今週の GCP 10/1

apstndb
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Published in
12 min readOct 14, 2018

訳者: @apstndb

この記事は Google Cloud の DevRel の @alexismp による TWiGCP — “Cloud Tasks, private CloudSQL, K8S and TF releases, and new support models” の日本語訳に各参照先の記事の説明となる訳注を加えたものです。実際に読む記事を選ぶ際の参考にお使いください。

[Beta] Announcing Cloud Tasks, a task queue service for App Engine flex and second generation runtimes (Google blog) App Engine のサービスはこれからもトップレベルプロダクトになっていきます。Cloud Tasks と Cloud Scheduler のように、より効果的なクラウドネイティブのパターンを実現します。 #taskqueues (訳注: 非同期タスクを実行するサービスである Cloud Tasks がベータリリースされました。この Cloud Tasks は App Engine のスタンダード環境の第二世代、フレキシブル環境、 Cloud Functions と組み合わせて使うことができます。長時間処理に必要な処理をユーザのリクエストから分けて処理することによるレイテンシの向上や、サービス間結合の緩和、保存したタスクは自動的にリトライされ信頼性向上が可能です。 App Engine の Task Queue は Cloud Tasks のコンソールやコマンドライン、 API から統合的に扱うことができるようになりますが、 App Engine SDK を引き続き利用可能です。)

[Beta] We’re announcing a new connection option, private networking beta, making connecting to Cloud SQL from applications in Google Cloud easier and even more secure (Google blog). プライベートにできるものをパブリックなインターネット経由にする必要がありますか?私達は聞きたいです! (訳注: Cloud SQL のプライベートネットワークサポートがベータリリースされました。従来、 Cloud SQL はホワイトリストされた特定の接続元からのパブリック IP アドレスを使った接続と Cloud SQL Proxy を通したセキュアな接続のみをサポートしていましたが、 GCP の VPC 内からのプライベート IP アドレスを使った安全でオーバーヘッドの少ない接続の選択肢が増えます。)

Digging into Kubernetes 1.12 (Google blog) (訳注: Kubernetes 1.12 がリリースされました。Horizontal Pod Autoscaler の改善によりオートスケール性能が向上し、 Pod 間アフィニティも100倍近い高速化がされました。また、従来はリージョナルなクラスタだとゾーンに属するリソースである永続ディスクをうまく扱えない場面がありましたが、 1.12 で PersistentVolume のプロビジョニング時にトポロジーを認識する機能がベータになったことで改善されています。既に Stackdriver Logging への監査ログの出力に使われている Advanced Auditing も GA となっています。その他、コンテナランタイムを選択する RuntimeClass が gVisor による GKE Sandbox を実現する他、ボリュームのスナップショット、 Container Storage Interface などが今後利用になる予定のアルファな機能として紹介されています。)

TensorFlow Release 1.11.0 (github.com) (訳注: TensorFlow 1.11 がリリースされました。なお10月5日に Cloud ML Engine でも 1.11 が利用可能になっています。)

Launching new GCP Support models: Role-Based and Enterprise (Google blog). IAM を元にした柔軟なロールの割り当てを含みます。 (訳注: ルールベースの GCP サポートを全ての顧客が利用可能になりました。このモデルでは Cloud IAM のロールとして設定可能な開発サポートとプロダクションサポートを利用するユーザ数に応じて課金されるため、 GCP 利用料金に対する割合でのサポート料金が発生した従来のモデルよりも料金が予測可能です。エンタープライズサポートはビジネスクリティカルな用途で専任のテクニカルアカウントマネージャーを必要とするような顧客向けで、料金については問い合わせしてくださいとのことです。)

「自動化のしすぎとテストの不足が先週のリンクのいくつかを壊しました」コーナー(訳注: 先週のリンクがいくつか壊れていた件の訂正です。):

「ハウツー」コーナー:

  • Adding custom intelligence to Gmail with serverless on GCP (Google blog) (訳注: Gmail はメールの受信イベントを Cloud Pub/Sub に流すことができ、GCP と連携してメールの処理をスケーラブルに自動化することができます。この記事ではメールの受信イベントで起動して、メールの添付ファイルに鳥の画像が含まれていたらメールにスターを付ける処理を実装しています。)
  • A quick and easy way to set up an end-to-end IoT solution on Google Cloud Platform (Google blog) (訳注: この記事では IoT デバイスからのデータを処理するモデルとしてリアルタイム処理とバッチ処理に対応する方法を都市の気温をデバイスから収集してリアルタイムのモニタリングと集計機能を提供するアプリケーションを題材として解説しています。デモの構成はリアルタイムの値の取得とシミュレータの制御を行う App Engine 上で提供される UI と Cloud IoT Core に気温を送信する Compute Engine 上のシミュレーター、 Cloud IoT から Cloud Pub/Sub を経由したデータをバッチ処理用の BigQuery とリアルタイムモニタリング用の Cloud Datastore へと値を保存する Cloud Dataflow パイプラインから成り立っています。)
  • Deploying a Python serverless function in minutes with GCP(medium.com) (訳注: Python 開発者向けに Cloud Functions の概要と何が嬉しいかについて解説し、 GUI と CLI のそれぞれでデプロイしてアクセス方法を解説しています。)
  • Tweets, pipelines, Google Cloud, and poetry — how did I end up here!(medium.com) (訳注: まともに動かなくなっていた Kubernetes Engine の公式サンプルの代わりに、 App Engine Flexible と Cloud Dataflow を使って構築した Twitter からのツイートのストリームの BigQuery への保存を行うアプリケーションについて解説しています。)
  • Simplifying ML predictions with Google Cloud Functions (Google blog) (訳注: Cloud ML Engine のオンライン予測のエンドポイントの前に Cloud Functions を挟むことで柔軟性を上げることができることを解説しています。この記事ではリクエストに応じた TensorFlow と Scikit-learn のモデルの呼び分けや CORS 対応などを Cloud Functions で行っています。)
  • Hello Istio Codelab (with Google Kubernetes Engine) — Updated to Istio 1.0! (g.co/codelabs/cloud) (訳注: Istio の環境構築からトラフィックのルーティングの動的変更までを解説する codelab が Istio 1.0 ベースに更新されています。)

「TensorFlow.js をやってみる」コーナー:

「Sprint Cloud GCP」コーナー:

  • Bootiful GCP: To Production! (8/8) (spring.io) (訳注: Spring Cloud GCP を使った連載の最終回として、本番環境へのデプロイについて解説しています。この記事では GCP 上で既に存在する Cloud Foundry の PaaS 環境へのデプロイとして書いています。 )
  • Bootiful GCP: Spring Cloud Stream with Google Cloud Pub/Sub(springuni.com) (訳注: Spring Cloud Stream のバックエンドとして Cloud Pub/Sub を使うことについて解説しています。)

「ベータ, GA, それとも?」コーナー:

  • [GA] Cloud SDK 218.0.0
  • [GA] GCP Support models: Role-Based and Enterprise (訳注: 前述の通り、ロールベースサポートとエンタープライズサポートが正式にリリースされています。)
  • [GA] Viewing Docker event logs in journald and in Stackdriver (訳注: Compute Engine のコンテナサポートを利用した際に、 Docker のイベントログが自動的に journald および Stackdriver Logging からアクセス可能になっています。)
  • [GA] Bigtable Key Visualizer (訳注: Cloud Bigtable のキー空間上のアクセスパターンを可視化する Key Visualizer が GA になりました。)
  • [GA] Enable/disable firewall rules (訳注: Compute Engine のファイアウォールルールを削除せずに有効・無効を切り替える機能が GA になりました。トラブルシューティングやメンテナンスに有用です。)
  • [Beta] Firewall Rules Logging (訳注: Cloud VPC のファイアウォールの適用結果をロギングできるようになりました。VM ごとに egress と ingress のコネクションに対してベストエフォートにレコードを生成します。5秒間に出力可能なログの数が VM のマシンタイプに依存して決まります。)

「マルチメディア」コーナー:

今週の写真は “Adding custom intelligence to Gmail with serverless on GCP” の記事からです。 #GSuiteGCP

これで今週は全部!
-Alexis(原著者)

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