オウンドメディアを今日はじめたい。じゃ、Mediumでスタートしてみよう。

Mai Shiotani
フレーズクレーズ
10 min readOct 2, 2015

オウンドメディアをはじめたい。でも、どんな記事が当たるのかわからないし、最初から大きな予算を投資するのはちょっとリスキー。そんな時にぜひご一読を!

こんにちは、塩谷舞( @ciotan )です。

私はお菓子屋さんのスタートアップ「BAKE」にて、オウンドメディアTHE BAKE MAGAZINEの編集長をしています。この影響で「オウンドメディアを始めたいのですが……」的なご相談をいただくことが増えております。

BAKEマガジンの詳細はこちらをご参照ください!

ですが。

オウンドメディアブームゆえ、その問題もすごく多く耳にします。。

オウンドメディアあるある問題

ちょっと列挙してみましょう。

「オウンドメディアが流行りすぎてライターが足りない」
「ライターがみんな編集長と名乗り出す」
「供給過多すぎてコンテンツの質が下がってしまう」
「運用コストがバカにならない」
「インフルエンサー投入して記事単体はバズったけど全然コンバージョンにつながらない」
「Web制作に数百万初期投資したけど、いつになれば回収できるのか先が見えない」
「1記事のPVが200くらいしかない」
「むしろ身内しか見てない」
「身内すら見てない」
「『オウンドメディアは種まきだから…今すぐ芽が出なくても大丈夫だから自由にやってね…』と言われているが、あまりにも芽が出ない(かつビタ一文の利益も出ない)ので社内での立ち位置があやうくなる」

……おお…自分で書いてて胃が痛くなってくるわ……。

こんなブログもありましたね。表現こそ極端なイケダハヤトさんですが、企業が運営するオウンドメディアの問題点に関しては同意する部分もあったりします。

それでも、メディア化する企業はやっぱり強い

上述したように問題も山ほどありますが、ハマれば最高に素晴らしいのがオウンドメディア。

大きな広告予算をかけずに、本当に伝えたいメッセージが伝えられるし、自社のファンが増えれば外部メディアを介せずに商品販売や採用活動なども可能になります。

やっぱり『メディア化する企業は強い』のです。もう4年も前の本ですが、大学時代に手にして『メディア化する企業かっけー!』とドキドキながら読みました。その数年後にはオウンドメディア大旋風が吹き荒れたので、それを数年前から提唱されていた先輩方は大勝利というか、リスペクトの気持ちでいっぱいです。

(インターネット業界の1年は社会の5年に価するくらいの速度で進むので、4年前ってもう20年前くらいの感覚です)

ネットにハマるコンテンツとは?

ここはもう、その企業の持つ魅力や強みによってバラッバラだと思うのですが、以前セミナーで使ったTHE BAKE MAGAZINE的「うまくいくオウンドメディア」まとめがあるので、ご参考にしていただければ嬉しいです。

(主観を多く含みますが……インターネットを通して読む側も個人的な判断で読んでいるんだから、主観to主観で良いと思うのです)

スライド全体はこちらにupしています。

オウンドメディアで一番大事なのは「デザイン」よりも「コンテンツ」

もともとWeb制作畑で働いていた自分は、オウンドメディアの「枠」を作ることがお仕事でした。でも、SNSから流入した読者が一番見ているのは「コンテンツ」。サイトの装飾や、もはやサイトタイトルでさえも、案外見ていなかったりするのです。(広告業界・ネット業界の人はさて置き!)何度も何度も目にするうちに、「ロゴデザイン」や「著者情報」だけがふわ〜〜っと脳内に残っています。

もちろん、用途やターゲットによって、装飾や世界観は重要な軸にもなります。先日リニューアルを担当した漫画作品のサイトでは、その世界観の再現、そして装飾性を何よりも大切にしました。世界観がある漫画作品だからこそ、フラットデザインには逆行するべきだと思って云々…。

こちらは面白法人カヤックさんのお仕事ですが、やっぱり世界観がたまらん! とファン歓喜なサイトでした。(わたしもNARUTO大好き)

ただ今回、大阪の翻訳会社フレーズクレーズさんからオウンドメディアのご相談をいただいたのですが、「デザイン、建築に関わる業界の方々に、記事を通して世界への興味を深めたり、海外との接点を増やしてほしい。もちろん、フレーズクレーズという会社も知っていただきたい」ということでした。デザインや建築方面に強い翻訳会社さんだからです。

そこでご提案したのが、ここMediumでのオウンドメディア。メリットはこんなことがあります。

Mediumで始めるオウンドメディアの良いところ

・WordPressのカスタマイズなどの初期投資がほぼ不要
・サイト制作費用を、コンテンツ制作費用にあてられる
・PCでもスマートフォンでもサクサク見やすい
・記事の更新がすごく楽
・個々人のオピニオンを1つの「Publication」にまとめられるので、書き手の個性が出ながら、回遊性もある

などなどでしょうか。

中でも、「表示が軽い」などはメディアの生命線だったりしますが、その点Mediumはスマホでも軽くてありがたいです。

そして何と言っても、記事の更新がものすごく楽!

URLを貼り付けるだけでサムネイルが出てくるし、この記事でやっているようにTwitterやSlidshareの埋め込みもそのURLを貼り付けるだけで、内容がババッと出てきます。

システムによっては執筆2時間に対して流し込み4時間……みたいなこともザラなので、この「流し込みがすごく楽」というのはライターを救うと思います。取材や執筆に、できるだけ時間をかけたいものです。

加えて、企業としてMediumを活用している例はまだまだ少ないので、そこでの斬新さ、みたいなところもあります。そもそも日本ではまだまだユーザーが少ないですが、起業家の方々がオピニオンを寄せ合うThe First Penguinは面白い記事が多くて、SNS経由でたどり着くことが多いです。

もちろんデメリットもあります。

・デザインの融通がきかない
・日本語タイトルだとURLが長くなる
・オフィシャル感が薄くなる
・Mediumがサービス止まったらどうするの(リスクヘッジとして、データはいつでもダウンロードできるみたいです)
・はてブのボタンが付いてない(海外サービスですしね…)
・独自ドメインがつけられない(一部選ばれし者は付けられるみたい…)

などなど。まぁ無料サービスなので、ここでうまくいけばグレードアップするぞ、というスモールスタートするというのも今っぽいと思います。

そもそも企業はガイドラインが多くて、外部サービスで自社メディアを運営するにはいろんなハードルがあるかと思います。

でもフレーズクレーズさんは「Mediumで企業がオウンドメディアを始めたらクールだと思うんですよ!」という意見に快く乗っていただいて、すごく嬉しいです。ありがとうございます!

デザイン・建築関係の翻訳ならフレーズクレーズ!

ということで、これからフレーズクレーズさんのオウンドメディアがここMediumでスタートします。

これまで「学芸カフェ」というメディアを運営されていたので、そちらのコンテンツをあらためてMediumで発信したり……

フレーズクレーズさんのお仕事をお伝えしたり、日本と海外で活躍するクリエイターの方にインタビューをしていく予定です。

以上、塩谷舞でした。

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