HashHub入居者インタビュー Vol.6 BlockBase CEO オオキマキさん ~後編~

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8 min readFeb 1, 2019

今回はHashHubのシードプランを利用されている BlockBase CEO のオオキマキさん(本名:真木大樹)にインタビューしてみました。前編・中編では会社の事業内容や、開発物のお話をお聞きしまし、そこから得られた知見や、お客さんとの接し方などをお聞きしました。最後となる後編では、会社の目標や、オオキマキさんについてお聞きしました。

前編はこちら

中編はこちら

オオキマキさんTwitter:@ookimaki_JP

BlockBaseホームページ:https://block-base.co

Bazaaarプレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000039475.html

ーー目標にしている会社や、お手本にしている会社はありますか?

お手本というか、道筋にしているのはAI領域の会社の、経営的な部分です。というのも不明瞭な部分が多い中でしっかりハンドリングしていくという意味で、なんとなくAIとブロックチェーンは似ているのかなと思います。なのでAIで成功した会社はトレースしています。

ーーOriginとパートナーシップを結んでいますが、これはどうしてでしょうか?

以前アイデンティティについての案件があった時がありました。その中でいくつか模索していたモノの一つとしてERC725に注目していた時に、Originがかなり中心になってやっていました。そこで僕らの開発のために、Originの技術を提供して欲しかったので、色々質問をした縁でという感じです。

僕たちはやっぱり日本のお客さんと色んな取り組みさせて頂いているので、そのユースケースというのは彼らにとっても非常に参考になる情報だとか、彼らにとってもビジネスチャンスを作れる機会だと思っているので、そういった意味でお互いがwin-winに出来るかなと考えています。お客さんとしても、グローバルな第一線の技術的サポートを受けれるのは嬉しいのかと思っています。僕たちはそのユースケースを貰ってかつ技術も習得出来るので、三者がwin-winな関係を築けると思います。

Ethereumでもこういったコミュニティが連携していくし、最近のEOSにもコミュニティのサポートだったり、ライブラリ開発に関してプルリクエストなどを送ったりしています。最近はOntologyのメタマスク的なウォレットがあり、サポート出来ていない機能があったのでそれを追加してプルリクエストしてマージされる事がありました。このように、極力サービスを受けるだけではなく、技術的に思いついたらプルリクエストなどをするようにしています。

出典:THE BRIDGE 投稿記事より

ーーブロックチェーンに興味を持ったきっかけはなんですか?

仮想通貨を買い始めたのが大きいです。仮想通貨を買ったのも去年の2月頃で、コインチェックでNEMが色々あった時期くらいです。なので、大損しました。その当時は会社員をしていて副業がてらの投資と考えていました。自分で開発に参加すれば価格も上がるんではないかと期待して開発を初めてみたのが4月頃です。

ーーどこに開発の面白さを感じましたか?

ブロックチェーンって楽だと思ったからでしょうか。ブロックチェーンは、サーバーとデータベースが最初からある状態で、コントラクトをデプロイすれば大丈夫だと考えています。だから開発が楽だと感じています。コントラクトを書けてフロントも書ければ大体は完成する所が、最初は良かったです。Solidity,JavaScript,HTMLを書ければ出来るので、開発コストが低いと思っていました。

最近は、チェーンだけで動かすサービスもありますが、ハイブリッドな形、つまり本当に必要な所だけブロックチェーンを使う実装が多いので、そこは少し開発コストが高いなと感じています。初期のサービスは、運用はあまり関与せずデータもAWSに投げて、ブロックチェーンも動いて、サーバーもほぼいらず放置だけでいいという状態でした。ただこれは個人開発の話で、お客さんとの開発はインフラ環境を整えたりなど学ぶ事が多いです。

ーー前職はエンジニアですか?

前職はシステムエンジニアです。SAPの導入コンサルを新卒から3年程やっていました。今とやっている事は似ている所がありますね。作るだけではなく、お客さんのニーズから仕様に落とし込み、データ分析、提案、運用などを話し合って開発を進めています。そういう点で前職の経験が生きていると思います。ブロックチェーン領域ではアプリケーション開発者かインフラエンジニアの人が多いと思いますが、それに比べパッケージ系の開発者として差別化が出来やすいと思います。開発技術も大事ですが、結局どう使うかが大事なのでお客さんとの話の焦点にしています。

ーーなぜ会社を作ったのですか?

色んな事を試すには自分の箱がないとやりにくいと感じたからです。開発やマネジメントなどは就職やフリーランスでも出来ると思ったんですけど、様々な検証が出来るのは自分の会社の方が良いと思ったからです。課題を見つけられるかは、会社を作ってお客さんと話した方が効率良いと考えていました。

ーー現在の開発状況や今後の展開などを教えて下さい

今後の展開はひたすら作るです。ビジョンとして、将来的な部分が見えていない今だからこそ大量かつ高速に作って何か見つける事が当面のゴールです。アイデンティティや注力する領域は少しづつ見つかってきているので、ここだと思える所を増やす事が最初のゴールだと考えています。なのでこれだと思えるものがあれば、そこに集中したいと思っています。それはチェーンや業界もこだわらずに進めて行きたいです。

ーー最後に読者やお客さんに一言お願いします。

僕達は色んな課題を知りたいし、知った上でしっかり考えながら作っていきたいです。なので今色々なお客さんとやりとりさせて頂けてる事は、凄くありがたいと思っています。そういった中でもっと沢山のユースケースを探したいので、ブロックチェーンに関わらず、実際の開発依頼など基本的になんでもオープンな状態です。是非ご興味ある方はご連絡ください。

まとめ

現在ブロックチェーンを使った最良のユースケースといのは世界中の人々が探している状態です。そのような中で、とにかくチェーンに拘らずひたすら作っていきたいというのが印象的でした。さらにただ作るのではなく、開発が終わった後も持続的にお客さんが開発できるようにするという考えも非常に感銘を受けました。

自社サービスをして技術力を磨き、それをお客さんに提供して新たな課題を見つける。見つけた課題をまた自社開発に反映させるというサイクルは多くの人たちに参考になるものではないでしょうか。BlockBaseさんの真摯な姿勢に魅了されたインタビューでした。

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