Plug and Play Japan EXPOの創り方 — コンセプトと全体設計

Ayumi Fujimoto
Plug and Play Japan Blog
5 min readSep 10, 2018

いくつかに分けてEXPOの創り方、書いていきたいと思います。なぜこのシリーズかは「Intro」をご覧くださいね。EXPOの大好きな瞬間も紹介していきます♪

代表のPhillipのメッセージは「Thank you and Enjoy!」

さてEXPO。Plug and Play では世界中で実施していますし、Batchの発表の場であることは変わらないのですが、どうしてもやりたかったのが「誰のなんのためにやるのか」ということと「どんな人にどんな事を持ち帰って欲しいのか」というのを決める事。

これはat Will Work でも一緒です。第一回目のカンファレンスを2016年にやったときにこんな事を書いていました。

たくさんの人に知ってもらいたいからやる、はその通りなのですが、勝手に「人」を決めてその人にどうなって欲しいのか、をイメージしています。例えばat Will Work では

●●社の△△さんがカンファレンスから帰るときに眉間にしわを寄せている。感想を聞くと「すごく混乱しました。答えを探しにきたのにどこにもないんですね」と答える。

という感じです。この△△さんは実在の人物であるほど具体的にイメージできます。と、この話をするといつも聞かれるのは「でも参加者は何百人もいますよね?全員分イメージするんですか?一人じゃ偏りません?」と。私がイメージするのは一人、またはイメージしても数名です。そして偏るかもしれません。それでも明確にイメージしないと、もっとぼやけて冒頭に書いた「誰のなんのためにやるのか」「どんな人にどんな事を持ち帰って欲しいのか」というのがわからなくなると思っています。

今回

  • 「誰のなんのためにやるのか」→採択スタートアップの「今」と「未来」を見てもらう
  • 「どんな人にどんな事を持ち帰って欲しいのか」→オープンイノベーションの事業に携わる人が今自分がやっている事の必然性を考える機会になる

という感じで設定してあります。もうちょっと詳細作っていますが、具体的な名前は控えます。

・・・というプランニングを本当は半年から1年くらい前にやりますw 今回のEXPOはプログラムを走らせながら具体的に考え出したのは3ヶ月を切っていたのと、すでにプログラム自体は進行していました。本当はプログラム進行前に、どう沿っていくかを調整するのが必要ですね。なので11月から始まるBatch 2で改善していきたいと思います。

そして、コンセプトを決めた後に“どんな規模にするのか”“どんな雰囲気を作るのか”を考えて本来は会場を決めていきます。大きいのが大事では実はないと思っていて、Plug and Play Shibuyaで実施する、という選択肢もなかったわけではありません。最大300人は(色々駆使すると)入るのですが、それは着席してカンファレンスを聞いてもらう場合。

6月に実施したMobility Kickoffの様子。この時で300人弱でした。

今回のEXPOで大事なのは【採択スタートアップの「今」と「未来」を見てもらう】事。そのためには、スタートアップと話せる場が必要です。ピッチはどうしても3–5分になるのでそれだけではわからないですよね。もちろん、ピッチの時間を長くする、という設計も可能ですが、今回スピード感も大事にしたいなと思っていたのでその時間を変えるという選択肢は持ちませんでした。そのため、“話す”場を作ろうと思うとどうしても別のスペースが必要で、別会場を探す事に。

じっくり少人数で、または人数限定でという選択肢もあると思います。今回のコンセプトの中では“できるだけ多くの人”というのも大事な要素なので、どーんと思い切って大きな会場を借りました。空いていてよかった・・・

そして今回のEXPO、前回2月に実施したBatch 0のEXPOにはなかった仕掛けをいくつか入れています。その一つが「Keynote」。基調講演とも呼ばれますよね。

前回は「大企業×ベンチャーとの提携を成功させるためには?」「大企業に対してVC・アクセラレータが期待すること」と二つのパネルディスカッションを入れていました。Plug and Play Japanとして初のEXPOである事、そして大企業×スタートアップのイノベーションプラットフォームが何を実現したいのか、というのを知っていただくためにこの設計にしたとのこと。(私の入社前ですw)

今回は、初の業界別EXPOという事で、Mobility/IoT/Insurtech/Fintech、それぞれ現状と何を伝えたいかによってそれぞれ変えました。次回はそのお話から。

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Ayumi Fujimoto
Plug and Play Japan Blog

Executive Director, CMO at Plug and Play Japan. Also working as a board of directors at at Will Work.