具体事例に見るシェアエコの潮流―ハロウィンさえも、会場レンタルで楽しむ時代?
#SharingEconomy 4/6
2018年11月に開催された第2回「LivingTech カンファレンス」。『POST2020』をテーマに掲げ、2020年から5年後の社会を考えるトークセッションが展開されました。人口減少、少子高齢化、過剰供給……。社会課題について交わされた13セッションの中から、「シェアリングエコノミーでどうLiving techを変えていくか」と題して行われたセッション(全6回)の4回目をお届けします。
登壇者情報
- 久保 裕丈氏:CLAS 代表取締役社長 バチェラー・ジャパン 初代バチェラー
- 韓 英志氏:ユニオンテック 代表取締役社長
- 東 克紀氏:YKK AP事業開発部 部長
- 重松 大輔氏:スペースマーケット 代表取締役 /モデレータ
ママ会、女子会、インドア花見……をレンタルスペースで
重松 皆さんの自己紹介がかなり長くなってますが(笑)、スペースマーケットという会社、プラットフォームを経営しております。
スペースを簡単に1時間単位で貸し借りできるプラットフォームで、スペースを持ってる貸主と借主をマッチングして成約した場合にだけ両者からマージンを頂くビジネスモデルです。今、取り扱いスペースが10,500ですかね。
2014年に創業して、サービス開始して4年半くらい経つんですけど、レンタルスペースの利用が、消費者の選択肢としてますます身近になってきていて、いろんなシーンでの利用が増えてます。
ママ会の利用も多いですね。子どもをレストランに連れていくと、子どもが騒いでお客さんに迷惑をかけてしまったり、子連れで昼間からお酒を飲んでると周りの目が気になったりと……。レンタルスペースを借りてみんなでワイワイやれば、お父さんお母さんも好きなだけ酒を飲めるし、子ども同士も気兼ねなく走り回って遊べるんです。
キッチン付きのスペースが多いんですけども、フォトジェニックな感じで、料理を作ってこれをインスタグラムに上げたりと。
『インドア花見』がこの春にバズりました。皆さんもお花見されたことがある方はわかると思うんですけど、寒いし雨が降ったりするし、食事も冷めちゃったりトイレが汚かったり混雑してたり、お花見は結構「負」が多いんですよね。花粉症の人も外だと大変です。
そこで、部屋の中で造花の桜をたくさん飾ったり、外の桜が見える部屋を貸し切って楽しむ「インドア花見」を提案させていただいたところ、凄く好評でした。この利用は来年以降もっと一般化すると思ってます。
あとは、レンタルスペースでスポーツ観戦をするのも人気ですね。スポーツバーも楽しいですが、知らない人と盛り上がるのは嫌だという人もいるじゃないですか。であれば気の知れた仲間でレンタルスペースを借りて、大画面テレビとかスクリーンを置いてる場所で、気兼ねなく仲間だけで楽しむこともできます。
あと、ハロウィンのシーズンですね。渋谷でのハロウィンは結構危険じゃないですか。あれをやりたいのは地方から来る方が多いそうです。こういうレンタルスペースを借りて、危険な人たちとは触れ合わずに楽しくやる人も増えています。
実は創業当時は売り上げが0に近かったんですけど、いちばん最初に盛り上がったのがハロウィンだったんですね。レンタルスペースを借りて仲間とハロウィンを楽むというシーンがたくさん生まれて手応えを感じました。
あと古民家もミーティングで使われてまして、外資系とかIT系の企業はもちろん、最近では大企業のみなさんにもよく使っていただいています。
写真撮影系も結構多くて、特にコスプレイヤーの皆さんにはよくリピートしていただいています。個人の撮影だけでなく、プロの撮影需要も多く、ロケや再現VTRの撮影も多いです。これ以外にも、本当に色んな使われ方をしております。創業から4年半経ちまして、先日はシリーズCの資金調達を発表しました。
(登壇者、会場拍手)
規制に対するロビーイングで、シェア文化を根付かせる
ありがとうございます。おかげさまでかなり成約数も伸びてまいりました。
カスタマーサクセスや、プロダクトの開発も、全て社内で対応しております。ホストコミュニティのマネジメントにも力を入れています。
業界の健全な発展のために、シェアリングエコノミー協会を設立し、代表理事もやらせていただいています。今会員企業が280社くらいですね。大企業からスタートアップまで登録いただいています。
規制も関係する業界ですので、ロビーイングはもちろん、シェアリング文化を創るための様々な活動を行っております。
ちょうど今週からテレビCMを始めたので、ご紹介させてください。
いわゆる連呼型ですね。スペースマーケットは新たなスペース利用の可能性を創造して、スペースシェアのイノベーションを加速していきます。