのビジョン(方向性)をしっかりと確認しあうべきなのです。

②そこに十分なマーケットはあるか

では、仮に共感できるビジョンをもつスタートアップが複数あった場合、次に考えるべきは何か。それはマーケットの大きさです。

「それを求める人の数」×「購入頻度」×「平均単価」

が企業の売上におけるシンプルな方程式だとした時に、この解の大きさが、ある種、スタートアップの成長の想定しうる限界点をはじき出してくれます。この解がどの程度のサイズなのか、また、そのマーケットにおいてどの程度のシェアを取りうるのか、ここの見極めが非常に大事になります。ビジョンが合致して、方向性が揃ったとしても、その結果得られる成果に制限がかかっている状態は理想的とは言えません。

企業側のビジョン/方向性と、自分の目指す方向性が同じであり、同じ方向性に向かって走った結果得られるであろう予想成果物が、企業側、働く側ともに大きい状態こそが理想なのであり、スタートアップを選ぶ際に考えるべきは、この2点に集約されると言っても過言ではないでしょう。

だからこそ、スタートアップの目指すビジョンを聞く機会は非常に重要なものであり、働くべきスタートアップの見極めを求職者側が行える場所が非常に重要なのだと思います。

今回、VCが自信を持ってお勧めできるスタートアップが自社のビジョン/方向性を、スタートアップに興味を持つ方々に対してピッチしていただけるような環境を作ってみました!

スタートアップが自らのビジョンをピッチできる場が、投資家向けのピッチコンテストに限定されることに違和感を感じた、というところが今回イベントを開催するに至った経緯です。

本イベントでは、ABBLabさん出資先スタートアップとコロプラネクスト出資先スタートアップにビジョンを語ってもらうピッチの場と実際に経営陣と直接話をしていただける場を提供します。

以下開催概要です。

■スケジュール

5月14日(日)14:30〜18:15
@恵比寿ガーデンプレイスタワー11F

■参加企業

ABBLab出資先+コロプラネクスト出資先

(以後、続々参加企業は追加していく予定です。)

■きてほしい方

スタートアップで働くことに興味のある方!
注目企業のピッチが聞ける機会ですので、単純に参加企業の話を聞いてみたい、経営陣と話をしてみたい、という方も大歓迎です。

■お申し込み方法

こちらからお申し込みください!

以上!

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Shuhei Matsubara

新卒ではキーエンスで中部地区の自動車メーカー攻略に従事し、その後、コロプラネクスト社でVC業務を経験。2018年6月にA1A株式会社を創業いたしました。