ライタソンのやり方を公開するよ。〜 (3) 当日進行編 〜

Mami Enomoto
CodeforCAT
Published in
8 min readDec 22, 2018

こんにちは、Code for CAT のエノモトです。この記事はCivic Tech アドベントカレンダーの15日目の記事です。(全然間に合ってないけど、今日は12/22ニャンニャンニャンだ。) 今日は、Code for CATで開催しているワークショップ「ライタソン」について書いてみます。

「自分のブリゲードやコミュニティでもライタソンをやりたい!やってほしい!」と声を頂くので、ライタソンのやり方を公開します。ワークショップの進行スライドも公開しているので、これを読んで是非ライタソンをやってみてください。

当日の流れとファシリテーション

1.イントロダクション

● 趣旨説明
ワークショップの最初に、趣旨説明や今日のゴールを全員と共有しておきましょう。

●お約束
ワークショップにみんなが楽しく安心して参加するためのお約束事は決めておきましょう。ワークショップ中に出たアイディアやデータは、みんなのもの(公共財)として扱う事を確認しておくとよいですね。

2.アイスブレイク

アイスブレイクは参加者層や人数、時間によって工夫します。自己紹介ゲームのようなものとは別に、テーマに関する「あるあるネタ」を引き出すようなアイスブレイクがおすすめです。

CATのライタソンでは、猫の「好きなところ」「困ったところ」「おかしなところ」を書き出して共有するのが定番です。猫を飼っていない方が多い場合は、別の切り口を参加者に提示して、参加者から猫あるあるを引き出します。「うちの子もその仕草する!する!」「猫のこういうところがカワイイよね!」といったあるあるネタ共感が集まるとよいでしょう。

3.チャットボットとはなにか説明しよう

猫や地域といったテーマで参加者同士が盛り上がったら、チャットボットとは何かを説明しましょう。LINEの面白いボットや便利なボットの事例を紹介するとよいでしょう。

4.Question を青の付箋に書き出そう

ここからはライタソンらしく、書き出す作業になります。まずは、グループワークで、テーマに関する素朴な疑問よくある質問を青の付箋に書き出していきます。1つの質問は1つの付箋に書きましょう。テーブル毎に付箋の数を競うと、ゲーム性が増して短時間に多くの質問が集まります。

5.Answerを赤の付箋に書き出そう

次に、質問を書き出した青の付箋に対して、その答えを赤の付箋に書き出しましょう。グループで協力して、質問と答えの付箋のペアを増やしていきましょう。

テーマについて精通している方が、多くの答えを知っていることになりますが、答え知らない参加者も、重要な役割があります。ファシリテーターは、どんな役割があるか教えて、グループで全員がうまく協力できるように助けてあげてください。

・答えを聞いて、付箋に書き起こす。
・答えを聞いてさらに疑問に思った事や質問があれば、質問の付箋に書く
・付箋に書かれた質問を分解したり、言い換えたりして、質問の付箋をさらに増やす。
・答えが分からない時は調べる。スマホでググってもOKです。

また、猫の例などを使って、質問を拡げたりや分解するやり方を提示しましょう。「ネコは牛乳飲める?」という質問に対して、答えはNOですが、その答え方は沢山あります。「ダメ!」「ネコに牛乳はあげないでね。」「牛乳は飲めないニャ〜」など、答え方によって印象が異なります。「ネコは牛乳を分解できないから、与えないでください。」と理由を含めて答えてあげるとより親切な答え方かもしれませんね。

猫を例にして、QとAのペアの書き方を説明するよ。
飲む・食べれる・あげていい・与えてもよい…いろんな表現方法があるよね。

参加者数が少ない時や時間が限られている時などは、もし答えが間違っていたとしても、あとで修正すればいいので、答えの正確性や網羅性に拘りすぎずに、QuestionとAnswerのペアを増やすことに注力したほうがよいでしょう。内容が重複していても構わないです。

6.QとAのペアをデータにしよう

QuestionとAnswerのペアが沢山できてきたら、次はその情報をデータとして入力していきます。事前に準備しておいたGoogle FormのURLをQRコードにして共有します。参加者は自分のスマートフォンで、スクリーンに提示されたQRコードを読み取り、Google Formを開きます。

1つのペアが入力出来たら、2つ目、3つ目と参加者全員で手分けして、QuestionとAnswerのペアをGoogle Formに入力しましょう。

スマホの入力が難しい方は、音声入力することも可能です。パソコンで入力したい方やQRコードがうまく読み取れない時のために、短縮URLも用意しておくとよいですね。

スマホを使って、手分けしてQとAを打ち込んでいく

Google Formの結果のSpreadsheetをスクリーンに表示しておきましょう。入力したデータが増えていく様子を参加者も見えるようにして下さい。

データがSpreadsheetにどんどん集まって来る

7.QnA maker にデータをアップロードしよう

操作しているパソコンのスクリーンをプロジェクターに投影して、参加者に見てもらいながら、進めていきます。

入力が終わったGoogleSpreadsheetを、TSV形式でダウンロードします。そのTSVファイルを、予め用意しておいたQnA Makerにアップロードして更新します。

NPO運営に関するQとAのデータをアップロードしたところ

8.LINEのお友達になろう

スマホを持って、スクリーンのQRコードを読み取る参加者

あらかじめ用意しておいたLINEアカウントのQRコードを表示して、お友達になってもらいましょう。

そして、質問をして答えが返ってくるか、参加者に試してもらいます。面白い会話ができたら、スクリーンショットを撮って共有してもらったりするといいですね。

9.ふりかえりをしよう

最後に、ワークショップを通してどのような気付きがあったか、話し合ってみましょう。

・どんなチャットボットがあるとよいでしょうか
・うまく出来たところと、今後改善できるところはどこですか
・よりよいQとAを集めるため、さらに誰を巻き込めるとよいでしょうか
・他にどんなテーマでライタソンをやりたいですか

ライタソン やってみよう

ここにワークショップの進行スライドをCC BY-SA 4.0で公開しておきます。これを読んだ方は、あなたの地域や関心のあるテーマでライタソンを実施してみてください。実施したら、「やったよー!」とお知らせ頂けると、CAT達はにゃいて喜びます。😹

「もっと詳しく教えて!」「一緒に企画したい!」という方、猫以外のテーマでの実施も相談にのりますよ。 ライタソンチームにお問い合わせください。

ライタソンを行った後のプロジェクトの進め方や、データの管理の話はまた今度。では。

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Mami Enomoto
CodeforCAT

シビックテックしたり、DjangoGirlsしたり。aiboと遊んだり。