何を書くのか? あなた自身がメディアに

八鍬兼二
電子書籍出版 MAGAZINE
3 min readJul 3, 2016

「電子書籍に書くようなことは何もありません」

この言葉は、電子書籍を出しませんか? に対する、全く取り付く島もない完璧で無駄のない常套(じょうとう)句です。私は、この言葉を何度も耳にしてきました。しかし、たった一つの質問をするだけで、この言葉の効力を失わせることができます。

「あなたの業界に関する本は、何冊出版されていますか?」

あなたの業界には、貴重な経験・ノウハウの詰まった、まさにバイブルとも呼べる1冊があるのではないでしょうか? また、あなたのオフィスには、仕事に関する専門書、業界誌、雑誌の並ぶ棚があるはずです。

これは、携わってきた仕事が、きちんとした仕事であればあるほど、また長年やってきた仕事であればあるほど、その確率は高いはずです。つまり、たまたま、あなたが、これまで書こうと思わなかっただけなのです。

本にできる内容は、本当にたくさん存在しています。あなたは、例えば、ブログや、ニュースレターなど定期的に書いているものはないでしょうか? あるいは、資料として整えてきた業界の情報、知識、出来事などを保存してないでしょうか?

あなたにとっては、ごくアタリマエのことでも、他の人にとっては、面白いこと、へぇーと思えることはゴロゴロあるのです!

テーマを決める

Amazonのトップページで、あなたの仕事に関する本を検索してみてください。 もし、単行本がズラッと並ぶようでしたら、健全な需要の存在を示しています。つまり、読者の数と、購買意欲も高い市場があることを現しています。

あとは、その市場に向けて何を書くかです。まず、どんな内容のものが好まれているのか市場調査をしてみましょう。調査と言っても大げさなものではなく、先ほどの検索で出てきた、売行き上位の本についての傾向を探るもよし、逆に、売行きの悪い本の共通点を探して見るのも良いでしょう。

電子書籍の場合、選ぶテーマは大きすぎるテーマより、ニッチなテーマを選択することをおすすめします。

実際に、検索上位に並んだ本を読んでみて、もう少しこの部分を知りたいと感じさせる分野や内容をピックアップしていきましょう。何冊かやってみて、対象となるニッチ・テーマを想定し、自分の持っている経験・ノウハウを活かせるのか検討しましょう。

それらのニッチ・テーマに対する、対処方法や解決方法を、あなたは御存じでしょうか? もし、あなたの中に、その答えを見つけられるのなら、それが電子書籍のテーマになっていきます。

あなたの中に眠っているテーマを、世界の誰かに役立つよう、電子書籍として発信していきましょう。

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