フィンランドに住む準備(1年間の在外研究)9:帰国編/荷物の発送

Hiraku Sakamoto
Happy Mom, Happy Family
6 min readOct 11, 2020
【本シリーズ共通の序文】Happy Mom Junonのオットです。日本の大学に所属する研究者です。2019年夏から約1年間、フィンランドAalto大学にて在外研究のため、家族(妻・子供2人)と共にフィンランド(ヘルシンキ)に滞在していました。ここでは私たちがフィンランドで生活を開始するにあたって特に困ったこと、どう解決したかの記録を残しておきます。今後、ますます多くの研究者がフィンランドと日本を往来して共同研究を盛んにする、そんな未来の実現の一助となれましたらと思います。

Happy Mom Junonのオットです。妻と子供2人を連れて、フィンランドAalto Universityにて、約1年間のサバティカル生活を送りました。想定していなかったことに、フィンランド滞在の後半はコロナ禍により宿舎からのリモートワークとなりました。

それでも、新型コロナへのフィンランド政府や、Aalto大学、長男が通う小学校、次男が通う公立Pre-school(日本でいう年長。フィンランドでは義務教育です)の対応を体験できたことはたいへんに貴重な経験でした。

この記事執筆時点ではすでに家族一同、ぶじに日本へ帰国しています。日本入国後に2週間の自宅隔離期間を経て、いまは家族みな、日本での生活に特に問題なく戻っています。

日本への荷物の発送方法

帰国にあたって、コロナ禍でフライトがあるかがまず不安でしたが、幸い以前から予約していた直行便がそのまま飛ぶということで、予約変更なしに帰国ができました。本当に運が良かったです。スムーズな帰国を実現してくれた日本航空の皆様に感謝感謝です。

それで、フライトが何とかなるという見込みが立った一方、「では荷物はどう日本へ送るのか?」が次の懸念事項でした。私たちは1年間だけという短期のフィンランド滞在でしたので、荷物は預け荷物+船便での発送、という軽装で来たのでした。

フィンランドに住む準備(1年間の在外研究)4:船便の発送

調べてみると、フィンランドの郵便局では「船便」というものの扱いはないそうな。となると、「少量の荷物だけど引っ越し業者を雇うのか?」「それとも高価な航空便で送るのか?」とぐるぐる不安に駆られつつ、まずはフィンランドの郵便局に相談に行きました。すると、窓口の職員さんがたいへん親身に相談に乗ってくれました。うーん、フィンランドのこういうところ、本当に素晴らしいですね。街の人たちの差別意識がとても低いです。

何でも、窓口で段ボール1箱を海外送付すると、1箱300ユーロくらいする。船便もSAL便も扱いがなく、航空便しかないので。ところが一方で、インターネットで申し込んで「Easy code」を入手すると、同じ航空便でも、約140ユーロで送れると!

Posti - Interntaional Persel https://www.posti.fi/en/private/parcels-and-tracking/send-parcel/international-parcel

「なんで!?」と思いつつ、その通りやってみると、問題なく発送できました。スーパーマーケットなどにあるロッカーから自動発送も依頼できましたが、心配性の私は、私はすべてEasy code付きの荷物を郵便局まで持ち込みました(慎重派)。

新型コロナの影響で、到着が遅れてやきもきしたものの、すべての荷物が無事に日本の自宅に到着しました。丁寧に教えてくれたPostiの方にまたも感謝しかありません。

折しも、歴史あるヘルシンキ中央郵便局が閉鎖される(私たちがフィンランドを去った2020年7月末に閉鎖)というニュースがありました。フィンランドは郵便機能を大胆にインターネット化・無人化する改革に取り組んでいるのだと感じ、今回私はその恩恵に預かることができたのかなと感じました。

左:私たちが帰国した直後の2020年7月29日に閉鎖してしまったヘルシンキ中央郵便局で最後の記念投函。右:近所のスーパーマーケットにある郵便局(Posti)の配達/収集ボックス。日本の宅配ロッカーのようなものが、街のあちこちに設置されています。

日本への帰国後

このMediumブログを見た!という複数の研究者の方々から、「私もフィンランドでの在外研究を考えています…」というご連絡をいただきました。ありがたいです。どしどしご相談ください。

ちょうど帰国直後、私が所属する大学の同僚の研究者から、オンラインインタビューを受ける、という企画に参加しました。ちょっと帰国の疲れも見えますが、フィンランドの様子についても話せる良い機会となりました。

私たち家族4人は、フィンランでのわずか1年間の滞在で、今後の人生を揺るがす体験(とても良いほうに!)ができたと感じています。

ぜひとも多くの日本の研究者がフィンランドへ渡航する支援をしたいと思いますので、本Mediumを読んで不明に思ったことなど、気兼ねなく直接ご連絡ください。

Moi moi!(さようなら!)

フィンランド滞在の最終日、Töölö湾を妻と一周散歩しました。白鳥とカモの子育てに邂逅しました。
サバティカルで滞在したAalto大学。残念ながら滞在期間の後半は、新型コロナで閉鎖中でしたので、また行きます!

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Hiraku Sakamoto
Happy Mom, Happy Family

Associate Professor; Engineering Sciences and Design (ESD) Graduate Major, Department of Mechanical Engineering, Tokyo Institute of Technology, Japan.