DuckDuckGo Privacyを考える
TwitterでDuckDuckGoと検索してみてほしい。乗り換えている人が目立つだろう。
2回目の今回は、昨日の投稿でも取り上げたDuckDuckGO(DDGともよく省略される)という検索エンジンについて、まとめていきます。DuckDuck Goは、Googleなどと同じ検索エンジンですがプライバシーの保護とユーザーの情報を記録しないことを売りにしています。
目次
DuckDuckGoのメリット・デメリット
トラッキングとフィルターバブル
DDGの歴史
ユーザー推移
便利な機能
まとめ
DuckDuckGOの良い点は、
- 利用ユーザーの個人情報を記録しない
(IPアドレスの保存をしない) - ユーザーの検索履歴を保存しない
(クッキー(Cookie)を可能な限り利用しない) - どのようなkeyword検索からユーザーが流入したかを企業側のサーバーにも記録しない
- 広告等が少ない
- 検索方法の多様性
- キーボードによる操作性の高さ
- 検索エンジンの中でもダントツの可愛さ
などがあります。一方で、デメリットとしてはGoogleの方が検索効率が良いという点があげられる。
以下では、このDuckDuckGoがどのような仕組みなのか、どのような操作が可能であるかについて説明していきます。
DockDuckGoで表示される検索結果
DuckDuckは、Yahoo Search BOSS(Build your Own Search Servise)を用いていています。Yahoo Search BOSSは、yahooの持つ検索技術を元にして、開発者がカスタマイズした検索結果を自分のサイトに表示することができるAPIです。また、ウィキペディア、Wolfram Alpha、Bing、そして自身のウェブクローラーであるDuckDuckBotを含む多くのソースを集めた上で検索結果を表示するようにしています。このため、ハイブリット検索エンジンと呼ばれることも多いです。
トラッキングもフィルターバブルもない
DuckDuckGoでは、利用ユーザーのIPアドレスを記録したり、ユーザーがテキストボックスに入れた内容などから、ユーザーごとに異なる広告や検索結果を表示することはしていません。これは、とても簡単なことです。Googleがやっている作業の一部をサボればいいだけです。(トラッキングに関してこちらの記事を参考にしてください。)
そのため、誰が使おうと検索結果に表示される内容は同じ内容になります。そのため、以前のPostで取り上げたフィルターバブルからあなたを解放してくれる検索エンジンの一つでもあります。
また、Googleなどの検索エンジンの場合は、ユーザーがどのようなキーワードで検索し、自社のサイトに流入したかを知ることができますが、DuckDuckGoでは、このような情報をWebsiteに共有しません。
歴史
以下全てWikipediaからの引用である。
2006年に設立
2010年7月、ワインバーグは「DuckDuckGoコミュニティ」という問題の報告、検索エンジンの使用を広げる手段の議論、機能の要望、コードのオープンソース化に関する議論を目的とした誰でも参加できるウェブサイトを立ち上げた
2011年9月、ケイン・タイという初めての社員が雇われた[18]。次月にはユニオン・スクウェア・ベンチャーズの投資を受けた。ユニオン・スクウェアのブラッド・バーンハムは「我々がDuckDuckGoに投資したのは検索において競争の根幹を変えるしか無く今がその時と確信したためだ。」と述べている[3]。また、11月にはLinux Mintと独占的な契約を締結し、Linux Mint 12のデフォルト検索エンジンとなった[4]。さらにTrisquel、Midoriといったウェブブラウザのデフォルト検索エンジンにDuckDuckGoが採用されるようになった[5]。
2012年5月、1日辺りの検索件数が150万に上るようになった。ワインバーグは3人の正社員と少数の派遣社員といった規模で2011年は11万5千ドルの売り上げを出したと発表した[6]。
Compete.comの推定で2012年8月のアクセス数は277,512だったが[7]、2011年4月12日にAlexaが3ヶ月で51%の伸びを示したと発表した[8]。DuckDuckGoのトラフィック統計によれば2010年4月(データが参照可能な最も古い日付)時点の1日平均のアクセス数は39,406だったが2012年8月での1日辺りのアクセス数は1,393,644まで増加したという[9]。
2012年11月、ワシントン・ポストが2012年10月時点でDuckDuckGoでの検索件数は月平均4500万まで増加していると示している。記事では「ワインバーグの野心無き目標はオンライン上で特記に値するほど奇妙で危険な競争相手になる。彼にできてGoogleやBingが出来ないこと全てはGoogleやBingのビジネスモデルにダメージを与え、ユーザーがDuckDuckGoを使うほうがいいと認識するようになったら、ワインバーグが本当にしようとしなくてもビッグボーイにダメージを負わせることが出来てしまう。これは非対称的なデジタル戦争であり、彼の背後にいるユニオン・スクウェア・ベンチャーズはGoogleはスキだらけと述べている。」と締めくくっている[10]。
2013年、アメリカ合衆国連邦政府の米国家安全保障局(NSA)が組織的にグーグル、ヤフーなどから協力を得て、個人情報収集活動「PRISM」を行っていたことが中央情報局(CIA)元職員、エドワード・スノーデンによって暴露され、その影響と見られる形で同年6月24日、前月同日の利用件数の倍で過去最高の360万の利用者があったと報じられた。この問題が浮上してから利用者は急増を続けている[11][12]。
2015年11月、1日辺りの平均アクセス数が1000万を上るようになった。
2018年3月より、Vivaldiのプライベートウィンドウ使用時のデフォルト検索エンジンとなっている。[13]
2018年8月、カナダの年金基金OMERS(カナダ・オンタリオ州公務員年金基金)のVC部門から1000万ドルの資金を調達したと発表[14][15]。
2018年12月、Duck.comに接続するとDuckDuckGo.comにリダイレクトされるようになり、これに関してガブリエル・ワインバーグ氏は「ユーザーはより簡単にDuckDuckGoを利用できるようになるでしょう」と述べた[16]。
DuckDuckGoのユーザー推移
上の歴史からもわかるように、DuckDuckGoは、標準に順調にユーザー数とトラフィックを伸ばしている。以下の画像は、DuckDuckGoの公式の発表によるものです。
近年需要を大きく需要を伸ばしている理由は、スノーデンリークや各国の「プライバシー規制」によるものが強いのではないかと考えています。例えば、以下のような規制が影響しています。
- アメリカ:プライバシー規制の法案化の検討
- ヨーロッパ:General Data Protection Regulation(GDPR、EU一般データ保護規則)
Privacy関係では、以前の記事でも取り上げたようにGoogleと少し喧嘩しています。Googleが公式に対抗しているのがとても興味深いことです。
次にDuckDuckGoの便利な機能についてご紹介していきます。
Feature
ここでは、僕がDuckDuckGoを好きになったDuckDuckGoの素晴らしい機能について説明していきます。全部試してみましょう。[1][2]
- 時計 —
time in 国名
でその国での現在時刻を表示できます。例えば、time in japan
と検索すると日本の現在時刻が表示されます。 - タイマー —
timer
と検索するとタイマーウィジェットが表示されます。また時間を指定してタイマーを呼び出す事も可能で例えば、timer 3min
と検索すると3分間のタイマーがスタートすします。(これ以外の例としてはtimer 30s
で30秒、timer 5m30s
またはtimer 5:30
で5分30秒、timer 2h15m
またはtimer 2:15:00
で2時間15分などが指定可能。) - ストップウォッチ —
stopwatch
と検索するとラップ計測が使用可能なストップウォッチウィジェットが表示されます。 - 通貨換算 — 例えば
100JPY USD
と検索すると100円(JPY)を米ドル(USD)に換算した値が表示されます。 - 電卓 —
calculator
と検索すると三角関数などの計算も可能な電卓ウィジェットが表示されます。また直接式を検索する事でも結果が得られます。(例:5*13=
と検索すると答えの65が表示される。) - QRコード生成 —
qr https://www.wikipedia.org/
やqr こんにちは
と検索すると、URLや文字を埋め込んだQRコードを生成できます。Blockchainをやっている人にとっては便利な機能です。 - 色見本 —
color red
、color blue
またはカラーコードで#ffffff
と検索すると色のサンプルが表示されます。 - 検索カテゴリーの変更ー十字キーとEnterキーで操作ができます。(右を押すとImage、Videoと変わる)
- j(下),k(上),h(検索の入力にフォーカス),o(カーソル下のページを表示) v(新しいウィンドウで表示),t(トップに移動)
- AutoPager搭載 — 次のページではなく、スクロールすると下に結果が足されるます。
多彩な検索が可能
DDGでは、検索ボックスに”!”を入力すると他のプラットホームでの検索ができます。例えば、Google検索をしたい場合は、”!g”と入力することで、DDGの検索ではなく、Googleの検索結果を表示してくれます。
他にもSNS検索が便利です。調べたユーザーのidなどを入力するだけで該当のユーザーの情報をDDG上に表示してくれます。
まとめ
色々と有用な機能やPrivacyという点で他の検索エンジンとは、異なる道を歩んでいるDDGですがこれからも、そのユーザーは増えいくと予想します。BraveやTorと呼ばれるWebブラウザでも利用されるようになってきていて今とても勢いがあるのではないか思います。