[x-Music Lab 21秋]音×マダミス
慶應義塾大学総合政策学部3年の松井美緒です。
音楽×ゲームを作りたいと思って、「マーダーミステリー」を作りました
記事の最後に展示の作品についても記載しています
■やりたかったこと
視覚情報に頼らない、音を活用したゲームを作りたいと考えました。
ターゲットとなるプレイヤーとして、研究会のみんなを設定しました。
元になるゲームの題材として、
・即興性があって音楽との親和性が高そう
・今流行っている
・コミュニケーションを中心に進めるゲームなので楽しんでもらえそう
というポイントから、「マーダーミステリー」を選びました。（マーダーミステリーとは）
■制作過程
マーダーミステリーでは各プレイヤーの秘匿情報を文章で得て、推理を始めます。ここを文字情報でなく、聴覚情報（音）に置き換えたいと考えました。
ただ、今回マーダーミステリーを選んだ最大の理由として「即興性」がありました。情報を得たプレイヤーがその場で推理を繰り広げるので、ゲームの展開は十人十色であり、それが面白さの核です。
なので、プレイヤーのインプットではなくアウトプット部分、発言の部分を音楽に変換することでその面白さが生きると言えます。
zoom上で4人のプレイヤーの音声を音に変換しzoomに返すというシステム部分は長瀬くんが制作してくれました。
私はゲーム部分を担当しました。
マーダーミステリーの制作がはじめてだったので、作り方を工夫しながら2パターン作りました。最後採用したのは既存のシナリオをアレンジしたものです
各プレイヤーの情報に矛盾がないようにします
また、zoom上でも手軽にボードゲームのようなカード要素を取り入れたく、グーグルスライドを活用しました
図形を移動させることでカードをめくるような動作ができます。
また、図形をグループ化させておいて、プレイヤー自身がコピペで別のスライドに移動させてグループ化を解除すると言う形で、当人だけがカードの中身を見れるようにもしました
実際のプレイ動画です
■できたこと
マーダーミステリーとして面白いものにすることはできました。
また、グーグルスライドを活用してボードゲーム要素を加えたのがすごく好評でした。ストレスなく使ってもらえていたと思います。
zoom上のボコーダーに関しては、その体験そのものが新鮮だったので面白さはすごくありました。
■改善点・反省
マーダーミステリー自体、やや慣れの必要なゲームのため、ゲームマスター（司会進行）に不慣れでスムーズでなかったり、シナリオの記載漏れから不具合が生じたりした部分がありました。
また、音に関しては、技術的に声が変われる人が1人までというのがかなりもったいなかったと感じました。当初の企画通り、複数人声が変わることで生まれる面白さがあればなと感じる場面が多かったです。
また、声全てではなく部分的に変わるようにしたかったのですが、やはり全て変わってしまうと全く会話が成り立たないのでゲームバランスが崩れてしまうと感じました。
さらに、音楽ウイルスに感染したのが1時間のゲームを通して2人だったので、もっと頻繁に交代が起き、全員が1度はかかるように調整が必要だと感じました。
システムややり方を簡易的にして、最低限技術的に実現可能な部分を見極めて作り切れるような企画を考えられたらもっとよかったと思いました。
一番の理想としては外部ソフトを入れずにブラウザ上とかでzoomで使えるボコーダーを用意したいのでそう言った部分をもう少し今後学びたいです。
■まとめ
改善点が多かったですが、プロトタイプとしては発展可能性がすごくあるものが作れたなと思います！
あと、やっぱり自分はゲームを作ったり人の体験を作るのが好きなので、もっとこういうことをやっていきたいなと思いました。技術面を実現してくれたチームメンバーの長瀬くんありがとうございました。
■展示について
21年11月に行った展示については文章と動画でまとめました。
YouTube：
振り返って：
展示から2ヶ月ほど経って今改めて思う反省点として、もっと展示という携帯におけるユーザー体験を考えるべきだったと思いました。
作品として、「1人きりで聞いてほしい」という想いを貫いたのも良い経験だったかなとも考えましたがやはり、どういう流れで鑑賞者がやってくるのかなど考慮しより多くの人に世界観が伝わり体験できる形を探るべきだったと思います。
概要や制作過程のまとめ↓
note：https://note.com/mio_mm/n/nf126340793cf
medium：https://medium.com/x-music-lab/x-music-lab-21%E6%98%A5-unreal-room-%E6%B0%97%E9%85%8D-c05553b54864
