ブロックチェーンベースのカスタムゲームモードで、オールドスクールゲームの魂を取り戻そう!!
本記事は、How Blockchain-Based Custom Game Modes Are Bringing Back the Spirit of Old-School Games(Luke Zhang) の翻訳です。万一誤訳などありましたらPrivate Note機能でお知らせ下さい。
昨日はCryptoZombiesシーズン2のローンチと併せて、Zombie Battlegroundのカスタムゲームモードについての発表を行った。
これはルールセットとチュートリアルであり、誰もが数時間のうちに独自のルールを定義してゲームモードをプログラムすることが可能となる。そして、数千人の既存のプレイヤーがモバイル上のZombie Battlegroundゲームクライアントからすぐにプレイを始められるよう、それをブロックチェーンへとアップロードするのだ。
本日は、この史上初のマイルストーンが歴史的に重要である理由について、さらにそれがゲーミングの未来にとって何を意味するか、我々の考えをお話ししていきたい。
ハウスルール: オールドスクールカードゲームの魂
私が子供の頃、カードゲームをプレイする楽しみの1つとして、独自のルールを決められるということがあった。
パワー過剰なカードを弱くしたり、マッチが2倍長く続くようにプレイヤーのライフを2倍にしたり、2プレイヤーのゲームを4プレイヤーでプレイできるよう変えてみたり、もしくは所有している同じカードを使って完全ユニークなゲームを作ることで脇道に逸れたり — そういったことが可能だったのだ。
ほとんどの場合、こういった友達とのセッションは一度限りのものであった。だが時に、これらの「自家製」ゲームは思っていたよりも面白くなり、より長い間プレイされることがあるのだ。
マジック:ザ・ギャザリングには変種専用のフォーラムやファンが作成したゲームモードが存在し、中にはCommander formatのように特別にカードシリーズを作ることになる程の人気となったものもある。
ルール作りは簡単で難しい — ほとんどの場合、これは単にルールのリストを書き留め、他のプレイヤーたちに試してみるよう言い聞かせることを意味していた。そのバランシングや微調整、そして楽しくプレイできるものにすることは別問題ある。
しかしフィジカルからデジタルへの移行の間に、このレベルでプレイヤーがゲームに創造と実験を行うことは、ほぼ不可能となってしまった。
誤解しないで欲しいが、ゲームの改造カルチャーは良い状態で存在している。しかし多くの場合、改造はグラフィック要素の変更やシングルプレイヤーモードでの変更について行われている。改造をする者が企業のサーバー上のゲームロジックを変更することは、実際不可能なのだ。
こういったグラフィカルなMODは大いに楽しいものとなりうるが、自家製ゲームを友達とプレイするというソーシャル面、及びクリエイティブ面を見過ごしてしまっている。
Zombie Battlegroundの「カスタムゲームモード」機能は、この全てを再び — そしてもっと多くのことを可能にする。
不正防止のためにオンチェーンでマルチプレイヤーゲームを動かせるだけでなく、あなたのゲームの入場チケットからトーナメント用の賞金ポットといったものまで作成できる、完全プログラム可能な収益システムにアクセスすることができるようになる。
なぜこれはオンラインゲームで不可能だったのか?
従来のゲームスタジオは、その集中的なゲームサーバーへの厳格なコントロールを保つことに励んでいる。
もちろん、サーバーのコントロールはゲーム内の不正や著作権侵害を防ぐために重要である。しかし彼らはこれを主に金銭的な理由で行なっているのだ。
サーバーび対する専制政治を行うことで、ゲーム会社はマルチプレイヤーゲームへの毎月のアクセス料を課し、またさらにゲーム内での購入や外見的なアップグレード、及びアップセルをベースとした利益モデルへとプレイヤーを取り込んでいく。
もしゲームのフォークを作れる者がいたとしたら、ユーザーは課金せずともこれらのことが可能になり、ゲーム会社は大きな利益の流れを失ってしまうだろう。
悪く思わないで欲しい— これは単にビジネスモデルがどう作用するかという話だ。
心に留めておいて欲しいが、これらのことが必ずしも悪いわけではない。彼らは開発者に給料を稼がせ、我々の大好きなゲームを作り続けてきたのだ。
しかしテクノロジーが進化し改良していくにつれて、より新たな(そしてより良い)方向性が浮上してきた…
その内容に入る前に、まずはブロードバンドインターネットが集中サーバーを可能にする前のこと、さらにアプリ内課金が可能になる前のことを、少し振り返ってみよう。
過去からのインスピレーション: StarCraft、Warcraft、DotA
StarCraftでは、Battle.Netが好きなゲームを探してプレイしに行ける共有ロビーとして機能している。
実際のゲームはP2Pでホストされており、つまり対戦を始めた人物はサーバーの役割を担うことも想定されているのだ。
このようになったのは、その際にBlizzardが大量のサーバーコストと維持費用を削減できるためである。
しかし単一の集中サーバーが欠如していることで、別のことも可能になった — すなわち、ユーザーが公式ゲームルールを「破った」カスタムマップを定義し、予想もしなかった数千ものバリエーションを生み出すことが、技術的に実現可能になったのだ。
いくつかのマップは、通常のマップをやや微調整したバージョンのものであった。Big Game Huntersのようなマップは終わることのないリソースパッチを与え、あるマップはゲームをより高速にするための基盤により近いところにリソースを提供したものだ。さらにあるマップはバランスをよりよくするため、スポーン位置を変更しただけのものであった。
しかし他のマップは、全く異なったジャンルのサブゲームを作るゲームエンジンを使用し、完全にゲームを変えてしまった。
私のお気に入りの1つはCrash RPGであったが、これは宇宙船事故の生存者で、生き延びようとしている役柄でプレイするものだ。そこではタワーディフェンスゲーム、血統、チェス、迷路など、StarCraftのマップエディター内で作れると思われる全てが存在していた。
StarCraftのプレイヤーが自身のカスタムゲームタイプを作成できることで、ゲームの寿命ははるかに延ばされた。なぜならユーザーが同じゲームエンジンを使って、何千もの様々なサブゲームをプレイできるようになったためである。
同一のカスタムマップ機能はWarcraft IIIでも採用され、そこであるユーザーはDefense of the Ancientsと呼ばれるMODを作成した。
これはLeague of Legendsをも含む数十億ドルの規模のMOBAのジャンルへと成長しているので、おそらくあなたも聞いたことがあるだろう。
しかしこのジャンル全体が、Warcraft IIIでプレイヤー自身が作成した1つのカスタムマップから生まれたということは、皆が知るところではない。ゲームの改造ができることで、全てが可能になったのだ。
クリエイターのための利益モデル: なぜMODは割に合わないのか
ハードコアなゲーマーのほとんどは、あのドラマティックなDoTAのストーリーをご存知であろう。
しかしそのゲームの知的所有権を持っているfierce court battlesのことを知る人はほとんどいない。
そのためDoTAの成功ストーリーは、それを実現したクリエイターとコミュニティが報酬全体でどれほどわずかなシェアしか占めていないかについてのストーリーでもあるのだ。
このことは、なぜこんなにもわずかなMODしかこれまで本格的なゲームに進化しなかったのかということの例でもある。なぜならそれを成功させるには、ゲームスタジオ全体の援助がなくてはならないからだ。 (DayZ、Team Fortress、Counter-Strikeなど。)
現在のモデルには、クリエイターへの道は基本的に存在していない。
あなたが人気のMODを作れたとしても、全体で見るとマネタイズ力が見過ごされている。本当に効果的なマネタイズモデルは、常にゲーム会社のものになるのだ。
技術的変化が代替的な収益モデルを実行可能にするまでは…
そして世界はまだ気づいていないかもしれないが、現在このことがブロックチェーンベースのゲームで起こっているのを我々は目にしている。
Zombie Battlegroundのカスタムゲームモード: ブロックチェーンゲームにマネタイジングを組み込む
Zombie Battlegroundのカスタムゲームモードはその柔軟さにおいてStarCraftのカスタムマップに似ているが、またこれはクリエイターへの完全なる新たな道を示している。
あなたは、人々が好んでプレイするゲームを作ればスタートすることができるのだ。素晴らしいファンを獲得したら、参加料を課したり、賞金プールをカットしたり、もしくは自分のラダーを実施したりと、マネタイジングを追加することができる。
この全てはプログラム可能であるが、さらにより重要なのは、ブロックチェーンはプログラム制御可能なお金を可能にするということだ。マネタイズモデルの数を制限するものは、あなたの想像力だけなのだ。
あなたのゲームが成長し続け、そのベースとなっているゲームと同じくらい人気が出始めたら(Counter-StrikeとHalf-Lifeのように)、Zombie BattlegroundのGameChain全バリデーターを説得し、あなたのゲームを公式ラダーの一部として追加させる(もしくは置き換えさせる)という選択肢が出てくる。
成長プロセスのどのステージでも、クリエイターのためによく定義された道がある。それは彼らのハードワークに報酬を与えるだけでなく、彼らがオリジナルな創造物を改良し続けようという気にさせるものだ。
全てのポピュラーなカスタムゲームモードにとってさらに重要なのは、コミュニティの利益である。
DoTAに関しては、もしあなたがWarcraft IIIのオリジナルコピーを持っていてゲームを人気にするのに一役買ったとしても、あなたには何の利益もない。
しかしZombie Battlegroundに関しては、ゲームの成長を助けた場合に、トークン化されたカードを所持しているのは報酬を得られる手段となる。
私がZoTAというゲームを作って、大きな人気を獲得したところを想像してみよう。すると「オリジナルシーズン」のヒーロー(あなたがマーケットプレイスで購入できるカードである)が、コレクターにとってより価値あるもの、より魅力的なものになるのは当然のことだ。
さらにもしZombie Battlegroundの子ゲームが、オリジナルの親ゲームよりも人気になった場合(Counter-StrikeがHalf-Lifeに対してそうなったように)、その価値はゲームスタジオによって獲得されるだけにはならない。
なぜならGameChainは同じゲームアセットを保ったままフォークが可能だからだ。オリジナルゲームのプレイヤーは、新たなチェーン上にゲームアセットを持っていることでも利益を得ることになる。
ブロックチェーン上でのみ可能
私の友人・Dapp.reviewのVincent Niuは、ブロックチェーンは本質的に集中的なサーバーよりも良いものではなく、むしろ以前は作れなかったゲームを可能にするものだ、という考えを好んで説いている。
真のマルチプレイヤーカスタムゲームとは、現実世界の物理的なゲームで我々がプレイしているようなものである。
しかしあの経験をデジタルで再体験するには、サーバー上でカスタムデザインコードを実行する方法が必要となるが、そのコードが不当な量のリソースを占めたり、エコシステム全体を危険に晒してしまう脆弱性となってしまうことは許されない。
ブロックチェーンの仮想マシン上で動くスマートコントラクトはこれを解決してくれる。
新たなタイプのクリエイターフレンドリーなマネタイズモデルを可能にしつつ、不正や詐欺を見つけ、悪い振る舞いを禁止するためには、分散型サーバーが必要となる。
ブロックチェーンのバリデーターと分散ノードが、この問題も解決してくれるのだ。
そして最後に、クリエイターが最大限の柔軟性をもって新たなアイディアをテストできるよう、プログラム可能なペイメントシステムが必要となる。
そしてブロックチェーンはこれも備えているのだ。
オールドスクールの魂と現代のテクノロジーとの融合
ここ数年、ボードゲームカフェはかなりの人気を獲得している。
それには、社会的な体験という一面、さらにボードゲームがどれだけ楽しくエキサイティングなものになったかという一面がある。
しかしまたボードゲームの人気が突如高まった主な理由として、近年デジタルゲームがどれほど変化し、元々の魂をどれだけ失ってしまったかということが理由としてあるように私は思う。
勝者の利益モデルは中央集権的になり、常にオンラインのゲームサーバーがゲーム内のアップセルとしている。そしてこれはゲーム会社には素晴らしいものであったが、プレイヤーを制限してしまうものであった。
— LANを介して無限のリソースに変更されたBig Game Huntersをプレイするのが可能だった時代、そしてあなたがCDに払ったたった$60でゲーム会社が利益を得て成長できていた時代 — 我々の多くにとって、旧きよきStarCraftはノスタルジックに感じられる。
技術はまた移り変わっていく — そしてZombie Battlegroundの新たなカスタムゲームモードが、完全プログラム可能なゲームルール、複数プレイヤーでの共有の可能性、クリエイター自身によるマネタイズ可能性、そしてかなり高いレベルに至るまでの健全な成長の道といったような、何か新しくてベターなものの始まりとなることを私は願っている。
Loom Network は、イーサリアムのハイスケーラブルなDPoSサイドチェーン構築のためのプラットフォームで、大規模ゲームやソーシャルアプリにフォーカスしています。
さらなる情報は こちらから.
あなたがブロックチェーンゲームのファンであれば、 Zombie Battlegroundをチェック!世界初・独自のブロックチェーン上でフルに稼働するPC & モバイルカードゲームです。
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Thanks to Robert Hacala.