FY2022 開発職新人研修(SPQIフェーズ)を振り返って

新人メンバーが品質を学ぶ

sato ryo
WingArc1st Inc.
Dec 16, 2022

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これはウイングアーク Agile and DevOps Transformation Stories のAdvent Calendar 2022、2022年12月16日の投稿です。

今年もウイングアークでは2022年度入社の新人メンバーに対して新人研修を実施しました。

開発職の新人メンバーは6月15日から9月末まで「開発職新人研修」を受けてもらいます。
※6月15日以前はプログラミング研修を受講していました

開発職新人研修はSVFやDr.Sumなどのプロダクトごとに分かれて研修を行います。
この研修では各プロダクトに特化した研修が行われ、ウイングアーク製品を知ってもらい、新人メンバーが研修後に配属された時のイメージを持ってもらえるようになってほしい思いがあります。

全体スケジュールを見てもらうと、9月末までびっしりと研修期間となっています。

開発職新人研修の全体スケジュール

私たちソフトウェアプロセス&品質改善部(SPQI部)は6月15日から6月24日までの8日間の研修を実施しました。

SPQI部フェーズではどんな研修をするの?

先述したとおり、開発者新人研修ではプロダクトごとに特化した研修が行われます。

開発者新人研修の最初のフェーズはSPQI部の研修としました。なぜ、最初にしたのかには理由があります。

それは、品質はすべてのプロダクトに共通した知識になるからです。

ソフトウェア開発における品質を少しでも理解しておけば、SPQI部フェーズ以降の各プロダクトの研修でもSPQI部フェーズで学んだ知識を応用して研修を受けてもらえるからだと考えています。

ざっくりと研修内容を紹介

Day1 SPQI部の紹介とQAキャリアについて、management3.0

初日なので、オフサイトで集まってオリエンテーションを行いました。

他のプロダクトの担当者からのあいさつや、開発者新人研修ではどのような目的で研修をするのかを伝え、ゴールを明確にします。

オリエンテーション後はSPQI部の部門紹介とQAキャリアについてSPQI部部長の潤平さんが話していただきました。

午後からはmanagement3.0についての研修を山﨑さんが講師となって研修を行いました。
研修ではパーソナルマップとムービングモチベーターズを実施し、お互いの共通点や、モチベーションの優先順位を理解しあいました。

management3.0研修の様子

Day2 品質の基本&観点

1日かけてソフトウェアの品質とは?を学んでいただきました。

テスト設計とは?どうやって観点を洗い出すのか?ユーザーの要求把握の分析の仕方の研修を行いました。
研修では6W2H法やユーザーストーリーマッピングを使ってテスト分析を行ったり、テスト観点の洗い出しを行ったりなど、品質保証の業務に近い研修を行いました。

Day3 アクティブリスニング バグ検出体験

午前はアクティブリスニング研修で、相手に気持ちよく話してもらうためにはどうすればいいかを考え、メンバー同士で実践してみる研修を行いました。ほかにも解決策や要望を伝えないで相手の行動を促すI-メッセージ技術についても学びました。

午後はバグ検出体験研修を行いました。ウイングアークの製品であるMotionBoardの仕様書からどのようなバグが出そうかを考える仕様書レビューを体験する研修でした。

Day4 リーダースキル・SRE・OKR

新人メンバーのリーダー体験の発表やリーダースキルとリーダーシップの違いについて学びました。

午後からはシステム運用するうえで欠かせないSREの概念について講座を実施しました。

ウイングアークでは各グループの目標をOKR(Object Key Result)フレームワークで決めています。
新人メンバーが研修後に各部へ配属されると、目標はOKRで考えていくため、ここの研修でOKRの考え方を学びました。

Day5 プロセス開発実践

前半はウォーターフォールとAgileの違いやテストレベル、Shift-Leftについての座学を行いました。

後半は新人メンバーを2人のグループに分けてそれぞれ開発・QAと役割をつけ、製品の開発を実践してみました。

前半は開発が終了してからQAがプロジェクトに参加するパターンで実践し、後半は開発開始時点でQAがプロジェクトに参加するパターンで、どちらが開発しやすいか?QAがプロジェクトに参加するタイミングの違いによってどのようなメリット・デメリットがあるかを考えました。

Day6 テスト自動化Day

この日の研修はテスト自動化についての研修でした。

前半はKarateと呼ばれるテストフレームワークを利用してWebAPIのテスト自動化体験をしました。
新人メンバーに提供したWebAPIの設計にはあまりよくないポイント(例:レスポンスがCSVだったりJSONだったりと統一されていない)を組み込んでおいて、新人メンバーにWebAPIの再設計の実践も行いました。

後半はWebサイトを自作して、そのサイトに対してSeleniumでE2Eテスト自動化をやってみる研修を行いました。
オブジェクトにidやclassの情報を開発の時点で入れておく大切さを学び、コードのテスタビリティの重要性を学んでいただきました。

Day7 アジャイルスクラムDay

アジャイルスクラムのフレームワークを利用して、ClassiCube(マ〇クラみたいなゲーム)を使って街を作っていく「まちづくりワーク」研修を行いました。

ステークホルダーからの要望からプランニングポーカーを用いて見積もりを行って優先順位の上位から建築をしていくアジャイルスクラムに沿ったまちづくりをしました。

街づくりの様子

Day8 まとめ・発表

最終日は7日間の研修内容をまとめ、プレゼン形式で成果発表を行いました

ざっくりとでしたが、SPQI部での開発職新人研修の内容は上記になります。

SPQI部の研修ではZoomとDiscordを利用して研修を行っています。

Zoomで講師が研修の説明をしながら、Discordで自由に発言(テキストで)できる環境にしているため、研修中でも新人メンバー同士で意見の交換や思いを発信しています。

Discord上でも盛り上がる

開発職新人研修で最初にソフトウェア品質やチームビルディングについて学び、次にプロダクト開発部の研修に入ることで、品質を意識しながら研修できると思っています。

最後に

初めて新人研修の担当になって企画から運営までしてみて、大丈夫かな?と不安でしたがなんとか研修を終えられました。

もし、次年度もやる機会があれば、今年よりももっと良い研修となるよう考えていきたいと思います。

一緒に運営をしていただきました佐々木さん、運営のサポートをしていただきました潤平さん荒川さん、講師を受け持ってくださったSPQI部の皆様、本当にありがとうございました。

さっぽろホワイトイルミネーション Photo by 妻

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