今週の GCP 10/8

apstndb
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Published in
10 min readNov 19, 2018

訳者: @apstndb

この記事は Google Cloud の DevRel の @alexismp による TWiGCP — “PyTorch on GCP, developer-friendlier GKE, and numerous in-depth how-to’s” の日本語訳に各参照先の記事の説明となる訳注を加えたものです。実際に読む記事を選ぶ際の参考にお使いください。

Introducing PyTorch across Google Cloud” (Google blog). PyTorch 1.0 Preview リリースを GCE Deep Lerning VM イメージ、 TensorBoard, Kubeflow そして Cloud TPU に提供します。 (訳注: PyTorch 1.0 Preview のリリースと同時に Deep Learning VM イメージのバージョンアップ、 Kubeflow の TensorRT パッケージでのサポート, TensorBoard でのモニタリング, XLA を使った Cloud TPU サポートの計画などが発表されています。)

A developer onramp to Kubernetes with GKE” (Google blog). 全ては開発者から始まります。より良い UI, より良いドキュメントそしてシングルホストの Kubernetes クラスタのサービスを公開するためのオープンソースのツールが障壁を低くします。 (訳注: GKE を使ったアプリケーションの開発を始める入り口として、 LB のコストを払うことなく開発用の単一ホストのクラスタ上のサービスをインターネットからアクセスさせる OSS である kubehost、ワークロードの種類によって適したクラスタの初期設定を提供する開発者テンプレート、開発者が求めるクラスタ設定のドキュメントの拡充などについて書かれた記事です。)

tfjs-vis, a browser based visualization library for TensorFlow.js (github.com) (訳注: tfjs-vis はブラウザ上で機械学習を行うフレームワークである TensorFlow.js の動作を可視化するためのライブラリです。ブラウザ上で確認可能なデモが用意されています。)

「GCP + パートナー = ユーザーの利益」コーナー:

  • Build it like you MEAN it with MongoDB Atlas on GCP (Google blog) (訳注: MongoDB 社はフルマネージドな MongoDB Atlas を GCP のインフラの上で提供しており、無料枠も用意されています。MongoDB, Express.js, Angular.js, Node.js からなる MEAN スタックのアプリケーションを MongoDB Atlas on GCP と Kubernetes Engine を使って構築する方法についての Cloud OnAir のセッションについて告知しています。)
  • Your cloud destination for mission critical SAP workloads (Google blog) (訳注: SAP は年に1回の技術者向けイベントである TechEd の中で GCP との連携について発表しました。それぞれ、ワークロードに対するカスタムマシンタイプの最適化、ウォームデータを別の専有ホストのストレージに乗せることができる HANA Dynamic Tiering のサポート、 Cloud Storage への SAP HANA からのバックアップ、その他 SAP 製品の GCP 上の認証について記事には書かれています。)

「ハイブリッドクラウドと GCP のディザスターリカバリーを解読する」コーナー:

  • Google Cloud CTO talks Cloud Services Platform hybrid play(searchcloudcomputing.techtarget.com) (訳注: Google Cloud の CTO がインタビューの中で、 Container Services Platform のオンプレミスとの関係やオープンソース戦略について述べています。)
  • Network controls in GCP vs. on-premises: Not so different after all (Google blog) (訳注: GCP におけるネットワークがオンプレミスと同様の概念であってもどのように異なっているかについての要約を紹介した記事です。大きくサブネット、ルート、ファイアウォール、VPN といった Cloud VPC 関連の概念について解説しています。)
  • Designing and implementing your disaster recovery plan using GCP(Google blog) (訳注: GCP を使ったディザスターリカバリーのソリューションについての記事がアップデートされ、セキュリティとコンプライアンスを含む計画、GCP で DR に部品として使うことができるビルディングブロック、データとアプリケーションそれぞれの DR シナリオについての四部構成として公開されています。)

「ハウツーとより深い理解(BigQuery と AutoML 版)」コーナー:

  • Is that a device driver, golf driver, or taxi driver? Building custom translation models with AutoML Translate (Google blog) (訳注: 言語処理においては、文脈によって同じ単語でも全く違う意味を持つことがあります。例えば、単に「ドライバー」と書かれていた場合に「ゴルフのドライバー」なのか「タクシードライバー」なのか「デバイスドライバー」なのかのように文脈を見ないと判断できないため、汎用な学習済モデルを使っている Translation API では適切に訳すことができません。AutoML Translate ではモデルに学習させる翻訳前後のペアを入力することでドメイン固有にカスタマイズされた翻訳エンドポイントを利用することができます。AutoML Translate は語句への分割をせずに文全体を受け取ることができる NMT を使った翻訳モデルを使って転移学習をしているとのことです。)
  • How to transfer BigQuery tables between locations with Cloud Composer(Google blog) (訳注: BigQuery の2つのリージョン間で Cloud Storage を介してデータセットをコピーするために複数のタスクを Cloud Composer の DAG としてとして定義し実行する方法について解説しています。)
  • BigQuery and surrogate keys: a practical approach (Google blog) (訳注: ビジネス上意味がある自然キーは将来的な拡張に対して安全でないことがあるため、文脈依存しないサロゲートキーを振ることはデータウェアハウスでも一般的です。BigQuery 上で行に対してサロゲートキーを振る手段として、 ROW_NUMBER 関数を PARTITION BY と組み合わせて使ったり、 SHA256 のようなハッシュ関数や UUID4 を使って DML で一括してサロゲートキーを振る方法について解説しています。)

「ハウツーとより深い理解(クラウドネイティブ 版)」コーナー:

  • Health checking gRPC servers on Kubernetes (kubernetes.io) (訳注: Kubernetes がコンテナに対して行うヘルスチェックには httpGet, tcpSocket, exec などのプローブ設定がありますが、 gRPC のプロセスのヘルスチェックにはどれも十分にはマッチしていませんでした。この記事では、 exec プローブでコンテナ内から gRPC の標準ヘルスチェックを叩くツールである grpc-health-probe について紹介しています。)
  • Secrets in Serverless (sethvargo.com) (訳注: Cloud Functions には環境変数を指定可能ですが、 Cloud Functions の環境変数は閲覧権限があれば読むことができるため機密情報を平文で保持することは危険です。この記事では Cloud KMS を使って特定のサービスアカウントでのみ復号できるように暗号化した形で環境変数に保持したり、 Cloud Storage で特定のサービスアカウントのみがアクセスできるようにすることで機密情報の安全性を高める方法を解説しています。なお Cloud Functions で関数ごとにサービスアカウントを設定する機能がアルファテスト募集中とのことです。)
  • Kubernetes Engine Network Overview (Google Documentation) (訳注: Kubernetes Engine のネットワークについての概要となるドキュメントが追加されました。 Kubernetes の Pod ネットワークや Service, Ingress と Compute Engine がどのように関係して通信可能になっているかを解説した上で、アクセスを制限する方法についても触れています。)
  • Knative what’s that now? (medium.com) (訳注: Kubernetes 上でサーバーレスな開発者体験を実現する OSS である Knative について、ランディングサイトやリポジトリのドキュメント、実際の実装から分かることについて所感を書いている記事です。まとめとしては Knative のレイヤーは開発者にサーバーレスの体験を提供しますが、Kubernetes や Istio に更に Knative レイヤがあるため Kubernetes のマネージドサービスがあっても運用者に負荷を課すことについて書かれています。)

「ベータ, GA, それとも?」コーナー:

  • [GA] Cloud SDK 219.0.1
  • [GA] BigQuery GENERATE_UUID function (create a distinct ID for each row without needing to partition/sort your data) (訳注: BigQuery で UUID をスケーラブルに生成ことができる関数が GA になりました。)
  • [GA] NVIDIA® Tesla® P4 (訳注: グラフィック用途に最適化された GPU である Tesla P4 の Compute Engine でのサポートが GA となりました。)
  • [GA] Cloud Dataflow workers with private IP addresses (訳注: Cloud Dataflow のワーカーにパブリック IP アドレスを付与するかどうかの設定が GA になりました。パブリック IP アドレスがなくても VPC 内のリソースや Private Google Access の対象サービスにはアクセス可能です。)

「全てのマルチメディア」コーナー:

今週の画像は開発者のための GKE のブログ記事からです。

これで今週は全部!
-Alexis(原著者)

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