いつまで書棚を背景にしますか?

八鍬兼二
電子書籍出版 MAGAZINE
4 min readJun 13, 2016

識者がTVの取材を受けて、オフィスでコメントする場合、その背景がほぼ書棚であることに、お気づきでしたでしょうか? 改めて意識してみますと、何だか気になります。今日のお話は、そんな点が出発点になっています。

いつまで書棚を背景にしますか?

専門家や、知識人たちが、TVの取材で自分の書棚を背景に話している姿を、よく目にします。どのTV局も同じパターンなので、見た瞬間にイメージを効果的に伝える演出として、その効果は立証済みなのでしょう。

これは、本棚に並ぶ本の数が多いほどその人は知識人であり、きっと優秀に違いないというステレオタイプが、社会に定着していることを物語っています。しか し、この無敵に思えるイメージも形のない電子書籍の場合は、どうでしょう? 仮に、スマートフォンやタブレットをズラッと並べたとしても単なる機械好き にしか見えません。

アナログ(本棚)から、デジタル(スマートフォンなどの携帯端末)に時代が移り変わっていく中、私たちは一体どうやって知的イメージを伝えることが可能になるのでしょう。

知的好奇心の居場所

電子書籍の場合、書棚に相当するのはクラウドです。しかしながら、目には見えない電子書籍を、クラウド上に何千冊保存したとしても、書棚から伝わるようなインパクトは生まれません。

私たちは、知的好奇心を刺激するインパクトを、どこに求めたら良いのでしょう?

今や誰もが、アポロ・ロケットを飛ばせるほどの高性能な携帯端末を手にする時代です。私たちは、その携帯端末がもたらす高度な情報に、インパクトを感じ始めているのです。

現に、マスメディアの王様、TVが衰退を始めました。人々は、自分の欲しい動画情報をネットで見つけパーソナルな端末上で、視聴するようになりました。

キング・オブ・コンテンツ

インターネット上の情報は玉石混交です。いつ誰が書き、目的も不明であるサイトから正確な情報を得るには無理があります。

自然に、いつ・誰が・何の目的で書いたのかが明確で確実性の高いコンテンツを探し求めることになります。

そうして、インターネット上で行き着く先にあるのが「電子書籍」です。なぜなら、他にこれほど身元の確実なコンテンツをインターネット上に見つけることは困難だからです。

まとめ

今や、交差点に佇(たたず)む人の視線の先にあるものは、街角の看板やディスプレイではなくスマートフォンです。個人も既に、「デジタル・トランスフォーメーション(※)」の流れに巻き込まれ始めています。

※デジタル・トランスフォーメーションとは、デジタル・スペースへのビジネスの移行をITテクノロジーの利用で実現すること。

世界規模で起こっている、デジタル・トランスフォーメーションでは、人々が欲する価値ある情報を、デジタル・コンテンツで「発信」することが何より大切です。

デジタル・スペースに情報がないことは、その存在がないことに等しいからです。
ネット検索の結果、あなたの電子書籍関連の情報が何度もヒットし、そして、その評価が高ければ、あなたにもたらされるプロフェッショナル・ビジネスパーソンとしてのインパクトは絶大です。

情報革命により、デジタル時代に突入した現代において、プロフェッショナル・ビジネスパーソンとして存在するためには、価値ある情報を、デジタル・コンテンツとして「発信」していくことが強く求められるのです。

私は、プロフェッショナル・ビジネスパーソンが電子書籍を出版するべき理由がここにあると考えます。

いざ、電子書籍の時代へ!

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