今回一番の楽しみは、何と言っても浅田七絵先生の新作がどんな内容なのかだった。
期待は裏切られなかった。やっぱり素晴らしい。
もうねー、痛い、心が。自分のこと言われているようで、ビシビシ言葉が当たってくる。
齋藤俊雄さんの脚本。幕が下りたあと、私の周りの中学生、泣いている人多数。
中学演劇では超有名な作品らしいのだけれど、私は初めて見た。泣くよな、これは。確かに構成が素晴らしい。
「昭和」の香りがとてもする。古臭いというよりは、今こそこういう芝居が必要なんだなと感じる。レイシストが幅を効かせるネット社会。それを規制もせず、自分も国会で野次を飛ばしたり、平気で嘘をつく総理大臣と与党勢力。
推薦奨励出場校。たまげた。本当に。スタッフワークの素晴らしさよ。
主人公のごんぎつねを演じた1年生男子の、「人ならざるもの」としてのたたずまいよ。あの男の子の演技を見られただけで、今日来た甲斐があった。
原作では描かれることのない、兵十の人となりを丁寧に描いていくことで、ずっとごんをかばっていた兵十の、うなぎを取られ、母を失った悲しみ、にも関わらず自分の家に忍び込んだごんを見たときのやるせなさ、怒り、思わず打ってしまったあとで…
佳作。素敵。
見終わった後、近くに座っていた中学生が「葉っぱのフレディ見たい 」と話し合っていた。まさにそんな感じ。雪の結晶版「あゆみ」という感じかなあ。柴俊夫さんが作りそうな芝居だなーと感じた。
何年か前の中学の都大会でもはっぴいえんどの曲を使っていた学校があったように記憶しているんだけれど、この作品の中でもアカペラで「風を集めて」をハモるシーンがあって、胸熱だった。
未来の日本。15歳になるとカッサンドラシステムによって、自分のつく職業を決められるようになっているという。
カッサンドラとは少女の姿をしたAI。古代ギリシャ時代のトロイの王女カッサンドラは、未来を見通す力を持っていたという。
生徒創作を先生が補作されたもの。シリアスにいくのか、コメディーに行くのか、どっちかに吹っ切ってしまってもよかったかも。冒頭からアイドルのダンスあり、途中歌ありとエンターテイメント性は十分あったので、…
1月13日成人の日。都大会最終日、行ってまいりました。
年末に生徒審査員をしてきた部員が「レベルが高くなっていた」と報告してくれていたので、とても楽しみ。
この時期、どこの学校も1年生、2年生に代替わりしての上演。もしかすると地区大会とはメンバーが変わっている場合もある。けれどもどこもしっかり稽古を積んできたことが伝わってくる芝居ばかりだった。
12月28日(土)15:35〜
OB創作とのこと。佳作。いい。
タイムマシンを開発中の研究室。しかし、成果ははかばかしくなく、研究室は閉鎖の危機。
そんな時、メンバーのニャン太がもう一人のメンバー、バルスを怒らせてしまったから、過去に戻って謝りたいと言い出す。
12月28日(土)14:25〜
2002年にうちが初めて都大会に出場した時に、京華学園がこの作品を上演したはず。いや、懐かしすぎる。
京華の伝統は生きているなー。演技の様式美とか。すっごい力入っている感じとか。
演技力も、脚本にも圧倒されるけれど、真似しようとは思わない。うちはうちだからね。
12月28日(土)13:40〜
我が演劇部の顧問Y先生の母校。今回は中学生だけかな。
神様というか、天使のコスチュームが愛らしい。こういうの着せるとそれだけで舞台上が華やかになるよね。
松本先生がご存命なら、ご自身で脚本を書かれたでしょうけれど、十文字でも既成の作品を演じるようになったんですね。
声はすごくよく出ている。あとはメリハリかなー。引くところもあるともっと引き込まれるんじゃないかと。
12月28日(土)12:30〜
いやあ、この作品に今年、ここで会えるとは!
「さよならの口づけをして」の主人公飯田橋美猫の「みねこ」は、この「藤峰子」先生へのオマージュです。