「蓄電」 ~発電と利用の間の重要機能

谷内 ススム
energy2.0
Published in
2 min readNov 29, 2006

以前の記事、

人力発電でどれくらい発電できるのか

CGEで動かせる電気機器とは

では、話をシンプルにするため、重要な視点を無視して 記述をしてきた。

それは蓄電という視点である。

発電をして、そのまま電力を使うというのは非常に希なケース である。

自転車をこぎながらTVを見たり、発電しながら携帯電話で 話すという姿は、日常的には、まずあり得ない。 たいていは充電池を使って蓄電をし、機器を使うタイミング で、そこから電力エネルギーを取り出して使用するという形 になる。 こうすることで発電のTPOと、利用のTPOを分けることが できる。

また、人力発電は、発電としては量が少なく、不安定である (気まぐれである?)ので、コツコツと蓄電をしたり、 安定な状態で電力を使用するために蓄電という機能が重要になる。

さて、蓄電については、2つの検討の視点がある。 形態と性能である。

形態としては、小型であり機器にフィットするということと、 汎用的に使えることのバランスが重要になる。 市販されている充電池に蓄電できる場合、色々な機器に 共通した規格であるため、利用面での幅を拡げることができる。

一方、携帯電話やPDAなどは小型化を図るために専用の 充電池を組み込む形になっている。 こうした機器に人力発電の電力を供給するには、 一旦、発電側の充電池で蓄電をし、利用機器側の充電池を 充電するというプロセスが一般的になる。

性能については、こちらのページでまとめられているような多様な視点がある。

人力発電を考えた場合に重要な要素は、充電のインプットの 不安定さ(気まぐれさ?)への対応と、放電が少ないことだろう。 現在の小型の人力発電機に組み込まれているものはニッケル水素の専用充電池か、汎用充電池が多い。 これは、ニッケル水素の充電池が効率性と安全性をほどよくバランスしているからだと思われる。

Originally published at blog.livedoor.jp on November 29, 2006.

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