新世代の革命的な振り返り方法「振り返り人狼」をご紹介します
お久しぶりです。FiNCデータ分析グループのこみぃです。
突然ですが皆様、振り返りってどうやってますか?
小さな施策から大きなプロジェクトまで、個人やチームの成長からプロダクトのグロースにおいて振り返りというものが非常に大切であるというのは周知の事実です。しかし、どうやって振り返るのが効率的かについては未だにいろいろな組織で試行錯誤が行われている状況であると言えます。
これから年の瀬にかけて、この1年をしっかり振り返ることができるかが来年のスタートダッシュの鍵になるであろうことは言うまでもありませんね!!
そんなわけで、今日はFiNCデータ分析グループが先日行った「振り返り人狼」についてご紹介したいと思います。これは、特に「目標が未達だった項目」について振り返るのに有効な手段でした。
「振り返り人狼」のルール
ルールは非常に簡単です。
まず、プレイヤーは提示された振り返り項目について自分の主張を以下の3つから選びます。プロジェクトが目標に未達だった状態というのは、ほぼほぼ以下の3パターンのいずれかに属します。
- 自分たちの努力不足である
- 目標の立て方が悪かったことによるものである
- 期中で優先度が変わったためである
次に、プレイヤーにはそれぞれ以下の役職カードのうち1枚がランダムに裏向きに配られます。
- 村人(2人):自分の主張の通りの主張をする。人狼を見抜くことが得点になる
- 人狼(2人):自分の主張と違う主張をする。人狼であることがばれないことが得点になる。
- 妖狐(1人):どんな主張をしてもよい。他のメンバーがお互いの正体がわからなくなることが得点になる
プレイヤーは役職の制約に従って、表向きの主張を全体に公開します。
その後、プレイヤーたちは表向きの主張の根拠を全員に説明します。
すべてのプレイヤーが説明を終えたら、各プレイヤーは人狼であると思うプレイヤーを1人選び、せーので指さします。つまり、本心とは別の主張をしてそうなプレイヤーを、主張の内容や仕草から当てるのです。
この結果によりプレイヤーごとに点数を計算します。得点は役職ごとに以下の通り
- 村人:人狼を指さしたら2点。もうひとりの村人も人狼を指さしていればさらに2点。
- 人狼:自分を指さしているプレイヤーが1人以下であれば3点。自分がもう1人の人狼を指さしていた場合にはさらに1点。
- 妖狐:人狼を指ささなかったプレイヤーの数だけ1点。自分が人狼を指さしていればさらに1点。
これをお題の数だけ繰り返し、合計点を競います。
「振り返り人狼」のよいところと注意点
よいところ
普通に振り返りを実施するとありがちなのが、なんとなく総意が決まってしまうことです。「これは目標の建て方がわるかったよね?」と誰かが言って、皆が多少の異論がありつつもそれに同調してしまうという形です。
しかし、「振り返り人狼」では各メンバーはまず他のメンバーの意見を聞かずに自分の主張を決めなくてはなりません。
また、例えば皆がなんとなく「目標の立て方がわるかった」と考えているものでも「これは自分たちの努力不足である」と主張しなくてはならなくなります。
これにより「自分たちの落ち度は本当になかったのか」ということを強制的に考えるということが起こります。それは振り返りにおいて新たな視点を与えることに繋がります。
こうして様々な視点での意見を元にしっかりと振り返ることで、振り返りの効果をあげることが出来ます。
注意点
注意点は「こういう主張のケースはこれとみなす」というのをある程度明確にしたほうがいいということです。
例えば「ある目標に対してAというアプローチをしてその成果を指標にするということにしたが、AではなくBの方がアプローチとしてよかったと判断されたためAは未達に終わった」という場合を考えましょう。
これは捉え方によっては「目標の建て方が悪かった」とも言えますし「優先度が変わった」とも言えます。こういう場合はどちらの主張であるものとする、というのを事前に決めてからゲームを始めるのが良いでしょう。
結果など
だましだまされ一進一退で進んだ振り返り人狼ですが、同点にて同時優勝を飾ったのがこの2人
詳細はここには書けませんが、いくつかの項目についてはなんとなく振り返っていたら挙がらなかったかもしれない事項が振り返りまとめに追加されたりなど、実りある振り返りになりました。
最後に
いかがだったでしょうか。
普通の振り返り方法に飽きて何かしらのアクセントが欲しい場合などに、是非参考にしていただければと思います。
また、過去にも同じように振り返りをゲームにした企画を実施しております。そちらも興味があればぜひご一読ください。
上期振り返りをゲームにしてみた
https://medium.com/finc-engineering/analytics-201807-01-7e205e1aacf6
360度評価をTRPGと合わせてやってみた
https://medium.com/finc-engineering/analytics-201805-05-e352525875c6
では、今回はこのあたりで。