マルチチェーンの担保付きアセットで次世代の分散型金融を可能にする
本記事は、Enabling the Next Generation of Decentralized Finance with Multichain Collateralized Assets(Matthew Campbell in Loom Network)の翻訳です。万一誤訳などありましたらPrivate Note機能でお知らせ下さい。
ブロックチェーンにのめり込む前から私と知り合いの方々は、私がウォール街でソフトウェアを書いていたことをよく知っている。だから最新の分散型ファイナンスプロダクトを学ぶのに私がエキサイトしているのは、自然なことでしかない。現代的な分野にこのようなコンセプトが持ち込まれるのを見るのは、非常に面白いことである。
現在、MakerDAO、Uniswap、Dharma、CompoundそしてdYdX といったプロダクトは、アセットやステーブルコインのトレーディング及び活用についてのユーザーエクスペリエンスにおいて、かなり素晴らしい進歩を遂げている。
しかしあまり多くが聞かれない領域が1つある: マルチチェーンの担保付きアセットだ。ETH、BTC、BNB、EOSやTRXといった担保付きアセットから、効果的なステーブルコインを利用して — あなたは暗号通貨を組み合わせた金融ローンを提供したいというふうに想像してみよう。
これはまだ可能になってはいないが、それは全アセットがEthreumブロックチェーン上になくてはならないためである。
しかし我々はこれを変えたいと考えている。
Loom NetworkはEOSやTronといった主要ブロックチェーンと相互運用可能になってきていると我々が以前記事に書いた通り、今TronとEthereumのチェーン間のアセット移転が可能となっている — そしてすぐにBinance、Cosmos、Bitcoinも追加していく予定だ。
我々はまた、シームレスなレイヤー2dappをスケーリングするためのユニバーサルなトランザクション署名も可能にした。つまり現在、Loom NetworkはネイティブなEthereumウォレットにより署名されたトランザクションを検証および受容することができるのだ。
これは多くの機能をもたらし、次世代のDeFi(注:分散型金融)開発者がマルチチェーンの担保付きアセット周りのdappsを構築できるようにしてくれる。
マルチチェーンアセットのクールなユースケースとは?
MakerDAO
MakerDAOは最もポピュラーなステーブルコインの1つ — DAIを持っている。そして多くの人々は気づいていないが、これは実際はローンと担保付きETHをベースとした複合的な安定化システムなのだ。今後彼らは、マルチトークンの債務担保システムの公開を予定しているので、ETHで担保付けされたBNBやLOOM、さらにその他のトークンを見ることができるだろう。またもし誰かがマルチチェーンの担保付きステーブルコインを作ったら、BitcoinやEOS、TRON、ETHなどで担保付けすることが可能となり、かなり面白いことになるはずだ。
Uniswap
UniswapはEthereum上で最もポピュラーなDEXの1つだ。そのシンプルに使えるインターフェースは、皆の心を捉える。Uniswap上でBNBやTRX、ATOMトークンなどを使い、ETHや他のERC20アセットと交換することもできたなら — なんてクールなことになるだろう。
Compound FinanceとDharma
Compound FinanceとDharmaは、ブロックチェーン上のローンや利息の提供における先駆者である。彼らはユーザーに利息目的でトークンをロックアップさせ、他の人々がそのトークンをレバレッジ取引に使えるようにしている。では私はBNBユーザーで、DAIかETHでロング(またはショート)したいということにしよう。今Binance Chain上で、自分のアセットを使ってこれが行えるのだ。
dYdX
dYdXは、クロスチェーンのアセットプールをベースとした融資やレバレッジ取引、アルゴリズム金利のための新プロジェクトのうち、恐らく最もクールなものの1つである。 再度になるが、上記のように我々は現在新たなBEP2 BinanceトークンやTRXトークンを多く持っており、その他のチェーンからもさらに多くのトークンを手にする可能性がある。そしてこれはまさにアセット間の流動性を保ってくれるのだ。
どのようにアセットを安全にしておくか?
Loom Networkは、CosmosやEOSによく似た分散型のバリデーターセットを持つDelegated Proof of Stake (DPoS)のブロックチェーンである。バリデーターはチェーンの安全を保つために自身のアセットをステークしなければならず、またチェーンをコントロールできるようになるにはアセットのうち2/3以上を占めなくてはならない。このためブロックチェーン間の移転中でも、あなたのアセットはセキュアであり続けるのだ。
Loom Networkは、トランスファーゲートウェイを通して異なるチェーンにペグされたアセットを実現する。さらにEthereumおよびTron上にスマートコントラクトウォレットを、BinanceやCosmos、また(今後すぐに)Bitcoin上には閾値ベースのマルチシグウォレットを持たせるのだ。
これはつまり、我々はチェーンの安全を守り異なるブロックチェーン上のアセットに署名する多様なバリデーターセットを持っているということだ。またトランザクションをアンロックするには、バリデーター勢力のうち3/4より多くが署名しなくてはならない。こうして何百ドル分もの安全なアセットが、全てのトランザクションを保護している。
我々のトランスファーゲートウェイについてより詳しく知るには、こちらのデモを試してみよう。
Loom上に何を作っていくか?
マルチトークンの担保付きアセットを作るために利用できるこれらのツールを使って、どのような種類のdappsをあなた方は作るのか、我々はそれを目にするのを待つことができない。
そして次世代の分散型金融の到来を手助けするため、新たなDeFiコンペの詳細をすぐに投稿する予定だ。コンペのベストプロジェクトには賞品が用意されている。
開発者は自身のアプリを簡単にポートできるようになるが、さらにアプリをLoom Networkへと移し、この新機能を利用しようとするベストプロジェクトに対して、我々は技術的支援と資金提供を行なっていく。
さらなる情報については、今後数週間のうちに我々がLoom Walletに作っているDeFiがどんなものかを知ることになるだろう。そしてあなたはどんなものを求めているかをお知らせ頂きたい。
Loom Networkは、イーサリアムのハイスケーラブルなDPoSサイドチェーン構築のためのプラットフォームで、大規模ゲームやソーシャルアプリにフォーカスしています。さらなる情報は こちらから.
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