未来の知識共有の構築――Lunyrはどのように機能するのか?

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8 min readApr 6, 2017

Lunyr は最近クラウドセールを宣言しましたが、このプラットフォームがどのように機能するものなのか、多くの人の関心を集めています。 Lunyrのことを初めて聞いたという方はこちらをごらんください。

取扱いに注意を要する金銭関係のロジックとデータはブロックチェーン上で処理されるため、透明性と公正性を確保できます。

ダイアグラムを見てゆきましょう。ユーザーはまずコンテンツ(新しい情報、あるいは既存の情報の編集)の送信から始めます。このコンテンツは他のコントリビューターから品質の審査を受けます。このコンテンツが査読を通過すると、コントリビューターは次に別の投稿内容の査読を始めなければなりません。その結果コントリビューション・ポイント(contribution points、CBN)とオナー・ポイント(honor points、HNR)が付与されます。広告出稿者は、Lunyr のトークン(LUN) を使って広告スペースのオークションに参加し、入札したスペースに広告を掲載します。この広告スペースは Google AdWords と同じように、広告の適合性と入札価格に応じて配分されます。

力を合わせて作り上げよう!

CBNとは?

CBNは成功した投稿と査読に対する報酬です。CBNの量に応じて、2週間の支払期間の終わりごとにLUN プールにLUN が貯まります。

どうすれば LUNを稼げるの?

LUNを稼ぐには、2週間の支払期間の終わりまでCBNを貯めるだけです。2週間の支払期間の終わりごとに、CBNを基にしてあなたが受け取るLUNの数が計算されます。あなたが受け取るLUNの数は、各支払期間であなたが受け取ったCBNの数に比例します。Lunyrは各支払期間ごとに15%のCBNを受け取ります。

たとえば、もし

あなたが現在の支払期間の終わりに1ポイントを保持しているとして

それぞれ1ポイントを稼いだコントリビューターが全体で200人おり

広告収入と、新しく発行されたトークンが合計600,000 LUNあるとしましょう

すると、現在の支払期間ではLUNプール全体に510,000 LUN(600,000 × 0.85)が貯蔵されています。

あなたの取り分は(1/200)×(510,000) = 2550 LUNとなります。

プールの中のLUNはどこから来るのか?

広告枠の購入で支払われた広告収入に加え、LUN発行モデルに応じて新しいLUNも作り出されます。広告収入は、読者に価値を提供するよう働いた報酬として、コントリビューターに支払われます。

スクルージ叔父さんが幸せなのはLUNを持っているから

LUNはなぜ価値があるのか?

広告出稿者は広告スペースを購入するためにLUNを取得しなければなりません。これがLUNへの需要を生み出し、供給はLunyr のスマートコントラクトでコントロールされています。こうして価格をゼロ以上に引き上げ、コントリビューターに支払われるトークンも現実世界での価値を持つようになります。

HNRが君をサムライにする

HNRとは何か?

HNRは成功したコンテンツ投稿と査読に対してCBNと同時に支払われる報酬です。HNR は、議論で提案・投票を行う際に支払うことができます。HNRを保持している人はCBN も保持しており、これによって提案に対し投票を行う人たちは、プラットフォームの利益のために投票を行う経済的なインセンティヴを持つことになります。HNR は譲渡できません。

IPFS — 惑星間ファイルシステム (Inter-Planetary File System)

コンテンツはどこに格納されるのか?

ブロックチェーン上にデータを格納するには高額な費用が掛かるため、代わりに IPFS、惑星間ファイルシステムに格納しています。準備ができ次第 Swarmへのデータ移行を計画しています。すべてのコンテンツはIPFS上にあるため、誰でもコンテンツをホストすることができ、その完全性は暗号によって確保されます。Lunyr が組織として検閲の中心とならないように、私たちは脱中心化された状態を可能な限り維持してゆきたいと考えています。また、Lunyrのナレッジベースにつねにワンクリックで到達できるよう、高いレベルの信頼性と快適さを維持していきたいとも考えています。

ニューラルネットワークはすばらしい。コンテンツや広告にふさわしい査読者の選択、また広告とドキュメントのマッチングのため、Lunyrではニューラルネットワークを利用します。

広告システムはどのように機能するのか?

広告出稿者が広告を投稿すると、まず不適切な内容をフィルタリングするためにコントリビューターが審査を行います。次に機械学習を使用してコンテンツの意味論的関係をエンコードするベクトルを与えます。このベクトルをプラットフォーム上の全ページのベクトルと比較することで、各ページと広告との関連度が決定されます。この関連度のスコアと入札価格を組み合わせ、広告のランクを決定します。

査読者とコンテンツのマッチングはどのように行うのか?

機械学習を使用して、コントリビューターの過去の投稿と、査読待ちの投稿の間の類縁性を算出します。広告に査読者を割り当てる際にも同じ方法を使用します。

このわめきたてる猿たちをごらん! 美しいものじゃないか。

議論や調停にはどのようなものがあるのか?

認めましょう、人間はいろいろと揉めるものです。偏向した記事として注釈をつける、あるいはページを組み合わせるなどコンテンツに重要な組織的変更を加えたいという場合には、コントリビューターはHNRを支払って提案を投稿し、それに対し他のコントリビューターが自身のHNRを支払い投票を行います。こうして、Lunyrのプラットフォームは自治を行うことができ、不健康な情報の独占を防ぐことができます。

私に投票しろ! 私がお前たちの父親だ!

システムの不正利用をどうやって防ぐのか?

コントリビューターは自身の投稿したコンテンツが査読を通過するまで他のコンテンツの査読を行うことができません。その理由は、シビル攻撃によって同一の主体で複数のアカウントを作成し、査読システムを迂回するために自分自身のコンテンツを査読する、といった行為をしにくくするためです。投稿のためには時間、注意力そしてガスといったコストがかかるため、このアプローチをとることで、シビル攻撃のコストは攻撃のスケールと共に直線的に高騰してゆきます。さらに、査読者の選択にはランダムな要素を取り入れており、悪意を持ったユーザーがどのコンテンツを査読するかをコントロールするのは難しくなっています。これはアドレス空間配置のランダム化(ASLR)と似たものです。また、報酬の基準をわずかに非線形化することにより、ユーザーが単一のアカウントから投稿するよう、少量の経済的インセンティヴを設定しています。

以上がLunyr プラットフォームの基本構造です。

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Lunyr is an Ethereum-based decentralized world knowledge base where users get rewarded app tokens for peer-reviewing and contributing information.