社会人大学生としてCSを1年やってみた振り返りと雑考

帝京大学の理工学部(通信教育課程)に入学してからの1年

福本 晃之 | Teruhisa Fukumoto
27 min readMar 30, 2023

皆さんこんにちは。またしてもブログを書くのが1年振りになった福本です。Twitterが最近ゴチャゴチャやってますが、創業者がTwitterと同じなMediumは今のところ平和で嬉しい限りです。

さて、約1年前に「社会人学生として帝京大学の通信教育課程に入ってCSやるぞ」的な記事を書きました。詳しくはそっちの記事を見てくれって感じですが、気がつくと1年が無事に終わってました。

成績が出たし社会人学生としての過ごし方にも慣れてきたので、ここで1年の振り返りや感想を雑に書いておこうと思います。ちょいちょい書き溜めたかったけど書くヒマがあまりなかったのが正直なところですが。

大学から解放されて本を好き放題読める幸せ

大変ありがたいことに、この記事を見た知り合いから「自分も帝京大学の通信教育課程でCSを学びたいので、受験とか日常生活について教えてくれ」という相談をたくさん頂きました。大学は自分にキックバックを寄越すといいぞ。

今回はそんな「社会人学生を考えているが、色々と情報が欲しい」方に向けて、自身の経過報告と合わせて色々お伝えできればと思います。入学時の記事と合わせ、何か参考になれば嬉しいです。長いので必要なところをかいつまんで読むといいかもしれません。

書いてあること

  • 自分の履修とその結果
  • 仕事と学業の両立について
  • 日常生活への影響
  • 具体的な勉強方法
  • 今後の計画とか

1年目の進捗

入学時に認定された単位を合わせた現時点で単位修得状況と、2022年に履修し修得した単位およびそれらについての所感を書いていきます。

概要

評価が”認定”のものは、入学時に単位認定されたもの

結論としては、(2年生の終了時点となる)現時点で計68単位です。卒業に必要な単位数は124なので、全体としては順調に進んでいます。

現時点のGPAは3.24となりました。編入や資格により単位認定された科目については、GPAの計算対象から除外されてるみたいです。特に明確な目標はありませんが、院進とかも考えると3.0以上をキープしたい感じはあります。なんかカッコいいし。

詳細・所感

2022年に履修して取得した単位は、以下のとおり34(17科目)でした。いわゆるフル単で、概ね良かったと振り返っています。

2022年に履修した講義の成績

帝京大学の通信教育課程では、以下の通り四半期ごとに科目修得試験を行う感じで、それに合わせて小テスト・課題・レポート提出→科目修得試験…という流れで履修を進めます。

科目修得試験を受けるために、課題やレポートおよび小テストにすべて合格している必要があります。だいたい試験日の1ヶ月前が提出期限となっており、実際は試験の1ヶ月前には諸々を終える必要があります。自分は1つの四半期で4科目(Ⅰ期間のみ5科目)を履修してました。

  • Ⅰ期: 7/2(土) ~ 7/3(日)
  • Ⅱ期: 9/3(土) ~ 9/4(日)
  • Ⅲ期: 12/3(土) ~ 12/4(日)
  • Ⅳ期: 2/4(土) ~ 2/5(日)

見ての通りⅡ,Ⅳ期の期間が短く、講義を進めて課題やレポートを提出するまでの猶予が1ヶ月しかありません(キツい)。なので、年間で講義を調整する際はⅠ,Ⅲ期の分量を多めにするのが良いと思います。

ちなみに、単位が取れたかどうか自体は試験が終わって1ヶ月後くらいに通知されます。最終的な成績は3月中旬に返ってきました。また、科目の試験のスケジュールは決まっているので、試験がカブらないように履修計画を立てる必要があります。

個別の成績についてですが、まあ妥当という感じでしょうか。さほど自信のなかった微分積分2や情報科学演習1がSだったり、逆に自信のあったプログラミング3・4や線形代数がAだったりしました。大学の成績というのは昔からよくわからん。

まあ社会人をしながらの大学生活、および理系学生としての勉強が人生ではじめてだったので、それを考えれば(自分としては)それなりによくやれたかなという所感です。

学んでみての感想

概要

全体としては満足していて、次年度以降も楽しく頑張っていきたいです。自分のように「大学でイチからCSやっていきたい」な社会人の方には、それなりにオススメできる選択肢だと感じてます。

特に数学や物理などのCSの基礎領域について、入学するまでは「いつかやりたい(一生やらない)」という感じだったのが、大学の講義としてパッケージ化&単位習得のために理解を強制されるので、否が応でも「体系的に理解しないといけない」状況を作ることができました。

今どき大学に行かずともCSや数学・物理なんていくらでも学べる時代になっていますが、「(その気になれば)学べる」のと「実際に学んで理解する」の間にはとても大きな隔たりがあると思っており、それを痛感した大学生活でした。自分の中で専門的な引き出しが少しずつ増えてきている感じがあり、大変だがそれなりの甲斐はありそうです。

こういうのをエラそうに書けるようになった

一方、(入学ブログに書いた通り)基礎的なことを重視し入学・履修していたので、すぐに役に立つようなこと(特定のフレームワークや開発手法などの習得)はまだ学べていません。これについては期待していないので、自分的には特に問題ないと考えています。

逆に言えば「お給料をすぐに上げていきたい」「学んだことを活かして仕事に就きたい」と考えている人にとっては、コスパのいい学習方法ではないと言えるかもしれません。

とはいえ、日常生活や普段の開発の中で「あッ、これ大学の講義でやったヤツや」と進研ゼミみを感じる瞬間もあり、これまではさっぱり理解できなかったことに対する理解のきっかけ…みたいなものを掴みかけている感触を持てています。嬉しい。

社内のMatzさんとの勉強会で理解できる範囲が増えた

また、講義で学ぶものの中には(今となっては)少し古い内容(例: XHTMLやCGIなど)が含まれていたり、大学のシステムのユーザー体験がよろしくなかったり、一部の講義で手書きでレポートを書かないといけなかったり…といった、レガシーな対応が必要となることもありました。

前者の「少し古いものも学ばないといけない」に関しては、それはそれで楽しんで学べたのもありますし、後者のレガシー対応については「まあ大学なんてそんなもんやろ」と思ってました。なので多少の不満はあれど、それらを理由に大学を辞めるほどではないと感じています。

日常生活への影響

当然ですが結構あります。平日は終業後から寝る前まで、休日は(予定がなければ)ほぼ1日中大学の講義や課題・試験勉強をしてました。なので、オフの時間のほとんどを大学に費やしていたことになります。

1日中勉強に使える休日は社会人にとっては貴重なものなので、休日を丸っと潰すような予定は月に1~2回が限度でした。講義の理解が遅かったり課題の量が多いときは休みの予定を平日に移してもらったりして、休日どこにも行かない月も全然ありました。

平日については、今の仕事が(うまくやってれば)時間のコントロールが割としやすかったのもあり、終業後の時間も計算に入れて講義を進めていました。

土日祝だけを大学に当てると確実に時間が足りなかったので、平日をうまく使うのが大事だと思います。コロナ禍で平日の時間をよりコントロールしやすくなったので、大学の勉強の観点からは(結果的にですが)プラスに働いています。

(自分はほぼなかったですが)仕事がちょっとでもデスマると、講義が進められなかったり理解するMPがなくなったりして、途端にキツくなります。課題や試験のスケジュールによって忙しさのバラツキが大きいので、「どこなら忙しくしても問題ないか」を見極め計画する社会人力が試されたように思います。

まあ、大学に入る前は細かい空き時間(後述)にゲームとか下らない動画を見たりしてた気もするので「時間を有意義に使えてちょうど良かった」くらいに感じています。

一方、プライベートな時間で新しい言語やフレームワークの習得、もしくは個人開発などに割く時間は入学前と比べて格段に減りました。気になる技術やサービスがあっても試すのが遅れたりして、イチ技術者としてはもどかしい気持ちがあります。早く解放されたい。

自分がやってた・やったこと

大学の講義を進めるにあたり、自分の勉強法や入学までにやっていたことを書いておきます。社会人は10代の頃より可処分所得が多いが、逆に可処分時間は少なかったりするので、どう勉強するかの工夫は大事だと感じました。

勉強のツール

まず環境やハード面について。使っているツールやアプリは個別に紹介します。

結論からいうと、iPad(Pro)+Apple Pencilをめちゃくちゃ使い倒しています。後述しますが、特にiPadで書く体験が非常に素晴らしく、コレがないともうまともに大学生活を送れません。ついでに外でサッと使う目的でiPad miniも買いました。iPadは最近値上げしたので、コストが高いのがネックかなー。

プライベートで使っているPCはMacですが、今のところ問題なく講義を進められています。一部JavaやOpenCVの環境構築などでWindows向けの記述になっているので、Macを使うなら自分である程度解決して進められることが前提になりそうです。

また、一部の講義の動画がPC向けに作られていたりします。出先の空き時間で講義を進めるために、iPadだけで完結させずノートPCも併せて持つのが個人的にはおすすめです。

GoodNotes5

言わずと知れたノートアプリですが、もう神・神・神です。これのためにiPadとApple Pencilを使ってるまであります。

基本的には、講義資料やレポート・教科書をpdfにして読み書きするのに使っています。これだけで学習リソースへのアクセス性が飛躍的に高まる(大学のシステムに入らなくて済む,スマホから見れる,ドキュメントを検索できるetc…)ので、勉強がめちゃくちゃ捗りました。

こういう感じで使ってた(ノートは後述のヨビノリさんの授業のもの)

講義ノート自体は後述のNotionで取っているのですが、問題を解いたりと何かを書き殴るときはGoodNotes5でノートを作ってます。書き味が良すぎて、紙にペンでものを書くときに逆にイライラするようになりました。

また、大学で指定された教科書も裁断業者に依頼してすべてpdf化してGoodNotes5で読んでいます。これとNotionを合わせて、大学の講義に関してはほぼペーパレスを実現しています。外出時に本やノートを持ち歩かないで良いので、帰省先でもバリバリとレポートを書いたりしていました。

よくない点としては、全体的にコストが高くなってしまう点です。GoodNotes5はiOSのみなので、高価なiPad + ApplePencilを買う必要がありますし、教科書を裁断するのにもお金がかかります。

そして、教科書やノートを電子化してしまうと資料の持ち込み可の試験で持ち込めなくなります(当然)。持ち込み用に教科書を2冊買ったり、ノートを買う必要があるので「全体的に試験との相性が悪いなー」という感じがあります。

Anki

これも有名ですが神2号機です。名前の通り、暗記カードをアプリでやる感じのアレです。これはiOS/Android/デスクトップ版がそれぞれあります。

特徴としては、“忘却曲線”を用いた”分散学習”により、最適な記憶定着を実現できる点です。意味の分からないことを言いましたが、早い話が「苦手なものを頻繁に&得意なものはたまに出題する」というのを自動でやってくれます。

スマホから学習できるので、電車で移動中などの空き時間でサッと学習できるポータビリティの高さも魅力です。

どっぷり浸かってたよという記録

他に優れている点としては、「画像のマスク」「LaTexによる数式の記述」「音声での出題」など、めぼしい形式はだいたいサポートされているのがめちゃくちゃ良いですね。特に数学や物理などで、どうしても画像ベースで記憶したいことがあるので、かなり役立ちました。

よくない点としては、アプリの使い方にクセがあることです。

まず、アプリ内用語が多く慣れるまで時間が掛かります。マルチデバイス対応も少し中途半端で、暗記カードや学習内容を都度クラウドサーバに同期させる必要があったりします。

他にもLaTexを扱うには専用のライブラリをインストールしないといけなかったりとかですかね。その代わり、講義によっては復習をAnki一本で済ませられるほど強力なツールなので、使い慣れた今ではどっぷり浸かっています。

Notion

これも今更ですが神3号機。去年の記事で書いた通り、入学準備でも大いにお世話になりました。

頑張って作った…

画像のように、講義や履修に関する諸々の管理をNotionで行ってます。具体的には以下。

  • 講義ノート
  • 履修状況や計画
  • 成績管理と卒業要件の確認
  • TODO管理

Notionの優れている点は、やはりマルチプラットフォームでしょう。従来のようにOfficeやGoogle Workspace製品で管理をすると、PCがないと色々とキツイです。

スマホでもサッと見れるので、ノートの中身や講義の内容を確認する手間がめちゃくちゃ省けます。OSによる表示の差異もあまりなく、色々な環境や場面でストレスなく使用できます。

また、表計算で単位を計算したりノート内でLaTexの数式を書いたりと、多用な機能が搭載されているのでNotion1つで多くのタスクが完結します。個人的には大学に関するあれこれをバラバラに管理したくないので、これは嬉しいですね。

強いていうなら、iPad OSアプリの使用感がPCと微妙に異なるため、少しストレスを感じる場面があります。例えば、LaTexの数式をインラインで使えずiPadで作業が完結しなかったり、ショートカットが日本語変換のときに使えなかったりですね。

他にも、ノートの量が長大になってくると文字入力のパフォーマンスが露骨に落ちたりします。まあこれは自分の使い方が特殊なのでしょうがない(本来はページを分割すべき)。

ですが、全体的には大変便利でとても気に入っております。そもそも無料なので文句は言えません。これからもお世話になります。

暗記マーカー

名前の通りで、画像やpdfを読み込んで覚えたい箇所を隠し、暗記シートを作ることができます。GoodNotes5で工夫しても同じようなことができるらしいですが、めんどくさそうだったのでそれ用のアプリを使ってました。

Ankiの存在もあり活躍の場は多くありませんでしたが、一部の講義で文章のコンテキストと合わせて単語を理解したい場面で重宝しました。

正答率で色を分けてくれたりして、得意/苦手なところを把握できるのが良い点です。pdfや画像ファイルで設定が完結するので、GoodNotes5との合わせ技もやりやすいです。

難点として、これも操作にクセがあり慣れるまで使いづらいです。特にフォルダを分けてのファイル管理は、移動が直感的にできないなど難儀しました。まあそのうち慣れると思いますが…。

git(GitHub)

開発者はすでに御用達だと思うので、解説は省きます。大学のレポートや課題のファイルについては、gitとGitHubでバージョン管理してました。

最初は「わざわざここまでやらなくていいかなあ…」なんて思ってましたが、いざやってみると結構救われました。

課題やレポートの出し直しが多々あるので、前に提出した状態を確認したりとか。あとは出先でレポートをいじりたい時は、ノートPCからcloneすればファイルにアクセスして編集できます。pushしておけばブラウザからコードも見れたりとか。

ある講義のディレクトリ例

ただ、モバイルで扱いづらいので、基本的な内容はGoodNotes5やNotionで管理するという使い分けをしていました。この辺りは好みかなーと思います。

YouTube

講義やテキストの中でどうしても分からないことが出た場合、YouTubeで検索して解説動画を見ることが多くなりました(逆に日常生活では全く見なくなった)。

特にヨビノリさんの動画はめちゃくちゃ見まくっていて、大変お世話になっています。自分のような(まだ)文系ネイティブな人間が、ちょうど理解に苦しんでいたり疑問に思った点を解消してくれるのでありがたいです。

大学の教科書や高校の数Ⅲ数Cは(それまでと比べ)急に解説が雑になったり、そもそも無かったりするので、順を追って解説される教材はとても大切だと思います。

難点としては、(人によっては)しょうもない動画を見て時間を使ってしまう可能性があることでしょうか。自分はスマホにはYouTubeを入れず、PC/iPadでしか見ないなどの工夫をしています。

余談として、去年の記事に書いた通りYouTube Premium(とMusic)が割引になるので、自分はこの機会に入っております。広告がなくなってバックグラウンド再生でき快適。

習慣

勉強方法の一環として、ツール以外にも自分なりに意識した習慣とかを書いていきたいと思います。社会人学生になってから生活も良い方向に変化したと感じており、日常生活でもたくさん工夫をし出したのが良かったと振り返っています。

隙間時間をうまく使う

まとまった時間を取るのはもちろんですが、隙間時間の過ごし方が割と大事なのかなと思いました。社会人がとまとまった時間を取るのには限界がありますが、細切れの時間はチョロチョロあったりするので。具体的には、交通機関での移動や仕事の休憩、何かの待ち時間に家事の合間とかですね。

自分の場合は、復習はほぼすべて隙間時間でやってました。逆に、まとまった時間は講義を進めたり課題・レポートを進めることに集中して使いました。後者はスイッチングコストが高いので、細切れで進めるのが難しいと判断したためです。

この隙間時間をうまく使うために、先述したツールやサービスを使い分けてました。復習の多くはAnkiで事足りましたし、講義の内容にアクセスしやすいようNotionでノートを取ったりGoodNotes5に資料を保存したりしてました。

復習のために個別に時間を取っていると、課題やレポートの提出に余裕がなかったであろう科目もあったので、この考え方は正解でした。

逆算して計画する

1科目ごとに講義が大体14~15回 + 小テストか課題・レポート…という感じのパッケージになっているので、課題提出や小テスト解答の期限から逆算して講義を進める計画を立てていました

具体的には「平日・休日にどの講義をどれくらい進める必要があるのか」を、その期の連休や仕事のスケジュールを元に予測して決めていく感じでした。逆に「これくらいなら遊びの予定を入れていいな」と、先に講義のスケジュールを決めることでプライベートの予定を立てやすくなりました。

また、先に計画を立てておくと、自分が苦手な科目は遅れが見えたりします。科目ごとに時間配分を調整したり講義の進め方を切り変えたり(理解は後回しにして、課題の提出を優先して終わらせるetc)できるので、トータルで見てうまく履修を進めやすくなりました。

ただ、講義によって授業・課題に掛かる時間にブレがあるので、慣れも必要かなと思います。先生ごとに講義の進め方や課題の要求にクセがあるので、3Qくらいから「この先生なら講義や課題はこんな感じだろうから、こういう感じで進めたら良さそう」と念能力のようなものを身につけられます。

とにかく寝る

(他の二つと毛色が変わりますが)社会人学生になってから睡眠の大切さを強く実感し、睡眠時間を多く取ることを心がけています。平均9.5時間~10時間、最低でも9時間は確保しています。

“寝てない自慢”ならぬ”寝てる自慢”をよくしています

というのも「社会人で理転してCSを勉強する」という奇行を続けられるモチベーションが、いわゆる”意識の高さ”みたいなものがその礎になっているので、睡眠不足に陥ると色々なものが途端に破綻しだすためです。具体的には、空き時間の復習をサボってしまったりとかですね。

最悪のケースだと、いわゆる”報復性夜ふかし”的に睡眠不足のダメージが2日分響いたりして(個人の話です)、計画に大きく支障をきたすこともあります。上記に勉強の”質”の話は入っていないので、テストや課題の出来の悪さなども考慮すると悪影響はもう少し大きそうです。

なので、履修の計画に多少の遅れが出ても許容して、睡眠を優先していました。その遅れはプライベートの予定をズラしたりしてトータルで取り返すようにしてます。

結果的にですが、社会人学生になって課題やレポートに追われて徹夜したことは全然ないですし、今のところうまいことやれてる感じはあります。とはいえ、仕事がデスマったりすると調整にも限界があると思うので、そもそも普段の仕事をより良いものにするのが重要ですね。

入学前にやったこと

ここでは、入学が決まってから講義が始まるまでにやっていた勉強について書いていきます。準備期間と思い、何をやればいいか手探りながら調べて進めました。

具体的にですが、自分は高校数学・物理の基礎的な内容を勉強していました。入学ブログに書いた通り「数学と物理は時間が溶けるので、基礎的な内容を(思い出すのも含めて)やっておこう」と思っていたためです。

結論から言うと、この動きは正解でした。

久しぶりに数学をやると「なんかやった気がするけど全然思い出せず手を動かせない」ということがめちゃくちゃ多かったです。また、高校時代は物理をやっていなかったので、物理学の考え方の素地が全くできあがっておらず、慣れない問題の解き方に苦労しました。

何も事前に勉強せずに大学に入ったら、これらをイチから身につける時間が必要になり、講義や課題をこなすスケジュールに余裕がなくなっていたことと思います。

ちなみに、数学と物理で具体的に取り組んでいたのは以下です。月額数千円で、予備校講師の授業をどこでも受けられるスタディサプリ(大学受験講座)は神。

  • 数学: スタディサプリ 数IAⅡB基礎、白チャート(数IAⅡB)
  • 物理: スタディサプリ 高校物理基礎、とってもやさしい物理基礎

ちなみに、入学までの2~3ヶ月で全て学び直すのは不可能なので、分野を絞って学ぶのがいいと思います。以下の単元は大学の理数系科目で扱うor理解が前提とされることが多いので、優先してやるのがベターだと思います。

  • 数学: 複素数、三角関数、微分積分、ベクトル、指数対数、集合と命題
  • 物理: 力学(できれば+電気エネルギー)

今後(2年目)について

細かいことは決めてませんが、何となく履修したい講義は決めました。今のところ調子は良いので、このペースで引き続きやっていく所存です。社会人で大学の講義を進めることに慣れてきたのは大きいと思ってます。

また、次はいわゆる3年生になるので、大学院に行くかどうか(行くならどこか)というのは、ある程度答えを見つけておきたいと考えています。

3年生になるとCSのより専門的な部分を学んでいくので、人生を捧げたい分野があれば大学院で研究することも視野に入れたいと思います。逆に、アカデミックな勉強に飽きてきたら、大学院は考えずまずは卒業することに専念しようと考えてます。

この辺は未来の自分の興味関心や仕事・プライベートの状況によって大きく左右されるので、今の段階であまり決めすぎないのがベターかなと思ってます。

さいごに

ここまで読んでくれた方、ありがとうございます。色々書きましたが「オラ働いてるけどCSやっていきてえぞ」って人に、帝京大学の通信教育課程は良い手段のひとつだと思います。

とはいえ、(コロナ関係なく)社会人学生は基本的に孤独との戦いです。自分も先駆者たちの記事を山ほど読んで大変救われました。

自分に聞いてみたいこととか質問があれば、遠慮せず聞いてもらってOKです(責任は取れません)。記事で書いたほうが良いなーと思うことであれば、こちらにも追記しようと思います。気軽にどうぞ。

あ、そうそう。プライベートだけじゃなくてお仕事についても変化がありそうなので、そちらについてはまた別で記事を書こうと思います。そっちも見てくれると嬉しいです。ではでは。

その他の質問

SNSなどで実際に頂いた質問で、記事の中で触れられなかったものについて書ける範囲で回答と一緒に書いておきます。参考にしてもらえるとありがたいです。他にも載せた方が良さそうな質問があれば、順次追記します。

Q1. 同じ学科・通信課程の学生コミュニティはありますか?

A1. あります。Teamsで有志のコミュニティがあり、大学の履修システム内の掲示板にアクセス方法が記載されてました。ちなみに、(Teamsを含む)Office 365製品は大学から配布されるので、それ用にOffice製品を購入する必要はありません。

Q2. 特定の基準の成績(GPA○以上, ○年で卒業)は取れますか?

A2. 正直わかりません。社会人学生の学習計画やスケジュールの進捗は人に依る部分が本当に大きいので。例えば、元から理系出身であれば自分より余裕があると思いますし、家庭があったり仕事が忙しいと取れる単位は少なく見積もるのが良いとも思います。これに関しては「取れる取れないではなく、取る」という気構えが(昭和ぽいですが)必要なのかなと感じています。

Q3. 授業や課題・レポートの難易度がどれくらいでしょうか??

A3. これもQ2と同じく人に依るので答えづらいです。以下で開講科目とシラバスが公開されているので、これを見てなんとなく察するのが良いですかね。

不安な方は「科目等履修生」という制度があるので、そちらを使ってみるのも手かと思います。取得した単位は正科生として編入する際に持ち越されるはずなので、そちらで様子を見るのも良いかもしれません。

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福本 晃之 | Teruhisa Fukumoto

Web Developer at Smartround.inc / Computer Science Student at Teikyo Univ / Kotlin(ktor), TypeScript(Vue), Ruby(Rails), Terraform, Python etc...