Civic Techってなんだろう? Code forってなんだろう? を体感する 1日(2017/08/26)

浅野浩行
Stories by Code for Chiba
2 min readAug 28, 2017
CodeforChiba Openday 2017/08/26

2017/8/26(土) 11:00〜海浜幕張にあるMAKUHARI BASEにて開催されたCfC Open Dayの模様をお伝えします。

MAKUHARI BASEってどんなとこ?
千葉市幕張新都心に新しく生まれる大規模住宅地区「幕張新都心若葉住宅地区」の一角にあるコミュニティ施設です。新たに生まれるまちは、約4,500棟 10,000人もの規模があり、住民のコミュニケーション拠点として計画されています。出来立てホヤホヤ、と言うよりグランドオープンも9/14(木)と本格的に稼働をはじめる前のプレオープン。パイとコーヒーがおいしいカフェも営業しているようで、新しもの好きのCfCは「おもしろそうだから、次の月例はMAKUHARI BASEで」と飛びつきました。

CfCも今春にNPO法人化し、4ヶ月というやっと組織として軌道に乗りかけてきたところですので、そんな場所で「まちづくり」にCode for Chiba がどういう役割を担えるのか、とても楽しみなところです。

さて、本日のOpenDayは、
会員メンバーにおいては、活動内容の再認識と課題の共有。一般参加された方々においては、CfCってどんなことをやっているのかなぁ?こんなことやっているのでいっしょにやりましようヨとか、こんなことをCfCにやってほしい。なんて期待を持って参加頂いたかと思います。

前置きが長くなりましたが、本日のスケジュールは以下のとおり。
・11:00 月例開始
・12:00 ランチ開始(月例は、継続)
・13:00 月例終了
・13:30 プロジェクト・アクティビティ紹介開始
・15:00 プロジェクト・アクティビティ紹介終了
・15:30 もくもく会開始
・18:00 もくもく会終了

午前の部は、月例ということで、今現在活動しているプロジェクト活動状況の報告と、今月気になるネタについて参加者と共有しました。

ステージ上に最年少の参加者が・・・

月例報告から直近の話題を一点あげるとすれば、
9/23(土)にYahoo!JapanのLODGE(紀尾井町)で開催予定のシビックパワーバトルでしょうか?

「第一回シビックパワーバトル」のYouTube

政令指定4都市+なぜか流山(いいだしっぺだから)でYahoo!のLODGEで100人入る会場で開催されます。
データに基づいた自慢、ディスリをする、プレゼン大会。
Codeforだけではなく、地元愛のある方々にプレゼンして頂き、Codeforメンバーがオープンデータをもとに裏付け、実証する形式で行われます。
データがなければ、市へデータのオープン化を依頼するといったイベントになります。

次に、今月の気になるネタから二点ほどピックアップします。
・新しいプロジェクト候補について
障害者グループホームの入所待機状況を保育園マップのように可視化できないか?というものです。すぐに実装するというところには至りませんが、まず課題の整理・優先付や行政へのアクションプランといった準備が必要との意見がありました。行政も含め全体が幸せになれる構図があれば良いのではないかと思います。
・官民一体のデータ活用について
中央官庁から地域IoTのロードマップが出てきており、「地域IoT分野別モデル」の中から、プログラミング教育やシェアリングエコノミーといったキーワードなどで、CfCとしても何かしらの関わりを持っていければという話がありました。
最近では内閣官房が保育園マップを見に来ていたり、「立ちすくむ国家」ではCfJでも取り上げていたりしています。
ご参考:官民データ活用推進基本法の概要地域IoT実装推進ロードマップ官民データ活用推進基本計画について

ランチを挟んで午後の部です。

プロジェクト・アクティビティ紹介について報告します。

■CodeforChibaの広報から

Mediumブログはこちらhttps://medium.com/the-code-for-chiba-network

広報については、このブログもそうですが、幅広くCfCの活動を展開する役割と共に「まちづくり」の中での地域・他団体・行政との連携(橋渡し)役として活動できたらということでした。

■まちづくり
CfCメンバーでもあり、一般社団法人民間都市開発推進機構でまちづくりのプロフェッショナルの太田さんよりまちづくりってどんなもの?というテーマでお話を頂きました。

アーバンデザインセンターを紹介する太田さん

ひとつは、リノベーションについてです。リノベーションって聞くと古民家の改装を思いつくののですが、スカイツリーや広島原爆ドームのそばにあるおりづるタワーなども手がけているとのことでした。また大きな施設に限らずクラウドファンディングなどにも関わり支援しているのだそうです。地方のさびれた商店街なんかも単体でなくエリアでの価値を上げていこうという主旨で行なっているそうです。

RS(リノベーションスクール)というのが、2010年ぐらいから全国で32都市開催されており、物件を提供してもらい、各地から集まった有志10名が3泊4日でリノベーションを考え、オーナーの前でプレゼンするといった企画もあるそうです。
もうひとつは、UDC(アーバンデザインセンター)のご紹介です。大学主導で始められ、地域の連携プラットフォームとしての役割だそうです。千葉では柏地区が盛んでUDCが二つあります。今回の幕張地区もそのひとつとしてこれから発展していこうという動きですが、”クリエイティブな人がいてクリエイティブなコミュニティがないといけない”、なんてことも言われていました。CfCが役に立てるようになれば良いと思います。

■CoderDojo(木更津)
CfCのメンバーでもあり、木更津でCoderDojoを運営している仲村さんからCoderDojoについて紹介頂きました。
2011年にアイルランドで始まった子ども向けのプログラミング道場ですが、日本では2020年小学校のプログラミング教育導入に向けて、ここ最近広がっています。世界では、アイルランド、アメリカ、オーストラリア、アジア(日本)が盛んだそうです。日本では100近い道場が開催されています。

出典:仲村さん資料より世界のCoderDojo

そして千葉県ですが、

個人的には松戸にないのがさみしい。。。

8都市12道場と活発に活動しています。特に柏が活発だそうです。
どんなカリキュラム?
最初の1時間から1時間半ぐらいは動きを覚えて、あとは各自でもくもく会を行い、最後に作品を発表するといった形式で行います。人前で発表するのも良い経験だと言われてました。
実際にScratchのデモを見せて頂きましたが、普段ITに従事しているメンバーは食いつくようにデモを見ていました。”右へ10歩移動って?一歩はどれくらいなの?パソコン上ではピクセル!のこと”(あぁ〜って当たり前のような声が聞こえてきます)。

仲村さんのscratchデモ

ひとクラス8名でメンターは4名、市川や浦安へ手伝ったりしているけど、もっと外房や千葉県の南の方で、開催できたらいいなぁとのことでした。
CfCもプログラミングトイについて調査しているので、CfCとしても何かしらの形でプログラミング教育に関われたらいいなぁと思います。

■オープンデータポータル
続いて、畠中さんからDKANの構築状況あれこれ。
CfCもNPO化にあたりポータルを再構築しようと言う話から、どうせ再構築するならば、Drupal上にOpenDataPortalのDKANがのるのでやって見たらいいじゃないかぁってことで始めました。

DrupalはオープンソースのCMSで世界3位のシェア。アメリカではホワイトハウス、日本では政府CIOポータルが挙げられます。特に大規模なサイトが多いのですが、なぜ?かと言うと、それはセキュリティ対処に力を入れているから。
今はPaaS環境でどんなことができるのかをやっています。それを進めつつ、自分たちでサーバを構築するにあたりDrupalを日本語化したものをDockerのコンテナを使用し作っています。PaaS環境をメンバーに展開し使ってもらうことを考えているとのことでした。また、先日行なったVirtuosoのハンズオンもせっかくだからSPARQLのEndpointを入れて将来的には千葉市のDataPortalにする方向で進めています。どんなことができるのかデモを見せて頂きました。

「史跡を巡る」csvデータを視覚化

以前、ちばレポの「史跡を巡る」イベントで取得したCSVデータに緯度経度のデータを設定し、leafletのclusterを通してMapviewに切り替えます。(個人的にCluster表示は気に入ってます)標準機能でこんなことができるって中々いい!。市民投稿情報を一連の流れでデータ管理が可能になるのはとてもいい。最終的にDataPortalの管理運営は、市行政となることを想定すると管理側の負担も軽減できる。このチームの悩みは、市行政が使うことを想定して、本番で使いやすい構成とはどうあるべきかと言うのが悩ましいとのことでした。午前中の議論でもありましたが、まずはさわって見るとことで進めていければと思います。

■お祭りデータセンター
浦本さんからお祭りデータセンターの悩みについて、「太鼓の音は聞こえるけれど、今日はどこで祭りをやってるんだろうって言うのが、すぐわかったらいいよねぇ!」と言うコンセプトから始めたお祭りデータセンター。2015年にMASHUP AWARDS 11でcivicTech賞を頂きましたが、代表(浦本さん)としては、まだ地域との繋がりが足りてないとのお悩み。市に協力して頂き、町会へアンケートを展開したり、投稿サイトを作って見たり、でも一番の効果は、口コミが頼りになっています。

地域と連携したいことがいっぱいの浦本さん

神社庁ともやりたい。市行政が持っている町会祭りポスターをOpenData化したい。お祭り運営側の高齢化に対して若手実行員となっているところと一緒になって来年に向けて取り込んで行きたい。
”コミュニティの強さが良い街を!”という評価軸があるように、コミュニティの中にお祭りもあるので、来年に向けて継続コミュニティ強化を進めて行きたい。午前中の報告にもあったRESASとのMashUpは面白そうです。

■ちば保育園マップ
プロジェクト・アクティビティ報告の最後は井上さん。個人的に今回の発表でちば保育園マップは進化し続けると確信しました。
千葉市+○○で検索すると保育園は34位。スマホとPCの比率は8:2、男女比は9:1、年齢層は20〜40代が90%。こんな数値からターゲットを絞ってサービスの提供を考えています。

男女比は87:13

市行政のデータをどうしたらオープンにできるのか。千葉市行政の方々と入念に打ち合わせを行っています。毎月のデータのアップデート、公開に向けてハードルの高いデータの扱いについて検討したりしています。どうやったら公開できるのか。一言で語れないような裏のやりとり感がプレゼンから伝わってきました。次世代保育園マップの構想は、ネイティブアプリ化、提供が困難なボーダー情報の提供、口コミ連携、他地域との連携やシームレス化、などなど。まだまだ、やりたいことが盛りだくさんになっています。

プロジェクト・アクティビティ紹介は以上です。
そのまま、もくもく会へと流れて行きました。

もくもく会では、今日のプレゼンに対しての振り返りや深掘り、また一般参加の方々からCfCへの協力依頼やイベントの相談。個別にもくもく会をやっている人、なんて感じでした。

■最後に
今日のOpenDayで各々新たな発見があったと思います。
間違いなくひとつ言えるのは、参加している人たちがやらされてるのでなくて自ら「ジブンゴト」として取り組んでいるのを感じました。
みんな楽しそうに発表のスクリーンを見ているのがとても印象的でした。
まだ、何もないMAKUHARI BASEでしたが、CfCもこの地域でよきHuBになると感じた一日でした。
みなさんお疲れ様でした。

Reporterは浅野でした。

--

--