環境を変えると自分が変わる、ような気がする

Nyagai
WingArc1st Inc.
Published in
Dec 4, 2023

これはウイングアーク1st Agile and DevOps Transformation Stories のAdvent Calendar 2023、2023年12月4日の投稿です。

この記事を目に留めていただいた皆様、いらっしゃいませ。社歴長めなnyagaiと申します。QA→開発と異動していて現部署には今年度から仲間入りしました。異動はチョイチョイしてきたもののやっていることの本質は品質に関するお仕事で変わっていないので、あまり自身が置かれている環境にこだわりはない。つもりでした。

せっかく頂いた機会なので今回はこの「つもりでした」のところを少し言語化してみようかなと思った次第でございます。コーヒーブレイク等々の流し見としておじさんのつぶやきをご覧いただければと思います。

よくTV会議で背景褒めてもらえるので少し紹介。後ろでは将軍様がゲームにご乱心なのです。

講師を引き受けたがそう甘くはなかった

恥ずかしながらワタクシ、先日インターンシップ勧誘の一環として学生向けにオンラインセミナーの講師にチャレンジしました。ウチのボスからやってみる?って軽く言われたもんだからじゃやってみるーって返したことから始まりました。題材も提案があり、直近で業務に使った自動テストプラットフォームの「Karate」を講義する形になりました。

とはいえ社外の不特定の方に講義した経験はなく、プレゼンもかしこまった場所でやったこともほぼない&長くても10分程度で済むライトな内容を社内や部内で話す程度だったのでコンテンツ作りの段階でビビり散らかしておりました。

・相手のスキルレベルがわからん

・学生ってプログラム作って楽しいヒャッホイ中でKarateって引かれないん?

・というか60分場持ちするほどの喋る内容もスキルも自分にあるかなあ

こんな感じでなかなか初動は鈍く迷い、風呂の中でも床についてもぼやーっと考えることが多くなりました。

コンテンツのシナリオに筋を通すことができたのは目的を定めたあたりからでしょうか。迷った結果、私がセミナーの講義をする意義について立ち帰り「学生のみなさんの成長に貢献したい」という思いを最優先にして、「Karateというツールを確実に動かして成功体験をしてもらいたい」を自分の中の軸を決めました。会社の魅力を伝えることも大事なのですがまあこの際いいかとか思っていました。この場を借りて人事の担当の方にはごめんなさいしておきます・・・。

そこからは割りとすんなり構成できたように思います。

・そもそもなんでこんなツールが必要なのかという背景も併せて

・Javaもインストールしたことない人もついていけるように

・あえて何もないOSから半分ハンズオンにして

・なるべく操作したことを理由を述べて納得してもらいながら進める

ターゲットを初学者向けに振り切ってスライドを作っていきました。初学者向けというのもありますが、知らない人に対して丁寧に教えないといけないと思って丁寧に構成を作ったら、「おまじないで書いてたけどなんでこれこう書くんだっけ?」「便利って説明したいからこう動かしたいんだけどできるんだっけ?」と自分に足りない知識があることに気づきます。再度勉強し知識の補強をしつつ思考が整理され、より自分が学習した精度が上がる思わぬ副産物が得られました。

得られたものの価値は

相手に説明するときにうまくいえない、迷う状態ってまだ自分の頭の中に定着していないんですよね。頭を整理する意味としても、また近い将来同じことをメンバーがつまづくかもしれない、その時の助けになれればという意味としても、普段からツールやシステムの使い方等々は記録に残すことを心がけていますし、自分も他の方が残してくれた手順でとても救われたことも体験しています。

もらったモノは還元する、還元するアウトプットの質を高めていくことは自分にとっても後で必要になるものだからこれからもやっていきたいなあ、最低でもアウトプットを何かの形に残すようにしよう、とアウトプットすることの重要性を再認識した今回の体験でした。

そして「学生のみなさんの成長に貢献したい」という思いは届いたのかといいますと、実施後のアンケート結果はこんな感じでした。一部抜粋します。

・今までの勉強会の中で1番分かりやすかった

・QAエンジニアの重要性について体感できた

・インターンに応募しようと思った

・環境構築からわかりやすく説明してくれたおかげでツールがある程度理解できたので、参加してよかった

・テンポが速かったので事前準備を促すようにして欲しかった

・・・初めての講師にしては及第点いただけたんじゃないでしょうか!?実際に動きを紹介するスクリプトの事前共有やどこまで環境が作られているのか前提条件の線引きには課題のフィードバックをいただくことができましたし、学生さんのインターンへの参加意欲と、QAエンジニアという職種の認知ができたようで、想定以上に学生さんにも会社にも貢献できてほっとしました。練習に付き合ってくれた仲間、自己紹介チワワのアイコン作ってくれた菩薩さまに改めて感謝です。

その場のノリで「やるよ!」って言ってしまったものの、やってよかったになるようにエネルギーの方向を変えてあげられたこともまたナイス自分!だったんじゃないかなと、歳取ると褒められる機会もめっきり減ってしまったので自分で自分を褒めてみます。よしよし。

今年は家庭菜園にも初チャレンジ!おいしい小カブ他野菜ができました!

ビンに閉じ込められたノミの話

話しは変わりしますがノミっていますよね。びよんとものすごく高く跳ねる小さなアレ。あやつらを複数、小さいビンに閉じ込めるとどうなるかと言いますと、はじめは天井にあたるくらいぴょんぴょん跳ねているのに、時間が経つごとに高く跳ばなくなるのだそうです。

この状態でビンから出してあげてもノミは元々の高さまで跳ばないんだそうです。環境に適応した結果です。さてこのノミたちはこのままずっと跳べないままになってしまったのでしょうか。

ところがビンに入っていない普通のノミを近くに置いてあげるとその普通のノミは当然びよんびよんと跳ね、それに呼応するかのように跳ばなくなったノミは再び高く跳びだすのだそうです。これもまた環境に適応した結果、というより環境が抑制していた本来の能力を取り戻したことになります。

このノミとビンの話しは、「能力は置かれた環境によって左右される」という教訓を表しているのだそうです。色んなところで言われてる挑戦しないことのリスクとか朱に交われば赤くなるとか色々な例えで出てくる耳にアレができるほどのアレな話しです。色々な例え方をされているということはきっとそれなりに先人たちにも思うところは大きいテーマなのかもしれませんね。

そんな真面目な話しをしたのですが私がしたことは冒頭にもある通り部署をさくっと異動したら、結果的に幸運なことに気づけただけなので決して聖人君子のようなイメージはしないでくださいね。普段は怠惰です。あくまでも経験談として。いつも変わってたら疲れるじゃないですか。休みましょうよお。

たまに環境を変えてみるといいかも

個人的には今年は部署異動や講師など新しいことを沢山経験できたいい年でした。きっといい年だと感じられたのは「ビン」よりもうちょっと高さのある器と、そこで自分より高く跳んでいる仲間を目の当たりにして自分がちょっと勇気を出していつもより高く跳んでみた結果だったのかなあと思いを馳せてみました。たまに新しいことしたり、新しいことをしてる人にくっついて行ったりすると凝り固まった脳みそがほぐれますし、メイン業務に上手に活用することができます。たまに環境を変えてみることをオススメしますし、環境を変えさせてくれる組織と仲間がいることに自分のラッキーさを感じずにはいられません。そりゃ運使いすぎていれば宝くじも当たらないわけです。

そんなおじさんの退屈な話しはともかくとして、これからこのアドベントカレンダーにはそんな仲間たちの「アウトプット」がたくさん見られることでしょう。自分もいち閲覧者として楽しませていただき、アウトプットするまでの過程に思いを馳せて一人でむふふってしたいと思います。楽しみですねー!

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