学習はたった3つの動機からでしか生まれない

「強制的に学ばされる」「目標達成のために学ぶ」「好きだから学ぶ」のカラクリ

Shunsuke Mori
chunkeke-nikki
5 min readJan 29, 2017

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人間は学ぶ生き物である。以前に2つの学ぶこと(受け継ぐ学びと受け継がない学び)が人類の存続につながっているのだと述べた。今回は、学びを始めるにはどのような動機があるのかを述べていきたい。

学びの動機には3種類あると考える。

  • 強制的に学ばされる
  • 目標達成のために学ぶ
  • 好きだから学ぶ

これらの3つの学ぶ形態は、その人の年齢や環境によって学習動機が変化する。誤解するべきでないのは、どの学習動機が一番優れているかを話すことではない。それぞれには特徴があり、妥当性がある。では、それぞれがどのようなタイミングが適切な学習動機になりうるのかを見ていきたい。

強制的に学ばされる

強制的に学ばされるという学習動機が適用されるのは、自分のセルフコントロールができていない時期のみである。つまり、幼少期で自分のみで取捨選択ができない時に強制的な学びが有効となる。まず、義務教育がそれにあたる。幼少期は人間社会の中で互いに共生するにはどのような振る舞いが必要か、また生活する上で必要最低限どのような知識が必要か、というのを学校という場で学ぶ。これはある意味、国が義務教育で学ぶことは必ず知識・経験として必要なので学びなさい、と学生に強制させているとも言える。

次に、親から習い事をさせられるや中学受験をさせられるというのも、ある意味強制的に学ばされる部類になるだろう。家庭の教育方針において、私立の中学に行くべきやこのようなスキルを身につけるべきなどを両親が主体となって選び、子どもに実行させる。よく聞くのが、幼少期にピアノを無理やり親からやらされた、とあるように強制的に学ばされたことに対して嫌気がさすことが多いのも事実だが、一方で熱中してどハマりする場合もある。これらが学習の動機となるのは、その人自身がまだ自分で取捨選択ができない場合に成り立つ。情報量が足りなく、経験もまだ浅いため、自分はどのようにするべきで、何を学んだら良いのかが明確ではない。そのため第三者の手を借りて、強制的に学習をすることによって、最低限の知識や経験を身に付ける。

目標のために学ぶ

学習動機として、一番人口として多いのがこの目標のために学ぶである。特に目標のために学ぶことに関しては、強制的に学ばされるよりも一歩先に進んだ学習動機である。自分自身がある程度取捨選択できるようになった段階で、自分はどこを目指すかを自分で考え、その目標に向かうための過程で学習をする。そこには、目標になる相手や競争者、協力者がいたとしても、直接その行為自体に対して手を差し出したり、指図されることもない。自分自身が目標を立て、自分自身で乗り越えるしかない。例を挙げるとすれば、受験勉強や昇進のための資格学習がそれにあたる。

好きだから学ぶ

学習動機の理想形としては、好きだから学ぶが一番良いと考える。好きだから学ぶとは、学ぶという行為自体が好きだということである。例えば、「英語が好きだから英語を学んでいる」や「理科の実験をしていて面白いから理科を勉強する」といったようなことを指す。なぜ学習動機の理想型かというと、そこには上記2つの学習動機と比べ、何も外部的要因(周りからの圧力)がないからである。純粋にその人自身が好きなことを学ぶというのは、どこまでも追求され、深い学びが実現されやすい。ゲームにどハマりした場合、何時間もやってしまう。この状況が学びに置き換えられると考えると容易に想像できる。好きだから学ぶは、かける時間もかける熱量も高く、結果的に深い知識量を得ることができる。

この好きだから学ぶという動機は、常に個人の中に眠っていて、いつ・どこで・どんな時に学びたいと思うかはわからないのが特徴である。例えば、再度義務教育の話をすると、最初は強制的に子どもたちは学校に行かされ、様々な教科を学ばされるかもしれないが、その中で理科の実験に夢中になったり、数学の計算に夢中になったり、本に夢中になったりする。大人の場合でも、なんとなく始めた習い事にどハマりして、どこまでも追求する場合も多々有る。好きだから学ぶという学習動機は、年齢に限らない。

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まとめ

幼稚園児・保育園児から大人まで日々人間は学習をしている。私は、こうしてブログを書き、学習の動機を明らかにすることで一つ新たな学びを得ている。学習の動機には、3つの種類があり、年齢や知識量、経験量によって、その時々の学習動機が存在する。そして、これらの学習動機を理解することで、自分自身はなぜ学習をしているのかがわかる。あなたが今学習していることは、目標のためだけに学んでいることなのか、それとも好きだから学んでいるのか、を明らかにしてほしい。そしてもしも目標のためだけに学んでいるのであれば、なぜ自分は好きになれないのかを考えると、自分がどんな人間で、どんなことが好きなのかが少しわかるようになる。そうすることによって、一つの学びから次の学びへと繋がっていく。

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Shunsuke Mori
chunkeke-nikki

Joyz Inc. Product Sales Manager/ Sophia Univ./givery Inc. Web Marketing and Sales/Rarejob CS&English counselor/EDUCA co-founder